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ドリブル

ドリブルで「運ぶ」ことの本当の意味とは?

投稿日:2018年5月26日 更新日:

ドリブルするネイマール
サッカーのドリブルはボールを運ぶことです。
だから運ぶ途中で相手に奪われるような危険なプレーは避けるべきです。

特に避けたいのがドリブルの時に前方へ大きく蹴ってしまうことです。
そうすると足からボールが離れるので守れません。
運ぶドリブルでも突破のドリブルでも基本的な考え方は同じです。

ところが、日本の少年サッカーの指導ではあまり意識されていません。

ドリブルの時に遠くに蹴ってしまうのは実は危険なプレーなのです。

そこで今回はドリブルの基本がなぜ運ぶ…なのか?なぜ蹴ってはダメなのか?について詳しく解説します。

1.ドリブルは運ぶプレー

次の動画のような一対一のドリブル練習はほとんどのクラブや少年団でやっています。
突破のドリブルの練習だと思いますが一点だけ大きな間違いがあります。

相手を抜こうとするところまでは良いのですが、問題はその次にあります。

その問題とは大きく蹴ってしまうことです。

次の画像は相手を抜く直前です。
相手を抜く直前の様子

さらに次の画像は相手を抜いた直後です。
相手を抜いた直後の様子

サッカーのドリブルで大きく蹴るのは大きなアドバンテージになると思われがちです。
たぶん子供たちは大きく蹴って、いち早く追い付けば良いと考えているのでしょう。

たしかにプロの試合でも時々こうしたプレーが見られます。
でも、前方に大きなスペースがあるとかDFラインの裏へ抜けたなどの局面に限られています。
しかも現代のサッカーはコンパクト化しているので大きく蹴り出すだけのスペースも少ないです。

だから1試合の中ではせいぜい1~2回程度しか見られません。
そのためだけにこうした練習を繰り返すとしたら、本末転倒ではないでしょうか?

また大きく蹴ると、次のような問題があります。

(1)ボールが自分の物ではなくなってしまう。
(2)相手と競争しなくてはならない。
(3)相手にボールを奪われる可能性がある。

ジュニア年代ではスピードやフィジカルの差が大きいので、これでも何とかなるでしょう。
でも、ジュニアユースやユースなどへとカテゴリーが上がるとこれでは通用しません。

これはドリブルの基本である「運ぶ」という意味を理解していないために起こる現象です。

ドリブルは蹴るプレーではありません。
運ぶプレーなのです。

そこでドリブルで運ぶという意味について、次にもう少し深く掘り下げて考えてみましょう。

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2.ドリブルで運ぶとは?

ドリブルで運ぶとは荷物を運ぶという意味と同じです。
荷物を運ぶときは次の点を守るのが大切です。

(1)目指す目的地に運ぶ。
(2)決められた時間内で運ぶ。
(3)荷物を安全に運ぶ。

荷物を運ぶ宅配業者

特に運送会社はこの3点を守って仕事をしていますが、最も重要なのは何だと思いますか?

答えは(3)荷物を安全に運ぶ…です。
この場合の安全に運ぶとは、途中で事故に巻き込まれて荷物を壊したり盗難被害に遭わないことを意味します。

(1)目指す目的地に運ぶのは目的地が多少ズレても運び直すのは問題ありません。
(2)決められた時間内で運ぶのはやはり多少の時間の前後があっても問題ないでしょう。
実はこの二つは自力で何とか解決出来るのです。

ところが(3)荷物を安全に運ぼうとして事故や盗難に遭ったとしたら、自力で解決するのはかなり難しくなります。
そうなると警察や仲間の手助けが必要になるはずです。

サッカーのドリブルも全く同じです。
ボールが奪われたら自力で解決するのが難しいので、味方の守備に助けてもらう必要があります。
しかもセンターライン付近で相手に奪われると、ショートカウンターになって大ピンチになるケースも多いです。
だから奪われてしまうのは絶対にダメなのです。

ところが先ほどご覧になった動画の子供たちはドリブルで大きく蹴っています。
これでは相手とのスピードやフィジカルの競争になるので、ひ弱な子供では奪われる可能性があります。

しかも蹴った後に再び自分のモノに出来るのか?どうか?という一種の賭けに近いです。
さらにマイボールに出来る可能性は50%しかありません。

こうした状況は自らボールを危険にさらしていることと同じなのです。

そこで次にどうしたらドリブルで安全に運ぶことが出来るのか?もう少し深く考えてみましょう。

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3.ドリブルで運ぶとは自分の物にすること

サッカーの試合中でパスを受ける時はトラップが必要ですが、これはボールを自分の物にする!という意味があります。
こうした考えはドリブルをする時も同じです。
なぜなら、ボールを運ぶときに的確にコントロールして自分の物にしておかないと相手に奪われるからです。

そもそもドリブルのコントロールとは常にタッチを続けるという意味です。
タッチを続けるからこそ自分の物に出来るのです。

先ほどの動画の子供たちのように相手を抜くことだけを考えて大きく蹴ったら、その時点でコントロール出来ません。

それではどうしたら良いのか?というと相手を抜こうが何をしようがタッチを続けるのが大切です。

また足からボールが離れたらすぐにタッチをしなくてはいけません。

先ほどの動画の子供たちに対する正しい指導としては相手を抜いたたら出来るだけ早くタッチする…、という習慣付けが必要なのです。
日本の指導者はこうした点に気が付かなくてはいけません。

そこで次に私の息子「とも」のプレーを見てみましょう。

(1)マシューズフェイント

次の動画0:34のシーンでは三脚をDFに見立てています。
相手を抜いたら次の相手に備えるために直ぐにインでタッチしています。

(2)クライフターン

先ほどのマシューズフェイントと同じで直ぐにアウトでタッチしています。

要するにドリブルで運ぶときはタッチを続けるからこそ相手からボールを守れるのです。
メッシも複数の相手を次々に抜く時は小刻みなタッチを続けています。
メッシが小刻みなタッチで次々と相手を抜く様子

たしかに懐のドリブルなどの相手に奪われない方法はいろいろとありますが、それらは一面的でとても狭い考え方です。

やはり大局的に見てドリブルの基本はタッチを続けるのが重要なのです。

このようにドリブルでタッチを続けてボールを守るということは特に狭い場所ほど注意しなくてはなりません。

そこで次にこうした点をもう少し深く考えてみましょう。

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4.ドリブルで大切なことはトラップと同じ

狭い場所でドリブルする時は常に利き足の前にボールを置いて守らなくてはいけません。
なぜなら相手との距離が近いために奪われやすくなるからです。
つまり危険な場所ほど自分で最も自信のある方の足…、つまり利き足を使う必要があるのです。

次の動画をごらんいただくと「とも」のドリブルは利き足の左からボールが離れると直ぐに左でタッチしています。

しかもほとんどのボールを左のヒザ下に置いてタッチを続けています。

つまりボールの置き場所が常に決まっているのです。

こちらの動画は足裏を使っているので、先ほどの動画よりもかなり身体に近いところで扱っています。

そもそも足裏でコントロールすると身体の近くでボールを扱えるので、狭い場所では必須のテクニックです。
その反面、スピーディーな動きがし難いという特徴があるので一つのコントロールミスで簡単に奪われます。

だからこそドリブルでタッチを続けて守るという意識が必要なのです。

私は「とも」が小学校低学年の時から、ドリブルで相手を抜いたらすぐに利き足でタッチするように言い続けました。
タッチさえすればボールが自分の物になって守れるので連続した相手にも即座に対応できるからです。

「とも」にとって、ドリブルで抜いたらすぐに利き足でタッチ…というのは習慣付けられた動作なのです(ほぼ条件反射のように…)。

私があまりにも口うるさく言っていたせいかタッチの強弱も自然と意識したと思います。

もちろん、前方にスペースがあればボールを大きく出すのは言うまでもありません。

ドリブルで大切なことはトラップと同じです。
(1)絶対に奪われない。
(2)常に自分の物にする。

これを意識することで初めて「運ぶ」というプレーが成り立つのです。

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5.まとめ

サッカーは攻撃をしてたくさん点を取るだけが目的ではありません。
そもそもボールを奪い合うスポーツです。
だから相手に奪われてはダメなのです。

私が30年前に過ごしたブラジルではボールが奪われた子供は二度とパスが貰えません。
なぜなら、マイボールを守ることさえできないということで味方の信頼を失うからです。
また、現地の子供は奪われるのが恥ずかしい…とさえ考えていました。
そうしてプロに成長した選手の中からブラジル代表が選ばれるのです。

ところが日本ではこうした考えがほとんどありません。
練習中や試合中にボールロストしてもケロッとしている子供が多すぎます。
ハッキリ言いますとサッカーに対する認識が甘すぎるのです。
こうして成長した大人がプロになり日本代表になるわけです。

ドリブルの基本は運ぶことですが、「運ぶ」という言葉には相手に奪われないことやボールを守るという意味が込められています。
つまり相手に奪われないでボールを守るというのは当たり前のことなのです。
日本の指導者たちには、ぜひこうした点に気が付いてほしいと願っています。

【画像引用:Youtube.com

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