少年サッカー育成ドットコム

ブラジルでのコーチの経験を活かして、 サッカー未経験の方にも分かりやすく科学的で正しい理論をご紹介します

ドリブル

クライフターン!現代型の新しいやり方とは?【実演動画付き】

投稿日:2018年6月12日 更新日:

クライフのクライフターン
クライフターンはキックフェイントと組み合わせるやり方が一般的です。
ところがこのやり方ではモーションが大きいため、どうしてもいったん動きを止めなくてはなりません。
そのため現代型のスピーディーな試合の流れに合わないのです。

それではクライフターンを現代型の速い試合展開で使うためにはどうしたら良いでしょう?

そこで今回はクライフターンの基本のやり方~現代型のフェイント、練習法などを動画や図解で詳しく解説します。

1.クライフターンとは

(1)基本のやり方

次の動画は子供が最初に覚えるクライフターンのやり方です。
この程度のやり方なら小学校低学年でも簡単に出来るでしょう。


でも意外と失敗するケースも多いのできちんとコツを覚えましょう。

(2)失敗をしないためのコツ

小学校低学年がクライフターンをやる時はボールを軸足のかかとに当てて失敗することが多いです。
その原因は4号球のボールが大きいからです。
そこで次の動画のように、ステップオーバーの要領でボールを飛び越すつもりで大きくまたぐと失敗しません。

とても簡単なやり方なのでぜひ試してみてください。
ステップオーバーの要領でボールを飛び越すつもりで大きくまたぐ様子
上手く出来るようなったら、今度は速く出来るようにしましょう。

(3)動きを速くする方法

クライフターンの動きを速くするためにはリラックスが必要です。
そうすることで素早い空中動作が出来ます。
先ほどご覧になった動画の0:15からのスローモーションを見てください。
そうするとクライフターンの時に体が浮いた状態でボールにタッチしています。
空中動作でボールにタッチする様子

こうした空中動作は一種の無重力状態なので、地面に着地している時よりも動きが速くなります。
また着地の時に自然なヒザ抜きが出来るので、膝をブレーキに使う必要がありません(身体の負担が少ない)。

空中動作で動きが速くなる様子の説明画像

最初にご覧になった動画の実演者のクライフターンと比べると違いがハッキリします。
こちらの実演者は地面に接地したままで膝と足首を使って止まりますが、空中動作ではないので動きのスピードが遅いです。
空中動作がないと動きのスピードが遅いことの説明画像

ちなみにこうした空中動作を身に付けるためには一本歯下駄トレーニングが最適ですが、リラックスしたプレーを心がければ意外と簡単に覚えられます。

(4)タッチの場所

クライフターンはインサイドを使ってボールにタッチしますが、その場所は2つあります。
タッチの2つの場所の説明画像

一つ目は親指の付け根です。
この場所は強いタッチが出来るので、クライフターンの後でボールを大きく動かす時に効果的です。

二つ目は親指の横です。
この場所はソフトなタッチになるのでクライフターンと同時にボールを足元に止める時に効果的です。

二つのタッチを使い分けることでボールコントロールが正確になります。

さて以上のようなクライフターンの基本を踏まえ、次にキックフェイントと組み合わせるやり方について解説します。

スポンサーリンク

2.クライフターンとキックフェイント

(1)キックフェイント

クライフターンは次の動画のようにキックフェイントを組み合わせて使うやり方が多いです。

クライフターンを開発したヨハン・クライフも次の動画のようにキックフェイントと組み合わせるやり方が多かったようです。

ところが、このやり方では二つの問題があります。

(2)スピードが遅い

キックフェイントは、いったん動きを止めるかドリブルのスピードを落とさなくてなりません。
そうするとスピーディーな動きが出来ません。

先ほどの動画の実演者も大きく手を上げてキックするそぶりを見せたことからも分かると思います。
大きく手を上げたキックフェイント

またクライフ自身もいったん止まって、大きくキックフェイントをしています。
クライフのキックフェイント

そもそもキックフェイントは動きが大きいので、どうしてもスピードが遅くなってしまうのです。
クライフのキックフェイント直後のターン

こうした場合、次の動画のマシューズフェイントのようにスピードに乗ったままで相手を抜くようなプレーはムリでしょう。

(3)現代型のサッカーに合わない

クライフターンは回転系のテクニックなので、キックフェイントを使っていては直線的な速い動きが出来ません。

また現代サッカーの守備はゾーンプレスなので、一対一で相手を抜いてもすぐにカバーリングが来ます。
つまりコートのどこの場所でドリブルしても、次々とDFが来るのでプレーエリアがとても狭いのです。

そうした場合は、やはりスピーディーなクライフターンが必要になります。

一昔前のマンツーマンディフェンスの時代であれば、クライフの現役時代のようなキックフェイントを組み合わせたやり方も有効だったのでしょう。
なぜならいったん相手を抜くと、抜かれたDFが追いかけて来るだけだからです。
もちろんカバーリングもあるでしょうが、現在のゾーンディフェンスほど組織的な守備ではないので古いタイプのクライフターンでも通用したのでしょう。

ところが現代サッカーはスピーディーな動きが必要なので、キックフェイントと組み合わせたやり方では時代に合わなくなってしまったのです。

そこで次に現代型の新しいクライフターンのやり方について解説します。

スポンサーリンク

3.クライフターンの現代型のやり方

(1)クライフターンとスピード

現代型のクライフターンはキックフェイントを組み合わせた古いやり方とは大きく違います。
その特徴は、次の動画に見られるようにスピードに乗った状態で仕掛けることです。
これはもはやクライフターンと言うよりも、アウトやインで相手を抜くような直線的なドリブルの動きですね。

この場合、小学生の8人制の試合であれば一対一のマッチアップが推奨されているので、どちらかと言えばクライフターンとキックフェイントの組み合わせは有効でしょう。
なぜならマンツーマンディフェンス(一対一)になりやすいからです。
ところが中学生年代になるとゾーンディフェンスになりますし、よりスピーディーな試合運びが必要になります。
そうした将来的なことを考えれば、子供たちにはなるべく早く現代型のクライフターンのやり方を覚えてほしいと思います。

(2)現代型のクライフターンのやり方

次の動画は息子の「とも」が実演した現代型のクライフターンのやり方です。
やはりスピードに乗った状態で仕掛けます。

このクライフターンの特徴は2つあります。
①トップスピードに乗った状態で相手を抜く。
②クライフターンで抜いたら、すぐに次の相手に立ち向かえるように体勢を立て直す。

そこで、次に一つ一つの動作を確認してみましょう。
※右利きの選手はこの反対に動いてください。

(ア)一対一の相手に直進する

一対一の相手に対して真っ直ぐ向うことで、DF側の心理状態を圧迫する効果があります。
ちなみにメッシなどの海外のドリブラーも相手に対して真っ向勝負を挑むために、こうした動きをすることが多いです。
一対一の相手に直進する様子

(イ)相手の直前でアウトサイドのフェイント

相手の直前でやや進路を変えてアウトサイドで抜く素振りをします。
この時は体の向きも軸足もアウトサイドの方向に向けたままです。
そうするとどんな相手でも左に抜くと思って警戒します。
このような些細な動きがフェイントになるのです。
またキックフェイントのような大きなモーションではないので、動きを止める必要はありません。
相手の直前でアウトサイドのフェイントをする様子

(ウ)体を軸足方向に向けたままでクライフターン

軸足が左を向いたままでクライフターンをやるので、先ほどの(イ)の動きと合わせると相手はすっかり騙されます。
この時の体の使い方には2つポイントがあります。
<みぞおち抜き(バネを縮める動き)>
<体幹ひねり>
みぞおち抜きと体幹ひねりは、次の記事を参考にしてください。
一本歯下駄トレーニングの練習メニューおすすめ22選!

体を軸足方向に向けたままでクライフターンをする様子

(エ)クライフターンの直後は軸足を一歩目にする

クライフターンの直後に後ろ足(左足)で地面を蹴るとスタートが遅くなります。
そこで軸足(右足)を一歩目にすれば自然なヒザ抜きが出来てスムーズに動けます。
この時の体の使い方には2つポイントがあります。

<みぞおち抜き:反射>
(ウ)のみぞおち抜きで背骨のバネを縮めたので反射を使って一気に伸ばすバネ作用を使います。

<ヒザ抜き>
軸足を一歩目にすれば自然なヒザ抜きによってスタートが速くなります。
ところがほとんどの日本人は下半身の動きに頼って後ろ足で踏み出すのでスタートが遅くなります。

クライフターンの直後は軸足を一歩目にする様子

(オ)右足(前足)の地面反力と腸腰筋の利用

この時はクライフターンの直後なので如何に速く体勢を立て直すのかが重要です。
なぜならカバーリングに来る新しい相手とのマッチアップに備えるためです。

ここでの体の使い方のポイントは次の2つです。
・軸足(右足)で地面反力を得る。
・腸腰筋を使って左足を前に出す。

腸腰筋の使い方については、次の記事を参考にしてください。
腸腰筋トレーニング3選!サッカー向けの練習メニュー紹介

右足(前足)の地面反力と腸腰筋を利用する様子

(カ)利き足でタッチ

ここでは腸腰筋を利用して胴体(お腹の辺り)から下を足のように使います。
そうすることで利き足を大きく伸ばしてタッチすることが出来るのです。
このように相手を抜いた後に直ぐに利き足でボールをタッチすれば、次の新しい相手に立ち向かえることが出来るのです。
利き足でタッチする様子

以上のように、現代型のクライフターンは現代サッカーに合ったスピーディで直線的な動きが出来ます。
また、いったん相手を抜いても直ぐに体勢を立て直せるので、次から次へと来る新しいDFにも対応できるのです。
ぜひ覚えてください。

スポンサーリンク

4.まとめ

現代サッカーの守備はゾーンディフェンスなので次から次へと相手がボールを奪いに来るので、スピーディな攻撃が必要です。
そのためキックフェイントと組み合わせた古いタイプのクライフターンは、現代型のスピーディな試合展開には合わなくなってしまいました。

この場合、小学生の8人制であればマンツーマンディフェンスなので旧来型のクライフターンでも通用するでしょう。
ところが中学生以上になると守備陣形はゾーンプレスになります。

だから将来に備えるためにも、ぜひ現代型のクライフターンのやり方を覚えましょう。

【画像引用:Youtube.com

ブログランキングに参加しています。
ぜひ応援よろしくお願いします。
1日一回コチラをクリック!

にほんブログ村 サッカーブログ 少年サッカーへ
にほんブログ村

スポンサーリンク

-ドリブル

執筆者:


  1. 杏仁 より:

    連続すみません
    軸足の強化は記事にございます
    「体幹と軸足のトレーニング」を
    ブラジルの子供達はトレーニングとして行うのではではなく遊びや時間のある時に
    自然に行なっているからなのでしょうか?
    一方日本は両足を使わないと怒られる…

    • ともパパ より:

      やはり、利き足をメイン、逆足をサブとして使う意識の問題です。
      また、ブラジル人だから体幹や軸足が強いというよりも、日本を除いて万国共通の考え方です。

      なお、私は本業が多忙なので、質問やコメントを1日に何度も投稿されては対応に苦慮します。
      あくまでも、このブログは趣味に基づくものです。
      どうか、ご遠慮ください。

  2. 杏仁 より:

    前記事に御礼の返答が
    できませんでしたので
    こちらからすみません。
    丁寧なアドバイスありがとうございます。
    「ゴリラの姿勢」以前の記事で見させていただいておりましたが
    今後は意識して取り組みます。
    ともパパさんのいらしたブラジルではリフティング練習は無いとの事ですが
    何故軸足が強くなるのでしょうか?
    利き足を中心にプレーするのが
    要因の一つとは思いますが
    骨格の違いでしょうか。

    • ともパパ より:

      骨格の問題ではありません。
      意識の問題です。

  3. やまパパ より:

    ありがとうございます。今日から早速、小指を意識したアウトのドリブルを練習させます

  4. やまパパ より:

    おはようございます。以前ともパパさんが紹介されてました 谷ラダーの考案者の谷さんが、アウトのドリブルは足の薬指を意識することを推薦してました。大和は今 薬指を意識したアウトドリブルを練習していまが、とも君のアウトのドリブルの動画の中では、小指を意識しましょうという事でした。 ドリブル練習も 狭いですが、できるだけ家の中で裸足でやらせています。 薬指よりも小指に意識を変えて練習させた方が良いでしょうか? アドバイスを宜しくお願い致します

    • ともパパ より:

      サッカーでは基本的に、アウトは小指、インは親指です。
      ヒトの足の指で意識して動かせるのは、親指、人差し指、小指です。
      また、触覚としての機能が最も高いのが、親指と小指です。

      そうした場合、アウトは小指で…というのは自然な考えだと思います。

      谷さんは何をもって薬指と言われたのかよく分かりませんが…。