少年サッカー育成ドットコム

ブラジルでのコーチの経験を活かして、 サッカー未経験の方にも分かりやすく科学的で正しい理論をご紹介します

ドリブル

マルセイユターンのやり方!小一の子供がたった30分で?

投稿日:2018年5月31日 更新日:

マルセイユターンで相手を抜くジダン

マルセイユターン(マルセイユルーレット)は、ある一つの練習を30分やるだけで簡単に覚えられるテクニックです。

また試合中にスピードに乗った状態で、このテクニックを使うと相手にボールを奪われ難いという特徴もあります。

それなのに少年サッカーの試合ではあまり使われません。
マルセイユターンは簡単ですし、正しく使えば相手に奪われることはほとんどありません。
私としてはぜひ多くの子供たちに覚えてほしいと思っています。

そこで、今回はマルセイユターンのやり方と練習法、試合で使う場合の注意点などを詳しく解説します。

1.マルセイユターンのやり方

マルセイユターンで有名な選手と言えば元フランス代表のジダンです。
日本ではマルセイユルーレットとも呼ばれています。

ひらりひらりと相手を抜いて行く華麗なテクニックです。

マルセイユターンは一見して難しそうに思えますが、実は簡単に覚えることが出来ます。

そこで次にマルセイユターンのやり方と練習法を解説します。

(1)マルセイユターンの練習

マルセイユターンのやり方を簡単に言うと、
・最初に利き足でボールの上をタッチ。
・次に逆足でタッチ。
・2つの動作を体を回転(遠心力を使う)させながら行う。
たったこれだけです。

①マルセイユターンのタッチ

マルセイユターンの練習として、次の動画のように先ずは押したり引いたりを繰り返してください。

フロントタッチはボールの真上というよりも、やや斜め上(利き足側)になります。
足裏を使ってボールの斜め上をフロントタッチする説明画像

バックタッチは足裏を使ってボールを引くようにしてください。
足裏を使ってボールを引くようにバックタッチする説明画像

たぶんこのようなことであればほとんどの子供さんは出来るはずです。
そうすると幼稚園や保育園の子供でもマルセイユターンが出来てしまうのではないでしょうか?

この時のタッチは、足裏の親指~小指までの指の腹の部分と拇指球から小指球までの部分を使って正確にボールの上を捉えてください。
足裏の親指~小指までの指の腹の部分と拇指球から小指球までの部分で正確にタッチする旨の説明画像

でも、このような練習がマルセイユターンにとって何の役に立つのか?という疑問もあるでしょう。
そこで次にこの点について解説します。

②マルセイユターンとタッチの関係

マルセイユターンに必要なフロント・バックタッチの動きについて、ジダンの動作を例にして解説します。

次の画像をご覧いただくとジダンは最初に利き足の右を使ってボールの斜め上をタッチしています。
これがフロントタッチの動作です。
ジダンのフロントタッチの動作

この時のジダンは実際にはボールを後ろに引きます。
そうするとバックタッチのようにも見えます。
でもマルセイユターンに入る直前の動作はフロントタッチです。

いわば、この時の動作はフロントタッチのように入って結果的にバックタッチのようにボールを引くというものです。
要するに2つのタッチが合わさった動作ですね。

続いて、次の画像では体を回転させながらバックタッチをしています。
ジダンのバックタッチの動作

そして、次の画像ではマルセイユターンを終えてふつうのドリブルに移るわけです。
ふつうのドリブルに移ったジダン

さて、以上のようにフロント・バックタッチの意味を理解して実際に出来るようになったら、次のステップに進みましょう。

③マルセイユターンのジャンプのタイミング

ここでの練習はマルセイユターン直前の動作を習得します。
先ほど練習したフロントタッチを使って「1、2」のタイミングでやりましょう。

マルセイユターンのジャンプのタイミングは次の画像にもあるように、
最初は利き足でタッチ。
次にジャンプしながら逆足でタッチです。
利き足タッチからジャンプして逆足タッチまでの連続写真
この利き足→逆足のタッチをボールの上で体を回転させながら行う動作がマルセイユターンになります。

(2)マルセイユターンのやり方と図解

マルセイユターンに必要なフロントタッチとバックタッチ、ジャンプのタイミング(利き足→逆足のタッチ)を掴んだら実際にやってみましょう。

この時のコツはボールに向かって勢いよく体を回転させることです。
そうすると体に強い遠心力がかかって速く回転することが出来ます。

動画だけでは分かり難いので一連の動作を図解します。

最初にアウトサイドを使ってボールを少し前に出します。
その理由は最初のタッチをジャンプして行うため、ボールが体に近すぎると窮屈になってマルセイユターンがやり難くなるからです。
このようにすることでボール2~3個分のゆとりが出来ます。
アウトサイドでボールを前に出す説明画像

ただし試合中はあえてこのようにしなくても大丈夫です。
その理由はドリブル中にボールが勝手に前に動いているので自然とゆとりが出来るからです。
くれぐれも練習の時だけ…とお考えください。
とにかくボール2~3個分の間合いがあれば良いということだけです。
ボール2~3個分の間合いを作る説明画像

次に逆足でスタートしてください。
逆足でスタートする説明画像

ボールの手前に行ったら逆足で踏み切ってください。
ボールの手前を逆足で踏み切ってから利き足でフロントタッチするまでの説明画像

次に逆足でジャンプした勢いを利用して、利き足でボールの斜め上(右利きの場合は、やや右より)をタッチしてください。

この時は勢いよく体を回転させましょう。
この勢いで遠心力が働きスムーズに回転することが出来ます。
特に「回転して前を向く!」という強い気持ちが大切ですね。
逆足の踏切の勢いを活かして遠心力を使って回転する旨の説明画像

最初に利き足でボールの斜め上をタッチする理由は体を大きく回転させて強い遠心力を生み出すためです。
その遠心力を利用して速く前を向くわけです。
つまりマルセイユターンはその名のとおり回転系のテクニックなのです。
利き足でボールの斜め上をタッチすると体を大きく回転出来る旨の説明画像

ハンマー投げの室伏選手をイメージすると分かりやすいと思います。
鉄球が遠くに飛ぶのは体を回転させて強い遠心力を生み出すからです。
ハンマー投げをする室伏選手

そうした際によくありがちなのが、マルセイユターンでボールの真上をタッチすることです。
そうすると回転が小さくなってしまうので注意してください。

特に試合中、子供たちがマルセイユターンをする時はボールの真上を小回りしてしまうことが多いです。
やはり遠心力が働かないので体を回転させるターンの動きも遅くなります。
そうすると相手のプレスを受けやすくなりボールが奪われて失敗することが多くなるのです。

さて、話しを基に戻して次に利き足で着地、逆足でバックタッチになります。
これはジダンと同じようにボールを引く動作です。
利き足で着地してから逆足でバックタッチする旨の説明画像

2つのタッチを終えて着地した後、この時点でも体に遠心力が働いているので自然と前を向くことが出来ます。
着地した後でも体に遠心力が働いているので自然と前を向くことが出来る旨の説明画像

ここで回転が終わってふつうのドリブルに移ります。
ふつうのドリブルに移る旨の説明画像

以上がマルセイユターンのやり方です。

でも、これだけでは単にテクニックを覚えただけですし、実際の試合ではボディコンタクトを意識した使い方も必要です。

そこで、次に実際の試合でのマルセイユターンの使い方のコツなどを解説します。

スポンサーリンク

2.マルセイユターンの特徴とコツ

マルセイユターンの特徴は、相手を抜く時に相手に背中を向けてほぼ密着しながら(背中を当てるように)ターンすることです。
密着しなかったとしても相手との距離はかなり接近することになります。

そうした場合3つのコツを意識するとスムーズに相手を抜くことが出来ます。

そこで次にこうした点について解説します。

(1)相手を抜く時の動き

マルセイユターンは相手が正面にいる時と利き足側にいる時に有効なドリブルのテクニックです。

相手が正面にいる時は、次の画像のようなドリブルコースになります。
その際は相手に背中を当てるようにターンして抜きます。
どちらかと言うと相手を横に跳ね飛ばすようなイメージです。
相手が正面にいる時ドリブルコース

相手が利き足側(右利きの場合)にいる時も同じようなイメージで抜きます。
相手が利き足側(右利きの場合)にいる時のドリブルコース

この時はターンの途中で一時的に背中を相手に密着するか当てることになります。
ターンの途中で背中を相手に当てているジダンの画像

この状態の時は次のイメージ図のように、背中や手を使って相手を押してボールを守る必要があります。
背中や手を使って相手を押してボールを守る旨の説明画像

簡単に言えば、次の画像のように一時的なボールキープの状態になるわけです。
ボールキープの説明画像

だからこそ相手からボールを守るために、マルセイユターンでは手や背中を当てるというボディコンタクトが必要になるのです。

そうすると次の3つのコツを意識するとマルセイユターンがスムーズに出来ます。
・最初の利き足のタッチの時にボールのやや右側をタッチして体を大きく回転させる。
・この時に「前を向く!」という強い気持ちで勢いよく体を回すと速く回転できる。
・ターン(体が回転している時)の途中で手や背中を相手に当ててボールを守る。

でも手や背中を使って相手を押すことはファールにならないのか?という疑問があるでしょう。
そこで次にこの点について解説します。

(2)背後の相手はファールを取られやすい

マルセイユターンをしている時に手や背中を使って相手を押したとします。
この場合、相手にとっては正面から圧力を受けているわけですが、後ろからチャージされているのではありません。
ということは、マルセイユターンをしているドリブラーは危険なプレーをした…とはみなされないのです。

ふつう試合中に背後からチャージするとどうしてもファールが取られやすくなります。
例えば、ボールではなく、かかとやアキレス腱を蹴ったり背中を突き飛ばしたりしたときなどです。
背後からのチャージはファールを取られやすい旨の説明画像

これは、わざとではない…と自分でアピールしても結果的にそのようになってしまったら、危険なプレーと見なされてイエローカードかレッドカードになることが多いです。
その理由はヒトは背中側の様子を見ることが出来ず無防備になるからです

ところが、審判はマルセイユターンをしている時のように、ボールを持っているドリブラーの方をひいき目に見る傾向があります。

だから、次の中田英寿のようなプレーにはあまりファールを取ることもないのです。

そうするとマルセイユターンの途中で手や背中を当てた時、相手が後ろから突き飛ばして来たらどうなると思いますか?
たぶんよくてイエロー、最悪の場合はレッドカードで退場になると思います。

つまり、ボールを持っているといろいろな意味で有利ということですね。

みなさんの子供さんが将来海外を目指すのであれば、マルセイユターンに限らずこうしたボディコンタクトをたくさん学んだ方が良いと思います。

スポンサーリンク

3.まとめ

マルセイユターンはほんの少しのコツを覚えて練習をすればそれほど難しいテクニックではないのです。
私の息子「とも」は小学校1年生の時に、先ほどの要領で教えたところ30分程度でマスターしました。
またマルセイユターンの試合での使い方としてはボディコンタクトが大切であることも解説しました。

こうした場合、日本の少年サッカーでは試合中にマルセイユターンをするとなぜか監督やコーチは良い顔をしません。
まるでふざけるな!と言わんばかりの表情をします。
たぶんこうしたテクニックは指導者の好みの問題かもしれません。

一方、少年サッカーの審判はマルセイユターンをして相手が勝手に倒れた場合、ドリブラーをファールにすることもあります。
これでは世界的なドリブラーは育ちません。
こうした点は日本のサッカー界全体として考え直してほしい問題です。

いずれにしても子供たちにとってマルセイユターンを覚えることは、ドリブルテクニックの武器を増やしたりボディコンタクトを覚えたりという点でとても有効だと思います。
そうした点ではぜひ多くの子供たちに覚えてほしいと願っています。

【画像引用:Youtube.com

ブログランキングに参加しています。
ぜひ応援よろしくお願いします。
1日一回コチラをクリック!

にほんブログ村 サッカーブログ 少年サッカーへ
にほんブログ村

スポンサーリンク

-ドリブル

執筆者:


  1. とりたんちこ より:

    ともパパさんこんにちは。いつもこちらのブログで子供とともに勉強させていただいております。
    先日は、温かいアドバイスをありがとうございました。
    小学校2年生の息子で発達障害グレーといわれている息子をもつ母親です。
    おかげ様で毎日頑張ってサッカーを続けております。
    今回のテーマとは違うのですが、質問させてください。
    最近の息子のプレーが荒いといわれることが多くなりました。
    ボールをカットにいく場面で足よりも先に体をいれてしまい、ファウルをとられてしまうようです。現在、大きなお兄ちゃんたちとサッカーをやることもあり、そこでボールをカットするために自分で必死になってやっていたからだとおもいますが。
    何かうまくボールをカットできる方法もしくは、低学年なりのこうやったほうがいいよとアドバイスできれと思っています。
    これらは、サッカーに限ったことではないと思いますが。コーチにはおこられるばかりで
    本人もどうしたらいいかわからないようです。
    よろしくお願いいたします。

    • ともパパ より:

      先ず、私自身、状況が分からない部分があります。

      それは、子供さんのプレーに危険性があるのか?どうかということです?
      また、コーチから、こうすれば良い!という指導はありましたか?

      そもそもサッカーはボールを奪い合う競技なので、ボディコンタクトは付き物です。
      でも、相手のユニフォームや体を掴んだらファールになります。
      もしも、そのような状態だったら、すぐに止めさせましょう。

      ちなみに、スライディングタックルをして相手が倒れたとしても、いわゆるボールに行っていれば、ファールにはなりません。
      でも、日本では、そうした判断はしないと思います。

      そこで、改善策としては、相手のボールを突くことです。
      特に、日本では幼少期から両足練習をするので、どこの子供でも股の間にボールを置くクセがあります。
      相手が股の間にボールを置いた瞬間を狙うと良いです。
      ちょうどビリヤードのように。
      そうすれば、体を使う必要はなくなるでしょう…。

      もしよろしかったら、実際のプレーの様子をYoutubeに限定公開でアップして、URLをお問い合わせ欄からお教えください。
      そうすれば、具体的なアドバイスが出来ると思います。

      でも、相手からボールを奪おうとして、ガツガツ行くような姿勢は持ち続けた方が良いですね。
      相手からボールを奪おうともしない現在の日本代表選手よりも、はるかに良いと思います。

      • とりたんちこ より:

        ともパパさん
        ありがとうございます!
        近いうちにプレーを録画しますのでぜひ見ていただければと思います!
        相手のユニフォームや身体を掴んではいません。
        上半身で身体を押して相手がよろけるってことだとおもいます。
        ガツガツととりにいくきもちは
        大切だと伝えますね。
        本人も多少は間違ってなかったんだと思うと自信に繋がると思います。

      • ともパパ より:

        将来が楽しみです。
        ブラジル代表でレアル・マドリードのカゼミーロみたいな選手になっくれたら嬉しいですね。
        動画の方も楽しみにしています。