少年サッカー育成ドットコム

ブラジルでのコーチの経験を活かして、 サッカー未経験の方にも分かりやすく科学的で正しい理論をご紹介します

ドリブル

マシューズフェイントのやり方!動画と画像で詳しく解説

投稿日:2018年5月27日 更新日:

マシューズフェイントをするメッシ
マシューズフェイントの動きは、ディマリア型とメッシ型の2つに分かれます。
どちらのフェイントにも共通するのは上半身のバネ作用を使うという点です。
特に海外のサッカー選手は高重心なので全身のバネを使ったプレーを得意とします。

ところが日本人のサッカーは下半身に頼ったプレーをする傾向があります。
だからマシューズフェイントも足だけを使ったインサイドとアウトサイドの動作だけになります。
そうすると動作そのものが遅くなるという大きな間違いがあります。

そこで、今回は日本人に多い間違ったマシューズフェイント、正しいやり方、練習法などを詳しく解説します。

1.マシューズフェイントとは

マシューズフェイントは元イングランド代表のスタンリー・マシューズが得意としたドリブルテクニックです。
日本では単にイン・アウトとも呼ばれています。

(1)スタンリー・マシューズ

マシューズフェイントは利き足側に相手を抜くとてもオーソドックスなテクニックです。


ふつうのフェイントはいったんスピードを落としてから仕掛けるテクニックが多いです。
ところがマシューズフェイントはスピードに乗ったままで相手を抜くことが出来ます。
ほんの少し練習すれば誰でも出来るテクニックなので、子どもたちにはぜひ覚えてほしいですね。

(2)日本人に多い間違ったマシューズフェイント

日本人がマシューズフェイントをやる場合、どうしても足の動きだけになります。
先ほどイン・アウトとも呼ばれている…と解説しましたが、次の動画は上半身が棒立ちで足だけを使った典型的なやり方です。

足だけでフェイントするのは、上半身のバネを使わないので重りを背負ってプレーするようなものです。
しかも上半身と下半身の体重比は6対4なので下半身の負担はかなり多くなります。
日本人は胴長短足で低重心なので、どうしてもこのようなフェイントになってしまうようです。

(3)試合では使えないマシューズフェイント

次の動画のプレーは複雑すぎるので試合では使えません。

そもそもマシューズフェイントはシンプルなテクニックです。
またこの方はフリースタイルの選手であってサッカー選手ではありません。
だから、単なるパフォーマンスであってあまり参考にはなりません。
先ずは正しい基本の動きを身に付けた方が良いでしょう。

ところで現代版のマシューズフェイントは大きく分けて、ディマリア型とメッシ型の二つのパターンがあります。
もちろん二つのパターンともイン・アウトで相手を抜くのは同じですが、大きく違うのは上半身のバネ作用です。

そこで次にこの二つのパターンを順に説明します。

スポンサーリンク

2.ディマリア型

ディマリア型のマシューズフェイントは比較的簡単なので、子供たちにはぜひマスターして欲しいですね。

ディマリア型はイン・アウトでタッチする時に肋骨の左右の部分を蛇腹のように交互に伸び縮み(上半身のバネ作用)させています。
海外のサッカー選手にはかなり多い体の使い方です。

簡単に言えば、上半身を左右にクネクネ動かすと言う意味で横方向のバネ作用を使います。

インサイドでタッチする時は、
肋骨の右側→伸ばす。
左側→縮む。
インサイドでタッチするディマリア

肋骨の右側を伸ばして左側が縮む旨の説明画像

アウトサイドでタッチする時は、
肋骨の左側→伸ばす。
右側→縮む。
インサイドでタッチするディマリア

※ディマリアは左利きなので、右利きの人はこの反対の動きをしてください。

特に注意していただきたいのが、アウトのタッチで相手を抜く時に軸足のヒザで踏ん張らない!ということです。
そもそも、肋骨の伸び縮みだけで十分なバネ作用が発揮出来るので下半身の力はほとんど必要ありません。
だから足の力を使うのではなく、足の意識はインとアウトのタッチだけに集中してください。

スポンサーリンク

3.メッシ型

メッシ型のマシューズフェイントは複雑な身体の使い方をするので比較的難しいです。
この動きは覚えるまでにはかなり時間がかかるでしょう。
でもディマリア型より複雑な分だけスピーディーな動きになります。

ディマリア型は左右にクネクネと動く横方向のバネを使いますが、メッシ型は上下方向のバネ作用で身体を動かします。

私の息子「とも」も同じような動きをします。

そこで「とも」のマシューズフェイントを参考にして動作解析をしてみましょう。

「とも」はメッシ型ですが、実は大きな違いが一つだけあります。
それは相手を抜く時に低い姿勢を維持したまま突破するという点です。
そうすることでドリブルスピードが格段にアップします。
そうした点も順次解説します。

(1)軸足をボールの横に置く

マシューズフェイントは軸足をボールの横に置くところから始まります。
日本ではインサイドのタッチから始まる…と教えることが多いですが、これは大きな間違いです。
軸足をボールの横に置く様子

(2)インサイドのタッチへ

軸足をボールの真横に置く動きからインサイドのタッチへ移ります。
この時点からフェイントが始まります。
インサイドのタッチをする様子

先ほど日本ではインサイドのタッチから始まる…と解説しましたが、日本人のマシューズフェイントはほとんどこのような動きからスタートします。
インサイドのタッチから始まる日本人

そうすると次の時点ではとてもユニークな動きが見られます。
何とインサイドでタッチしながら軸足方向にジャンプするのです。
軸足方向にジャンプする日本人

これは間違いというよりも大きな問題です。
マシューズフェイントのインサイドのタッチは横方向へのフェイントですし、素早い動きが必要です。
また横方向に身体を動かすためにはバネ作用も必要です。

ところがジャンプという動作は体がいったん上方向に行くので、その分だけ時間をロスします。
たしかにコンマ何秒かの違いかも知れません。
でも世界レベルの試合ではこの違いが致命的になります。

またジャンプ動作は横方向へのバネ作用が使えないために生じる動作です。
これは下半身の動きだけに頼った日本人特有の動作なのでしょう。

ちなみにディマリアもメッシもマシューズフェイントのスタートはいつも軸足からですし、上方向のジャンプ動作は見られません。

(3)インサイドのタッチと横方向のバネ

インサイドのタッチがフェイントの動きになりますが、この時にほんの少しだけ横方向のバネを使っています。
元々「とも」のマシューズフェイントはディマリア型だったのでその頃の名残だと思います。
でもこのような動き自体がフェイントになるのです。
インサイドのタッチの時に横方向のバネ作用を使う様子
ちなみにメッシのマシューズフェイントにはこうした横方向のバネ作用はほとんど見られません。

(4)フェイントからの切り返し

ここから先の動きはメッシ型の特徴である上下のバネ作用を活かして突破します。
フェイントからの切り返しの様子
特にワップダウンの際は全身を一気に脱力してください。
そうすると膝抜きが使えて重力落下運動も働くので素早く身体を縮められます。

参考記事:バネ作用でサッカーがレベルアップ!ドリブルやキックに効果抜群

またフェイントからの切り返しではヒザ抜きをしましょう。

この場合、日本では軸足を踏み込んで…と指導されることが多いです。
軸足を踏み込む日本人

これは軸足のヒザを踏ん張って相手を抜くということです。
元々、日本人のドリブルは下半身だけを使う傾向があり上半身の重りを背負ってプレーするわけなので、ヒザで踏ん張って…となるとケガをしやすくなるだけです。

(5)ワップダウンを続ける

フェイントからの切り返し動作をしながらさらにワップダウンの動きは続きます。
それと同時にタッチをアウトサイドに切り替えます。
ワップダウンを続ける様子

(6)ワップダウンのピークから前への動き

ここでワップダウンがピークになったので、次は頭の重さを使った突破の動きになります。
ワップダウンのピークから前への動きの様子

またアウトで抜く時は蹴るのではなく小指でソフトにタッチしてください。
そうすると足からボールが離れにくくなります。
参考記事:サッカーのドリブルで「運ぶ」ということの本当の意味とは?

(7)低い姿勢で突破の動き

この姿勢は、短距離走のクラウチングスタートと同じです。
低い姿勢から突破の動きの様子

速い飛び出しのためには欠かせない姿勢です。
なせなら背骨のバネ作用を使うための収縮動作を続けているからです。
この後でバネの復元作用として上体を素早く立て直すことが出来るのです。

(8)通常のドリブル姿勢へ

(4)から始まったワップダウンの動きからワップアップの反射的なバネ作用によって身体が浮き上がります。
これによって通常のドリブル姿勢に戻ります。
通常のドリブル姿勢へ戻る様子
先ほどの(4)~(7)まで低い姿勢のワップダウンを続けましたが、これは背骨のバネ作用の収縮動作です。
バネの収縮は弾性エネルギーを蓄積するのでこの時点で一気に放出したわけです。

これまでの動きの中で、上下のバネ作用と頭の重さを使った突破の動きはメッシ型と同じですが、一点だけ違う動作があります。

それはドリブル突破の時にクラウチングスタートのような低い姿勢を続ける点です。
特に蹴り足を一歩目にしているところから見ると、ドリブルと言うよりも短距離走のスタートダッシュに近い動作になっています。
ドリブル突破の連続写真

これは「とも」が小学二年生のころに足を速くするための練習の一環として短距離ダッシュのフォームを矯正したことに由来します。


参考記事:足が遅いなんて言わせない!三ヶ月で速くなった練習法とは?

やはり頭の重さを使った低い姿勢からのスタートダッシュを身に付けるためにはこうした練習が最適です。

スポンサーリンク

4.マシューズフェイントの練習法

練習のポイントは大きく分けて2つあります。
一つ目はインサイドとアウトサイドのカットドリブル。
二つ目はバネ作用を使うための体操。

(1)カットドリブル

次の動画の前半のシーンを参考にしてインサイドとアウトサイドのカットドリブルを繰り返してください。
練習の時はスピードは必要ありません。
正確なタッチを心がけてください。

(2)バネ作用を使うための体操

① ディマリア型の動き

ディマリア型の特徴である肋骨の左右を蛇腹のように交互に伸び縮みさせる動きは、次の体操をすると効果的です。

一本歯下駄を履いてやっても良いですが足首の捻挫には注意してください。

② メッシ型の動き

メッシ型の特徴は上半身のバネを上下に使うことです。
そのためには一本歯下駄体操がおススメです。

でも、一本歯下駄を履かないで練習してもそれなりの効果は出ると思います(ただし効果が出るまでには時間はかかります)。
参考記事:一本歯下駄トレーニングの練習メニューおすすめ22選!

ア.首下回し

突破する時に頭の重さを使う…という動作を養成するための体操です。
首下回しの説明画像

イ.体幹ひねり、ヒザ抜きブレーキ

インサイドのフェイント動作からの素早い切り返しを養成するための体操です。

体幹ひねり
体幹ひねりの説明画像

ヒザ抜きブレーキ
ヒザ抜きブレーキの説明画像

ウ.体幹割れ

この動きはアウトで突破する時の飛び出しの動作を養成する体操です。
体幹割れの説明画像

エ.ワップダウン、ワップワップ

この動きは背骨のバネ作用を養成するための体操です。
特にメッシ型には重要な動作なので繰り返し練習してください。
ワップダウンとワップワップの説明画像

スポンサーリンク

5.まとめ

現代型のマシューズフェイントはディマリア型とメッシ型の二つの種類に分かれます。
両方に共通していることは上半身のバネ作用を使うことです。
ディマリア型は左右の横方向のバネ、メッシ型は上下方向のバネを使います。
これによってフェイントの動きが速くなるのです。

ところが日本人の場合は、下半身だけでサッカーをする傾向があるため、上半身のバネ作用が使えません。
そうするとインサイドでジャンプしたりアウトの切り返しで軸足を踏ん張ったりという、おかしな動作が起きるのです。
日本の指導はこうしたフェイント一つを取っても間違いが多いです。

やはり海外のトッププレーヤーの正しいテクニックを学ぶべきでしょう。

【画像引用:Youtube.com

ブログランキングに参加しています。
ぜひ応援よろしくお願いします。
1日一回コチラをクリック!

にほんブログ村 サッカーブログ 少年サッカーへ
にほんブログ村

スポンサーリンク

-ドリブル

執筆者: