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シザースのやり方と2つのコツ!練習法も公開

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海外のサッカー選手のシザースのやり方は、上半身と下半身が連動するので、高速・連続でまたぐことが出来ます。

ところが、日本人は足を振り回すやり方なので、せいぜい頑張っても1~2回くらいしか出来ませんし、遅すぎです。
しかも、腹筋や足が疲れてしまうことから、子供たちはほとんど使いません。

こうした場合、海外のサッカー選手で最も良いお手本になるのが、元ブラジル代表のロビーニョのシザースのやり方です。
ところが、このやり方は、身体能力が高いから出来る…と思われがちです。

実は、そうしたことはありません。

たった2つのコツを覚えれば、誰でも簡単にマスター出来るのです。


画像引用:Youtube.com
そこで、今回はシザースのやり方と2つのコツと練習法について詳しく解説いたします。

1.日本人のシザースのやり方

日本の子供たちがシザースを覚える時は、足でまたぐ…というやり方を教わります。
だから、次の動画のように、足を一生懸命に振り回そうとします。

ところが、こうしたシザースは、フィジカルに依存したやり方です。
これでは、体力のある子供なら耐えられるでしょうが、非力な子では嫌がって使わなくなります。
だから、日本でシザースを使うサッカー選手が少ないのではないかと思います。

要するに、やり方が間違っているわけですね。

それでは、本家本元のロビーニョの動きを見てみましょう。

ロビーニョの動きを見ると、シザースだけではなく、全般的な身体能力の高さが見られます。
そうすると、日本の子供たちには参考にならないのではないか?という疑問もあるでしょう。

でも、大丈夫です。

そこで、次に、ロビーニョのシザースのやり方を考えてみましょう。

2.ロビーニョのシザースのやり方

ロビーニョのシザースのやり方は、上半身と下半身の連動が最大の特徴です。

次の動画をご覧ください。

動画の前半で、小学生の頃の私の息子「とも」が肩甲骨をぐるぐる回しています。
つまり、これがシザースの1つ目のコツです。

後半のシーンでは、右腕→右体側→右足、左腕→左体側→左足というように、シザースをするのが分かります。
これは、どういうことかと言うと、上半身と下半身を連動させることによって、筋肉の伸張反射を使うというやり方です。

こうした伸張反射を使う場合、先ほどの動画に出てきた日本人の子供のように足を振り回す必要がありません。

そうすると、足が疲れないので、いくらでもまたぐことが出来ます。

実は、これがシザースの2つ目のコツです。

そもそも、サッカーに限らず全てのスポーツに言えることですが、過度にフィジカルに依存したテクニックは間違いです。
日本のサッカー指導者たちは、こうした点をきちんと理解するべきですね。

さて、ここでサッカーのシザースの2つのコツをまとめると、
1つ目は肩甲骨を回転させる。
2つ目は筋肉の伸張反射を使う。

そこで、この2つのコツを、私の息子「とも」のシザースを見ながら、次に詳しく解説します。

3.シザースの2つのコツ

最初に、「とも」のシザースをごらんください。

次に、先ほどの2つのコツを順に詳しく解説します。

(1)シザースと肩甲骨の回転

次の画像のA、B、Cでは、左の肩甲骨の回転によって、左足が動いています。
Dでは、左足が着地して、右足が始動する前に、右の肩甲骨が回転を始めています。

これは、どういうことかと言うと、足を動かしてまたぐのではなく、肩甲骨を先に動かすということです。

次の画像の動きも同じです。

E、F、Gでは、右の肩甲骨の回転によって、右足が動いています。
Hでは、この反対になるわけですね。

こうしたやり方は、2つ目のコツである筋肉の伸張反射と密接な関係があります。
そこで、次にこの点を詳しく解説します。

(2)シザースと筋肉の伸張反射・遠心力

シザースで主に使う筋肉は、上半身が、上腕筋、大胸筋、腹斜筋、腸腰筋です。
下半身は大腿四頭筋です。


こうした筋肉の使い方で重要なことは、上半身の筋肉の伸張反射が大腿四頭筋の動きをリードするということです。

これはどういうことかと言うと、肩甲骨の回旋運動によって、
・最初に、上半身の4つの筋肉を伸張させる。
・次に、上半身の筋肉の伸張に連れて、大腿四頭筋を動かす。

つまり、シザースをする時は、上半身と下半身の筋肉を、二段階で動かしているということです。

さらに重要なのが、肩甲骨の回転と上半身の4つの筋肉の伸張反射によって、足全体に遠心力が発生するという点です。

これは、次の画像をごらんいただくとよく分かります。

Eでは、右足でシザースをやる直前で、右側の肩甲骨の回転と右上半身の筋肉の伸張がピークになっています。

Fでは、すでに右側の肩甲骨が回転を終えて戻ろうとしています。
また右上半身の4つの筋肉は、伸張→収縮を始めています。

ところが、右足は未だまたいでいる途中です。
実は、この時、足にはほとんど力を入れていません。

これは、どういうことか言うと、E→Fの間で起こした、右側の肩甲骨の回転と右上半身の筋肉の伸張反射によって、右足全体に横方向の遠心力が発生したということです。
だから、足に力を入れなくても高速でかつ連続のシザースが出来るのです。
しかも、足に遠心力がかかるということは、足の重さも自然に使ってまたいでいるということです。

Gでは、左側の肩甲骨の回転と左上半身の筋肉の伸張が始まっているので、ここでも足に遠心力が掛かります。

要するに、肩甲骨の回転と上半身の筋肉の伸張反射によって、足に遠心力+重さが掛かるということです。

それでは、こうしたシザースをマスターするための練習方法について、次に解説します。

4.シザースの練習法

高速でかつ連続のシザースを覚えるためには、ボールを使った練習をする必要はありません。
なぜなら、肩甲骨の回転と筋肉の伸張反射を使ったやり方を覚えれば良いだけだからです。

そのために、最もおススメなのが次の動画に出てくる「肩甲骨回旋ステップ」と「肩甲骨スライドステップ」です。
なお、動画では一本歯下駄を履いていますが、この動きに関しては下駄を履かなくても効果はあります。

ただし、一点だけ注意していただきたいことがあります。
それは、リラックスするということです。
そもそも、緊張したり身体に力が入ると、伸張反射が起きないからです。

こうした点にはくれぐれも気を付けてください。

(1)肩甲骨回旋ステップ

肩甲骨を後ろに回しながら、ゆっくりとしたスピードで前方に走ってください。
この時、シザースをするタイミングをイメージしながら、肩甲骨と足の連動を意識すると良いですね。

(2)肩甲骨スライドステップ

肩甲骨を水平方向に大きく動かしながら、ステップしてください。
ふだん、この部分を日ごろから動かしていない方は、大きく動かすのが大変だと思います。
でも、少しずつで良いので、練習してみてください。

以上の練習は、回数等の目安はありません。
1日5分程度でも結構です。

だいたい一週間程度続けたら、実際にシザースをやってみてください。

その時、先に肩甲骨を動かすように意識してください。
絶対に足でまたごうとしてはダメです。

実際にシザースをやってみて、
「力を入れなくても、またぐことが出来た…。」
「全然疲れない…。」
「足が勝手に動いている…。」

こうした感覚が身に付いた頃には、高速で連続のシザースが出来ているはずです。

ぜひチャレンジしてください。

5.シザースのまとめ

これまで、シザースのやり方や練習法を解説しましたが、高速・連続でやるのは意外と簡単です。
特に2つのコツである、肩甲骨の回転、筋肉の伸張反射は容易に身に付くはずです。

そもそも、スポーツは科学で解明できるものです。
日本でありがちな、一生懸命に足を振り回すシザースというのは、科学的に考えても大きな間違いです。
やはり、サッカーに限らず全てのスポーツで、過度なフィジカルに依存したテクニックは非科学的です。
こうした点は、くれぐれもご理解ください。

一方、少年サッカーの場合、日本は海外と比べて芝生が少なく、ほとんどが土のグラウンドです。
土のグラウンドの方がボールが転がりやすいので、シザースは有効なドリブルだと思います。
ところが、子供たちは下半身の力に頼ったシザースを教わるので、試合ではほとんど使いたがらないです。

私としては、実にもったいないことだと思います。

シザースは、肩甲骨の回旋運動、筋肉の伸張反射を覚えるだけなので、本来は簡単なドリブルです。
ぜひたくさん練習して上達してほしいと願っています。

-ドリブル

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