ブラジルでのコーチの経験を活かして、 サッカー未経験の方にも分かりやすく科学的で正しい理論をご紹介します

体のバネ作用でサッカーがレベルアップ!【最新理論で解明】

サッカーで体のバネ作用を使うと、とても信じられないほどのパワーとスピードを発揮します。
また、こうした機能は生まれ付き全てのヒトに備わっている身体の能力です。

ところが、こうした科学的な考え方は意外と知られていません。
だから、実際の育成現場では、いまだに根性論的な指導が見られるのです。

そこで、今回は、体のバネの仕組みとサッカーに活かす方法などを詳しく解説します。

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1.体のバネとは

(1)体のバネの仕組み

バネの特性をサッカーに活かす場合、最も大切なことは2つあります。
一つ目は「復元力」で、二つ目は「パワーの蓄積と放出」です。
クリスチアーノ・ロナウドの高い打点のヘディング

①復元力

コイルや板バネを変形させると、元に戻ろうとする力が働きます。
これが復元力です。
背骨などにも同じような機能があるので、縮めたり曲げたりする動きに対して復元力としてのバネの働きがあります。
例えば、低くしゃがみ込んでからジャンプする動作は、体のバネの復元力を利用しているわけです。
したがって、復元力のない動作はバネではありません。

②パワーの蓄積と放出

バネを縮めたり、曲げたりすると弾性エネルギーが蓄積されます。
このエネルギーを放出することで、パワーを発揮することが出来ます。
例えば、ジャンプの動作は、しゃがみ込むという弾性エネルギーを蓄積することでパワーを生み出します。
もしも、しゃがみ込まずにジャンプしたら、エネルギーの蓄積が不十分なので中途半端なバネの力しか出せません。

(2)体のバネは骨格の動き

ヒトの体は、背骨や肋骨などの骨格が相互に連携することによってバネの作用を生み出します。
そこで、こうした骨格の動きを利用した代表的なバネの動作を考えてみましょう。

①背骨

背骨のS字カーブを板バネのように使う場合、26個の脊椎と椎間板が連携することで、背骨全板が伸び縮みの動きをします。
背骨の伸び縮みのイメージ図
この場合、脊椎はゼリー状の椎間板で連結しているのでクッションのように動きます。
また、この部分を利用することで背骨のS字カーブが効果的に働くのです。
もちろん、縮める時は弾性エネルギーが蓄積され、伸ばす時はエネルギーの放出と復元力が働きます。
そうすることで、大きなパワーを生み出します。

②肋骨

肋骨は左右に12本ずつあり、この骨を左右交互に伸び縮みさせることによって、蛇腹のようなバネの動きをします。
肋骨の伸び縮みのイメージ図
右側を縮めて左側を伸ばす場合。

肋骨の右側を縮めて左側を伸ばすイメージ図

左側を縮めて右側を伸ばす場合。
肋骨の左側を縮めて右側を伸ばすイメージ図

また、背骨のバネと同様に弾性エネルギーの蓄積と放出も働くので大きなパワーを発揮できます。

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(3)体のバネは体幹に集中している

体のバネは、背骨や肋骨などの体幹部に集中しています。
背骨は26個の脊椎で一つの骨格、肋骨は左右で12本ずつの骨を一つの骨格として構成しています。
そして、これらの骨が連動することによってバネの作用を起こします。

体幹と骨格のイメージ図

こうした複数の骨によって構成される骨格は体幹にしかありません。
したがって、頭、腕、足などの骨格や関節にはバネの機能はほとんどありません。

そうすると、例えばヒザのバネを使う…というのは間違った考え方です。
自分ではバネを使っているつもりでも、実際にはじん帯を酷使しているだけです。
その結果、炎症を起こすだけになります。

ただし、関節と筋肉の伸張反射を上手に使えば、パワーとスピードを発揮することは可能です。

その場合でも、筋肉に力を入れて関節を使おうとしたら、先ほどのヒザの間違った使い方と同じで酷使するだけになります。

(4)低重心の人は体のバネが使えない

これは体のバネが体幹に集中しているのと深い関係があります。

低重心の人がサッカーをする時は、足の力だけに頼ったプレーが多くなりがちです。
そうすると、上半身の体幹部に集中する体のバネが使えません。
まるで上半身を荷物として背負ってプレーするようなものです。

また、ヒトの体重比は6対4で上半身の方が重たいことから、重たい上半身が下半身の負担を大きくします。
これは、太り過ぎの人が足腰をケガしやすいのと全く同じことです。

ところが、高重心の人は体幹部の背骨や肋骨を縮めたり曲げたりすることが出来ます。
また、それに対する復元力も働くので大きなバネの作用が生み出されるのです。

一方、低重心である限り背骨や肋骨を縮めたり曲げたりすることがほとんど出来ないので、バネの作用は発揮出来ません。

巷では、サッカーのプレーは低重心で…などという間違った情報が氾濫しています。
こうした知識は人体の仕組みを全く理解していない大変誤った見方です。
こうした点には、くれぐれもご注意ください。

(5)体のバネと伸張反射は違う

体のバネは、骨格を縮めたり曲げたりする動作に対し、復元力を利用して元に戻そうとする動きです
また、動かす人体の部分はあくまでも骨格です。

これに対して、伸張反射は急激に伸びた筋肉が縮むという反射作用による動きです。

この二つはいわば正反対の動きをします。

伸張反射のイメージ図

つまり、筋肉が動くのか?骨格が動くのか?という違いがあるのです。

ただし、実際には、両者の動きは密接に関係します。

例えば、サッカーのキック、ドリブル、ジャンプなどの動作は典型例です。

そこで次に、こうした体のバネがサッカーのプレーにどのように応用できるのか?という点を詳しく解説します。

大切な内容なので、ぜひお読みください!

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