ブラジルでのコーチの経験を活かして、 サッカー未経験の方にも分かりやすく科学的で正しい理論をご紹介します

ブラインドシュートの蹴り方!サッカーで決定力を上げよう

あなたがサッカーの試合でシュートする時、目の前にディフェンダーがいたらどうしますか?

シュート出来ないのでパスをしますか?

でもシュートを決める方法がありますよ。

そこで今回はブラインドシュートの蹴り方と練習法などについて解説します。

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1.ブラインドシュートの蹴り方

(1)ブラインドシュートとは

ブラインドシュートとは、次のようにゴールキーパーの前にディフェンダーがいる状況(DFが目隠しになる)を利用して打つシュートのことです。

この場合、キーパーにとってはディフェンダーが目の前にいることで、次の2つの問題が起こります。

A.シュートモーションが見えない。
B.シュートコースが判断し難い。

A.シュートモーションが見えない

キーパーがシュートに反応するのは、キッカーがシュートモーションに入った時です。

例えば、軸足を踏み込んだ時や、バックスイングを始めようとして腕を水平に上げる時などですね。

ところが、キーパーにとって目の前にいるディフェンダーが邪魔なのでよく見えません。

だから、キッカーがいつシュートモーションに入ったのか?分からないので、どうしても反応が遅れてしまうのです。

先ほどの画像でも明らかにキーパーの反応が遅いですよね(ゴールに入ってから反応している)。

だからと言ってディフェンダーがいなかったら今度はキッカーがフリ―になってしまうので、キーパーにとっては実に悩ましいと思います。

実は、こうした状況はフリーキックを蹴る時の壁と同じです。

そもそも壁を作るのはシュートコースを塞ぐためですが、キーパーにとっては蹴ったボールが壁を超えるまでは、どこに飛んで来るのか?分かりませんよね。

だからと言って壁を作らないわけには行かないので、これもまた悩ましいと思います。

そうした意味でキーパーにとってのブライドシュートは、すごく嫌なシュートなのです。

B.シュートコースが判断し難い

これは先ほどのシュートモーションが見えないのと深い関係があります。

もしもキッカーの状態でシュートを打つとしたら、キーパーはキッカーのどこを見てシュートコースを判断するのか?というと、実は2つあります。

一つ目はキッカーの軸足と体の向き、二つ目はインパクトの瞬間(ボールが飛び出す方向)です。

つまりこの2つを見て、ニアに来るのか?ファーに来るのか?を判断するわけですね。

でも目の前にディフェンダーがいると、やはり邪魔ですよね。

たぶんシュートを打たれた後のキーパーの心境としては「いきなり飛んできた!」というわけで、反応が遅れてしまうのは仕方がないと思います。

こうした2つの問題は、実はペナルティーキックに対するキーパーの動作特性とも関係しています。

この場合、キーパーはどの時点でシュートコースを判断するのか?というと、それはキッカーが蹴る直前に軸足を踏み込む瞬間(踏込んだ直後ではない)です。

その際に見るのは、キッカーの軸足や体の向きです。

つまりキーパーのシュートコースの判断は、プレー中のシュートであっても、ペナルティーキックであっても何ら変わらないということですね。

また日本では、ほとんどのキックが蹴る方向に軸足を向けるように…と教えます(ただしカーブやアウトフロントは違う)。

そうするとほとんどの選手のシュートは蹴る方向に軸足を向けるので、日本のキーパーはとても判断しやいのです。

ところがブラインドシュートは、こうしたキーパーの判断材料を隠してしまうので、実はシュートが決まりやすいというメリットがあるのです。

(2)二つのパターン

ブラインドシュートには大きく分けて2つのパターンがあります。

A.ブラインドが1人の場合
B.ブラインドが2人の場合

A.ブラインドが1人の場合

この場合のシュートコースはブラインドの左右どちらでも良く、足を開いていたら股抜きシュートを狙っても良いでしょう。

そうするとシュートコースは3つ出来るわけですね。

B.ブラインドが2人の場合

これは2人の間がシュートコースになります(3人以上いたとしても狙うのは2人の間)。

なぜなら2人のディフェンダーがシュートコースを塞ぐ時は、密着しないからです(密着していたら動きにくい)。

そうすると2人の間には自然とシュートコースが出来てしまうわけですね。

こうした状況はミドルシュートの場合も同じです。

例えば、次のようにペナルティーエリアの外から蹴った場合、キーパーがシュートコースを確認できるの2人のDFの間を通過した時です。

そうするとキーパーにとっては、実際には遠くから蹴っているのに、近く(AとBの2人の間から)から蹴った…のと同じ状況になるため、どうしても反応が遅れるわけですね。

いずれにしても、ゴール前では2つパターンのいずれかの状況が起きたら、迷わずブラインドシュートを蹴った方が良いでしょう。

さてこれまでブラインドシュートの基本を解説しましたが、実は日本ではあまり使われていません。

そうした理由について次に解説します。

2.日本ではブラインドシュートはあまり使わない

(1)日本のシュートに対する考え方

日本ではブラインドを利用してシュートするという考えがほとんどありません。

その理由は、フリーでシュートするのが正しいとされているからです。

この場合、ペナルティエリアに侵入して目の前にディフェンダーがいたら、ほぼ確実にフリーの選手にパスをするはずです。

もしもブラインドを狙わずに強引にシュートしたら、ディフェンダーにボールが当たってしまいますよね。

それに今の日本は、20年前に世界の主流であったパスサッカーの全盛期です(笑)。

だからどんな時でもパスありき…になってしまうと思います。

そればかりではありません。

ペナルティエリアの中にディフェンダーがたくさんいると、ほとんどの選手は浮き球のシュートを蹴ろうとしますよね。

そうするとシュートをふかしてバーを超えてしまう…というシーンをよく見ませんか?

これはブラインドを利用して蹴る…という考えがないため、ディフェンダーの頭上を狙って蹴るしかなくなるわけですね。

こうした発想はU23以下の年代別代表の試合を見ても明らかですし、ジュニアからプロまで変わらないと思います。

さらにシュート練習の時は、次のようにフリーで蹴ることが多いですよね。

つまりシュートはフリーで蹴るもの…という考えを幼少期から染み込ませているわけです。

そうした意味で日本のサッカーは決定力不足!と言われても仕方がないと思いますよ。

そもそも試合中に、フリーで簡単にシュートできるという状況は滅多にありませんからね。

(2)フットサルとハンドボール

フットサルやハンドボールは、ブラインドシュートをよく使います。

なぜならコートが狭いので、ふつうに攻撃をしてもゴール前でシュートコースが作れないからです。

この場合、フットサル経験の多い子供はブラインドシュートの仕組みが分かっているので、サッカーの試合でも上手く使います。

例えば、ネイマールは幼少期にフットサルやっていましたが、今でもブラインドシュートは上手いです(特に股抜きシュート)。

こうしたシュートセンスは、狭い中でプレーする経験を持たないと身に付きません。

日本では子供がフットサルをやるとサッカーに活かせるという意見がありますが、その反対に役に立たないという考えもあります。

私は30年前にブラジル・サンパウロでジュニアとジュニアユースのアシスタントコーチをしていましたが、当時の子供たちはフットサルもよくやりました。

そうした経験を経た子供たちの中から、ネイマールのような選手が育ったのです。

日本においても、ジュニア年代から出来るだけこうした経験を積ませるべきだと思います。

そうすることによって、ブラインドシュートを始めたとした様々なテクニックを覚え、やがて成長し、日本の得点力不足の解消に役立つのではないかと考えています。

そうした点はぜひ日本の指導者に考えてほしいものですね。

さて次はブラインドシュートの練習法について解説します。

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3.ブラインドシュートの練習法

(1)練習の基本

ここではブラインドシュートの練習法を解説しますが、シュートでよく使うインステップキックやインサイドキックがきちんと蹴れることが前提です。

もしも上手く蹴れない場合は、次の関連記事を読んで蹴り方を覚えてください

(2)イメージ作り

ブラインドシュートの練習は、イメージ作りが大切です。

この場合、最初のページでブラインドシュートには2つのパターンがあると解説しましたよね。

簡単に言えばブラインドが1人なのか?2人なのか?ということですが、これを順に解説します。

① ブラインドが1人の場合

この場合は次のようにシュートコースがABCの三か所になりますが、このうちAとBはブラインドの左右を狙って蹴るだけなので分かりやすいと思います。

実際の練習では、お父さんやお母さんが2~3m程度離れた場所に立って子供にシュートを蹴らせるようにしてください。

もちろんコントロールが悪いと体に当ってしまいますが、その場合はもう少し近くに寄ってみて、徐々に距離を離すようにしても良いでしょう。

これに対してCは股抜きシュートになるので難易度が高くなりますが、ドリブルの股抜きのコツさえ掴めばシュートは簡単です。

そこで先ずはドリブルの股抜きから練習を始めてください。

② ブラインドが2人の場合

この場合はお父さんとお母さんが協力して、2人の間を狙ってシュートさせると良いと思います。

そうは言ってもお互いの時間が合わない時は、どちらか1人だけで良いので、棒などを使って2人の間を抜く…というイメージで練習しましょう。

(2)ブラインドシュートの応用

先ほどのイメージ作りが出来たら、今度はドリブルからシュートしたり、右サイドや左サイドからカットインをしながらシュートしたりというように、いろいろと練習方法をアレンジしてください。

またブラインドを狙ったミドルシュートもきちんと練習しましょう。

そうすることで、いろいろな局面でブラインドシュートが蹴れるようになります。

ぜひたくさん練習して上手くなってください。

4.まとめ

これまでブラインドシュートの蹴り方などについて、いろいろと解説しました。

この場合、ブラインドを狙うとゴールキーパーの特性として二つの問題が起きます。

A.シュートモーションが見えない。
B.シュートコースが判断し難い。

そうした意味でキーパーの嫌がるシュートを覚えましょう。

またブラインドシュートには大きく分けて2つパターンがありましたよね。

A.ブラインドが1人の場合
B.ブラインドが2人の場合

こうしたイメージ作りをきちんと練習することで、上手く使えるようになります。

その一方で、日本ではブラインドシュートはあまり使われません。

日本サッカーの決定力不足解消のためにも、ぜひジュニア年代から指導するべきだと思います。

ぜひ多くの子供たちが、ブラインドシュートが上手くなることを願っています。