ブラジルでのコーチの経験を活かして、 サッカー未経験の方にも分かりやすく科学的で正しい理論をご紹介します

ドリブルで「運ぶ」本当の意味とは?

3.ドリブルで運ぶとはボールを自分の物にすること

サッカーの試合中にパスを受ける時はトラップが必要ですが、これはボールを自分の物にする!という意味があります。

こうした考えは、ドリブルをする時も同じです。

なぜなら、ボールを運ぶときに的確にコントロールして、自分の物にしないと相手に奪われるからです。

そもそもドリブルのボールコントロールとは、常にタッチを続けるという意味です。

タッチを続けるからこそ、自分の物に出来るのです。

先ほどの動画の子供たちのように、相手を抜くことだけを考えて大きく蹴ったら、その時点でコントロール出来ません。

それではどうしたら良いのか?というと、相手を抜こうが何をしようがタッチを続けるのが大切なのです。

また足からボールが離れたら、すぐにタッチをしなくてはいけません。

先ほどの動画の子供たちに対する正しい指導としては、相手を抜いたらすぐにタッチする…、という習慣付けが必要です。

日本の指導者は、こうした点に気が付かなくてはいけません。

そこで、次に私の息子「とも」のプレーを見てみましょう。

(1)マシューズフェイント

次の動画の0:34のシーンでは、三脚をDFに見立てています。

相手を抜いたら、次の相手に備えるために直ぐにインでタッチしています。

(2)クライフターン

やはり、クライフターンの後で直ぐにアウトでタッチしています。

要するにドリブルで運ぶときは、タッチを続けるからこそ相手からボールを守れるのです。

メッシも複数の相手を次々に抜く時は、小刻みなタッチを続けています。

たしかに懐のドリブルなど、相手に奪われない方法はいろいろとありますが、それらはとても狭い考え方です。

やはり大局的に見て、ドリブルの基本はタッチを続けるのが重要なのです。

このように、ドリブルでタッチを続けてボールを守るということは、特に狭い場所ほど慎重にしなくてはいけません。

そこで、次にこうした点をもう少し深く考えてみましょう。

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4.ドリブルで大切なことはトラップと同じ

狭い場所でドリブルする時は、常に利き足の前にボールを置いて守らなくてはいけません。

なぜなら、相手との距離が近いために奪われやすくなるからです。

つまり危険な場所ほど自分で最も自信のある方の足…、つまり利き足を使う必要があるのです。

次の動画をごらんいただくと「とも」のドリブルは、利き足の左からボールが離れると直ぐに左でタッチしています。

しかも、ほとんどのボールを左のヒザ下に置いてタッチを続けています。

つまりボールの置き場所が、常に決まっているのです。

こちらの動画は足裏を使っているので、先ほどの動画よりもかなり身体に近いところで扱っています。

そもそも足裏でコントロールすると身体の近くでボールを扱えるので、狭い場所では必須のテクニックです。

その反面、動きが遅くなるという特徴があるので、一つのコントロールミスで簡単に奪われます。

だからこそ、タッチを続けて守るという意識が必要なのです。

私は「とも」が小学校低学年の時から、ドリブルで相手を抜いたらすぐに利き足でタッチするように言い続けました。

タッチさえすればボールが自分の物になって守れるので、連続した相手にも即座に対応できるからです。

「とも」にとって、ドリブルで抜いたらすぐに利き足でタッチ…というのは習慣付けられた動作なのです(ほぼ条件反射のように…)。

私があまりにも口うるさく言っていたせいか、タッチの強弱も自然と意識したと思います。

もちろん、前方にスペースがあればボールを大きく出すのは言うまでもありません。

ドリブルで大切なことはトラップと同じです。
(1)絶対に奪われない。
(2)常に自分の物にする。

これを意識することで、初めてドリブルで「運ぶ」というプレーが成り立つのです。

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5.まとめ

サッカーはボールを奪い合うスポーツです。

だから、相手にボールを奪われないことが最も大切なのです。

私が30年前に過ごしたブラジルでは、ボールが奪われた子供は二度とパスが貰えません。

なぜなら、マイボールを守ることさえできない…ということで味方の信頼を失うからです。

ところが、日本ではこうした考えがほとんどありません。

練習中や試合中にボールロストしても、ケロッとしている子供が多すぎます。

ハッキリ言いますと、サッカーに対する認識が甘すぎるのです。

こうして成長した子供たちが、プロになり日本代表になるわけです。

ドリブルの基本は運ぶことですが、「運ぶ」という言葉には、相手に奪われないことやボールを守るという意味が込められています。

日本の指導者たちには、ぜひこうした点に気が付いてほしいと願っています。

【画像引用:Youtube.com