ドリブルが上手くなるために最も大切なことは、相手にボールを奪われないためのテクニックを身に付けることです。
なぜならサッカーは点を取ることも大切ですが、ボールを奪われたら攻撃が出来ないからです。
そこで今回はドリブルが本当に上手くなるための3つの練習法を紹介します。
※この記事は4つのページに分かれているので、順番に読んでも良いですし、直接それぞれのページを読んでいただいても結構です。
1ページ目(このページに書いてあります)
【ドリブル練習の注意点】
【一対一ゲーム】
(1)練習の基本ルール
(2)練習のポイント
① 膝下でのコントロール
② 間合いの取り方
③ 相手を抜いた後のタッチ
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④ ターンの使い方
⑤ ボディコンタクト
⑥ 懐のドリブル
⑦ 抜き技はシンプルに
⑧ コーチング
3ページ目(←クリック!)
【足裏ゲーム】
4ページ目(←クリック!)
【後出しじゃんけんゲーム】
【まとめ】
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【ドリブル練習の注意点】
これから紹介する3つの練習メニューは、サッカーの試合中に必要とされるボールを守ることと奪われないためのドリブルの要素が全て詰まっています。
また、この練習は特に対人プレッシャーの中でドリブルすることを重視しているので、子供にとっては極限の状況で攻撃を続けながらボールを守るという意識付けにも役立ちます。
そこでトレーニングにあたっては、必ず2人1組としてください。
なお、このメニューの対象年齢は小学校低学年から可能なので、ぜひ普段の自主練にも取り入れてみてください。
【一対一ゲーム】
この練習は攻撃側と守備側を限定したうえで、ひたすら1対1のマッチアップを繰り返すものです。
また、このトレーニングの最大の目的は、狭い場所の接近戦でボールを奪われない技術を身に付けることです。
私の息子「とも」は、この練習を小二から続けましたが、ドリブル練習では最も効果が出たメニューです(動画の収録当時は中学一年生です)。
特にクラブや少年団などでよくやる一回だけのマッチアップで終わってしまうような一対一の練習と比べると、試合の想定度合い、難易度、学習効果が全く違うものとお考えください。
(1)練習の基本ルール
試合中の狭いスペースを想定して、トレーニングします。
・グリッドの広さ→子どもの身長×2(「とも」は170㎝なので約3m四方)
・一セット→約1分間(必要以上にやり過ぎても意味がありません)
①攻撃側
相手のヒザの動きを見ながら、間合いを維持しつつ、抜いたらすぐに前を向いて攻撃を再開します。
また、攻撃をする時にいちいち止まっていたら、すぐにボールを奪われるので、とにかく動き続けることが大切です(守備側を振り回すくらいに動き回る)。
②守備側
足を出したりユニフォームを掴んだりなどのフィジカルコンタクトはOKですが、積極的にボールを奪うことまではしないで適度に加減してください。
イメージとしては、動くカラーコーンになったつもりの方が良いでしょう。
この程度なら、お父さんやお母さんでも相手をしてあげられると思います。
(2)練習のポイント
この練習の目的は、狭い場所の接近戦でボールを取られない技術を身に付けることですが、その際に大切なポイントがいくつかあるので、順に解説します。
①膝下でのコントロール
ドリブル練習で足からボールが離れないことは、相手に取られないという意味で基本中の基本です。
そのために相手を抜く時などでボールを大きく動かす以外は、常にヒザ下でコントロールしましょう。
ちなみに「とも」は、足の指の感覚だけでコントロールしているので、膝下のボールはほとんど見ていません。
また、ボールの置き場を常に利き足の小指辺りに決めているので、相手のヒザだけではなく、相手の背後にいるカバーリングやスペースなどにも視野を向けることが出来ます。
ドリブル姿勢の矯正
子供に「ドリブルの時はヒザ下に…!」とどんなに言い続けても、実際のところ習慣付けは難しいので、次のようなドリブル姿勢の矯正をしましょう。
矯正の仕方は、全身をリラックスして、つま先と拇指球でグリップすると自然に膝が曲がりますが、この姿勢を常に意識させるだけです。
これにより、ドリブルに必要な体の後ろ側の筋肉が自然と鍛えられますし、前傾姿勢を維持することが出来ます。
また、足首を脱力すると筋肉の伸張反射が使えるので、タッチがソフトになって足からボールが離れにくくなります。
「とも」は小学校二年生から続けましたが、中学生になった今では当たり前のようなドリブル姿勢になっています。
ドリブルで足からボールが二個分以上離れたら、守備側はそこを狙って蹴り出してください。
そうすることで、子供ながらに反省して、自然とタッチの強弱を学ぶことが出来ます。
少し厳しいようですが、子供の将来を考えた場合はとても大切なので、この点は徹底してください。
②間合いの取り方
ドリブルでの間合いの取り方は諸説ありますが、基本的には「相手が足を出したくなる距離」と考えてください。
また、この間合いは相手を抜くために、可能な限り接近することが大切です。
そうすると相手は足を出してくるので、その瞬間を狙って抜くことが出来るようになります。
足が出るかどうかは、相手のヒザの動きを見逃さないようにしましょう。
なぜなら、ヒトが足を動かす時は最初にヒザが動くからです。
子供にとっては最初のうちは慣れないでしょうが、何度も繰り返すことで間合いの距離感が身に付きます。
特に大切なことは、失敗を繰り返しながら学習させることなので、こうした点は大切にしてください。
なお、巷では「ドリブルの間合いは相手が足を出しても絶対に届かない距離にボールを置く…」と言う意味不明な考えもありますが、こうした発想は実際の試合では何の役にも立たないので注意しましょう。
③相手を抜いた後のタッチ
相手を抜く時に強くタッチしてボールを大きく出すのは、例えばサイドハーフが相手のサイドバックと一対一で抜いた時など、前方に広いスペースがある時だけです。
ところが狭い場所では、一人を抜いても次から次へとディフェンスがプレスに来ます。
そこで、相手を抜いたら、なるべく早くタッチするようにさせてください。
ドリブルで抜くということはボールを手離すことですし、別の相手に取られる可能性もあります。
そうした場合、早くタッチをすることでボールを守ることが出来るという意識付けを持たせましょう。
また、利き足側に抜く時は、利き足→軸足→利き足という2歩で追い付くことになりますが、この間の距離はボールを危険にさらしているという認識も合わせて覚えさせてください。
さて次は、ターンの使い方、ボディコンタクト、懐のドリブル、シンプルな抜き技、コーチングについて解説します。
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