ブラジルでのコーチの経験を活かして、 サッカー未経験の方にも分かりやすく科学的で正しい理論をご紹介します

土踏まずのアーチを鍛えよう!【足の痛みの原因は偏平足】

サッカー選手は、土踏まず、かかと、足首の痛みに悩む人が多いです。

でも、ほとんどの原因は土踏まずに問題があります。

そこで今回は息子と私の実体験に基づき、足の痛みの原因と土踏まずを鍛えるための方法について詳しく解説します。

※この記事は2ページに分かれているので、順番に読んでも良いですし、直接それぞれのページを読んでいただいても結構です。

1ページ目(このページに書いてあります)
【土踏まずのアーチ構造】
【土踏まずと足回りの筋肉群の強化】

2ページ目(←クリック!)
【土踏まずのアーチの強化法】
【強化法の成果】

スポンサーリンク

【土踏まずのアーチ構造】

ここでは痛みの原因となった部位や土踏まずのアーチ構造などについて解説します。

(1)痛みの原因

息子のかかとの痛みは、いずれも炎症で2ヶ所ありました。

①足底筋膜の付け根
②アキレス腱の付け根

この部分の痛みは、ほとんどのアスリートが経験しているはずです。

ところが息子の場合、この2ヶ所が同時に痛いわけではありません。

足底筋膜の付け根が治るとアキレス腱の付け根が痛み出す…というように、ほぼ1ヶ月ごとに痛みの場所が変わりました。

この場合、痛みの場所が一箇所であればその部分を集中的にストレッチすれば良いのですが、2ヶ所の痛みが交互に変わるということで、原因とされる足の部位の構造を広範囲に調べる必要がありました。

そうしてたどり着いた原因は、土踏まずのアーチ構造が弱く、偏平足になりやすいというものだったのです。

(2)土踏まずのアーチ構造

土踏まずは、アーチ構造が高くなっている方が強度が増します。

また、この部分が発達すると、自分の体重をムリなく支え、姿勢を維持し、飛び跳ねた後の衝撃を吸収する作用が生まれます。

さらに、板バネの機能があるので、飛ぶ、跳ねる、走るという動作に対しスプリングのように使えます。

土踏まずのアーチを物理的に考えると、太鼓橋と同じように、本来はとても強い構造を持っています。

この場合、太鼓橋の上をヒトが歩いて荷重が掛かっても水平反力と圧縮作用が働いて支える仕組みになっていますが、これを土踏まずのアーチと比べると大きな違いが一つあります。

それは太鼓橋の水平反力に相当する力は、土踏まずのアーチには存在しないということです。

これは何を意味するのか?というと、そもそも太鼓橋は地面に固定されているので水平反力が働いてアーチ構造が維持出来ます。

ところが、ヒトの土踏まずのアーチは地面に固定されているわけではないので水平反力が働きません。

だから、いつも自分の体重に押されるだけなので、そのまま何もしなければだんだんとアーチが潰れてしまうのです。

そこで、土踏まずのアーチ構造を保つために必要となるのが足回りの筋肉群の補強です。

【土踏まずと足回りの筋肉群の強化】

息子の痛みの原因は土踏まずのアーチ構造にあり、そのためには足回りの筋肉群の補強が必要だということも分かりました。

ところが、まだ痛みの原因が全て解明したわけではありません。

それがアキレス腱の付け根の問題です。

そこで、こうした点も考慮しながら、さらに痛みの改善に向けた検討を進めました。

(1)土踏まずの再生

土踏まずのアーチ構造を再生するためには、足底筋膜を強化して引き締めるのが大切です。

そうすることで、アーチを押し上げて高くすることが出来ます。

ところが土踏まずのアーチには、先ほども解説したように太鼓橋に見られる水平反力が働きません。

そうすると、一過性のトレーニングだけでは再びアーチ構造が潰れて偏平足になってしまいます。

だから、継続的に足底筋膜を鍛えてアーチを保つ必要があるのです。

(2)足回りの補強と筋肉群の連動

足回りの筋肉群を補強する際の効果的な方法として、特に大切なのが筋肉の連動です。

筋肉の連動とは、特定の身体の部位を動かすとその他の部位も無意識に動くという作用です。

例えば足の指を動かすと、足首やアキレス腱がほんの少し動きますよね。これが筋肉の連動です。

そうすると、先ほど解説したアキレス腱の問題を解決する糸口が見えて来ました。

それは筋肉の連動性によって、アキレス腱を含めた足回りの筋肉群を広範囲に強化すれば良いということです。

そうした中で、足のどの部分を鍛えれば最も効果的な筋肉群の補強が出来るのか?という点について、さらに検討したところ、たどり着いたのが「リスフラン関節」でした。

スポンサーリンク

(3)リスフラン関節と筋肉群の連動

足回りの筋肉群を補強するうえで、最も簡単な方法は足の指関節を動かすことです。

でも単に動かすだけでは、広範囲の筋肉群の連動にはなりません。

そこで、重要なのが「リスフラン関節」です。

この関節は土踏まずのアーチ構造の頂点(中心辺り)にあり、中足骨と足の甲を繋ぐ部位にありますが、ふだんはあまり意識して使いません。

そこで、この部分を意識的に動かすことで、足底筋膜の強化とともに足回りの筋肉群が補強されるという波及効果を考えました。

そこで次に実際に試して成功した足回りの強化法について解説します。

この続きは下の四角のボタン「2」を押してください。