ブラジルでのコーチの経験を活かして、 サッカー未経験の方にも分かりやすく科学的で正しい理論をご紹介します

サッカーでミスが起きる原因と正しい解決方法とは?

【Jリーグのミスの事例】

ここではJリーグの試合中に起きた、小中学生の育成年代にもよくありがちなミスについて動画を交えて解説します。

特に注意していただきたのは「プロでもこんなミスをするのか」「子供なら当たり前に起きることだ」という考えを持つことです。

そのうえで、ミスを防ぐためにはどうすべか?改善策は何か?という積極的な視点に立ってお読みください。

(1)シュートミス

GKと一対一になった選手が、インサイドでキーパーを抜こうとしたものの止められています。

ここで大切なのはミスした結果ではなく、原因や改善策に目を向けることです。

例えば、GKを抜きたいのであれば、ボールをさらしてしまうインサイドではなく、アウトサイドで抜くという方法もあったでしょう。

また、GKがかなり前に出てきているので、無理して抜こうとせずにチップキックでも良かったと思いますし、キーパーがしゃがみ込んで股を開いたところを狙った股抜きシュートなども効果的です。

このようにGKと一対一で点が入りやすい状況であったとしても、確実に得点するためにはどうしたらよいのか?もっと他の方法はなかったのか?という点を考えましょう。

(2)パスミス

このシーンでは、パスの出し手が二つのミスをしています。

一つ目は、パスの受け手に対する相手のマークを見逃した判断の悪さです。

動画の0:21からのシーンを見ると、パスを出した直後に「まずい…」と思ったのか受け手の方に寄ろうとした動きからも分かると思います。

二つ目は、短い距離でパススピードが遅くなってしまった技術的な問題です。

日本では、パスは受け手の取りやすさを優先するので、長い距離であれば強く、短い距離では弱く蹴る傾向がありますが、相手に奪われないことや攻撃を速くするためには、距離に関係なく常に早いパスを出すのが大切です。

例えばFCバルセロナの選手たちは狭い場所でもパスを繋ぎますが、相手に囲まれていてもワンタッチかツータッチ以内で早いパスを回すので、パスカットされることが少ないです。

つまりパスをする時に相手のマークを確認するのはもちろんですが、パススピードやタッチ数も考慮した速いプレーを意識することが大切であり、そうすることで問題の解決に繋がるのです。

(3)トラップミス

GKからのパスをセンターバックが弾きましたが、こうしたミスは、どのポジションの選手でも起こります(育成年代の試合中でもよく見られる)。

また、こうした状況でボールが奪われると大きなピンチになってしまうため、私が30年前にブラジルにいた時は、二度とパスを出してもらえなくなりました。

特にトラップの技術は、キックやドリブルに比べると見過ごされがちですが、日ごろからボールを守るという意識で練習することが必要であり、そうすることで問題を未然に防げるのです。

以上のように、試合中はいろいろなミスが起こります。

またミスが起きて相手にボールを奪われると失点することがとても多く、いわばサッカーの得点はミスから生まれると言っても良いでしょう。

そうした意味でも、プレー中に問題が起きた場合は原因や背景などを探りつつ、どうすれば良いのか?という改善策の検討が大切です。

さて次はミスが起きた時のチームの対応について解説します。