ブラジルでのコーチの経験を活かして、 サッカー未経験の方にも分かりやすく科学的で正しい理論をご紹介します

サッカーの教え方で大切な3つのこと!チコちゃんに学ぶ?

子供にサッカーを教える時に、最も大切なことは何だと思いますか?
考えさせる?教え過ぎない?褒める?
たしかにいろいろありますが、これだけでは最終的に子供をどう育てるべきかという視点が欠けています。

そこで今回は、教えるとはどういうことか?教える時に大切な3つの点について解説します。

お父さんお母さんの子育ての参考にもなるので、ぜひお読みください。

スポンサーリンク

1.教えるとはどういうことか?

(1)分かりやすく教える

あなたは、NHKの「チコちゃんに叱られる」という番組を見たことがありますか?

この番組は、5歳の女の子のチコちゃんが日常の素朴な疑問をクイズにしてゲストに出題します。
そして正解を答えられないと、「ボーっと生きてんじゃねぇよ!」と叱られてしまいます。

私は毎週楽しみに観ていますよ(笑)。

チコちゃんと岡村

この番組の良いところは、クイズの正解を子供~大人まで分かりやすく解説することですね。

例えば過去の放送では「なぜサッカーは手を使ってはダメなの?」という問題がありました。
そこで、元日本代表のサッカー解説者の松木安太郎さんに聞いたところ、残念ながら答えられません。

ふつうの大人なら、「ルールで決まっているから…」と答えそうですよね。
でも、それではダメなのです。

お分かりですか?

この番組の良いところは、分かりやすく教えてくれるという点です。
簡単に言えば、人に物事を教える時に気を付けるべき点がたくさん詰まっているのです。

つまり、なぜそうなのか?という経緯や当時の時代背景まで詳しくさかのぼって説明しないと、分かりやすく教えたことにはならないわけです。

そうした意味で先ほどの「ルールで決まっているから…」という答えは、「自動車はなぜ速く走れるの?」という質問に対して、自動車だから…という教え方と同じなのです。
これでは答えになっていませんよね。

ちなみに先ほどの「なぜサッカーは手を使ってはダメなの?」という問題には、きちんとした答えがあります。

現代に伝わるサッカーの原型は、中世から行われていたイギリスのモブフットボールが起源とされているそうです(もちろん他にも諸説あります)。
そのゲームは街と街が人数無制限で広大な場所を使い、殴ったり蹴ったりしても良いことからケガ人が続出していました。
そこで1863年にフットボール協会を設立した際、「手を使ってはダメ!」というルールが決められたそうです。

やはり分かりやすく教えるというのは、ここまでの詳しい説明が必要なのです。

でも実際のサッカーの指導現場では、子供に分かりやすく教えているのでしょうか?

例えば、ボールタッチの練習をしている小学校低学年の子供から「この練習はなぜ必要?」と聞かれた時に、あなたはきちんと分かりやすく教えられますか?

スポンサーリンク

(2)分かるまで教えるのは大人の責任

学校の先生や塾の講師で子供から人気が高いのは、教え方が分かりやすいかどうか?で決まります。
しかも、そうした先生は子供が分かるまで徹底的に教えます。

「いつやるの?今でしょ?」で有名な林先生は予備校の講師ですが、今やテレビの司会や作家などのマルチタレントとして大人気ですね。
なぜ林先生が人気があるのか?というと、分かりやすいのはもちろんですが、分かるまで教えてくれるからです。

つまり、分かるまで教えないと教えたことにはならないのです。

林先生

それでは、サッカーを教える大人は子供にとっては、どのような存在なのでしょうか?
私が思うに、人に物事を教えるということは、その時点でプロでもアマチュアでもボランティアでも、先生としての存在であるべきです。

これは、サッカー指導者である監督やコーチたちのことだけを言っているのではありません。

ご家庭のお父さんやお母さんも同じです。
その場合、サッカー経験があってもなくても関係ありません。
子供に対してほんのわずかでも教えた瞬間から、あなたはサッカー経験者なのです。

だからサッカー指導者も親御さんも、子どもに教える時は責任を持って分かるまで教えなくてはダメなのです。

ところで、あなたは元日本代表監督のファルカンを知っていますか?

ファルカンは、在任期間が短かったので知らない人が多いでしょう。
彼はドーハの悲劇で退任したオフトの次に就任した監督でしたが、日本の選手をきちんと育成しようという考えを持っていました。

就任直後の代表合宿のミーティングで選手たちに戦術を説明したところ、ある選手が申し訳なそうに「分からない…」と言いました。
そうすると分かるまでていねいに教えたそうです。
また次の日のミーティングでも同じことがあり、やはり分かるまで教えたそうです。

実は海外の指導者は、チーム全員がきちんと理解しないと戦術が機能しないことを分かっています。
また、教えるのは自分の責任だと考えているのです。
だから、選手全員が分かるまで徹底的に教えるのです。

それでは、日本の育成年代の指導者はどうでしょうか?
チームの子供たち全員が分かるまで、きちんと教えているのでしょうか?

もちろん今の時代は子供たちに考えさせる…とか、教え過ぎない…とか、いろいろな制約があります。
だから、過度な指導はよくない…と考えがちでしょう。

ところが現実問題として、子供たち全員がサッカーを上手くなっているのでしょうか?
なかなか上手くならない子どもは多いのではないでしょうか?

実際の試合で、子供たちに大声でどなり散らす指導者は多いですよね。
「何でそんなパスをするんだ!」「そこはドリブルじゃないだろ!」「何でシュートを外すんだ!」などいろいろです。

正にやる気をなくすような、ネガティブ発言のオンパレードですね。

実は、こうしたプレーは子供たちの責任ではありません。

教え方が悪いのです。

スポンサーリンク

(3)ブラジルと日本の違い

私は30年前の大学生の時に法学部で勉強していましたが、実は教員を目指していました。
もちろん教員免許は今でも持っていますよ。

そうした中、ちょっとしたきっかけで、ブラジルサンパウロのクラブでジュニアとジュニアユースのアシスタントコーチをすることになりました。

そこでは、日本の指導とは全く違うことに驚かされました。

先ず違うのは、日本のような画一的な指導をせずに自由放任に近い状態だったことです。
また子供たちがよほど間違っていない限り、教え過ぎず口出ししません。
私が教えようとすると、別のコーチたちから「放っておけ!」と注意されることも多かったです。

なぜだと思いますか?

それは、子供たちがサッカーをよく分かっているからです。

ブラジルではサッカーの試合が毎日のように放映されます。
またいろいろな討論番組もありました。
さらにブラジルのプロリーグは1部~4部まであり、さらに全国リーグと州リーグに分かれ、ブラジルカップもあります。

子供たちはそうした実際の試合をよく見ています。
だから、サッカーのテクニックから戦術までを教えなくても分かっているのです。

実はこれと似たようなことは、かつての日本でもありました。
それは昭和~平成初期にかけてのプロ野球です。

私と同年代の方なら覚えているでしょうが、関東在住であれば毎日のように巨人戦が放送されていました。
しかも3月のオープン戦、4月~9月までのシーズン、10月の日本シリーズまで放送され、スポーツ新聞の一面はいつも野球の記事です。
また1月の自主トレと2月の春季キャンプ、11月の秋季キャンプとドラフト、選手の移籍の話題を合わせれば、ほぼ一年中が野球の話題でした。

そうすると当時の子供の人気スポーツは、ダントツで野球です。

だから普段から野球を見ているので、詳しく教えなくてもよく分かっていたのです。

ところが現在の子供たちは、サッカーをどのくらい分かっているのでしょう?
たぶん本当に分かっている子供は、それほど多くないはずです。

しかもゴールデンタイムでテレビ中継されるのは日本代表戦くらいですし、Jリーグでさえもローカル番組で放送される程度です。
もちろん衛星放送であれば海外の試合も見れるでしょうが、そうした家庭はかなり少ないと思います。
またYoutubeなどでダイジェストを見ることも出来ますが、それは単なるハイライトなので、一試合を通して観たわけではありません。

そうした意味では、サッカーをする子供たちにとって、本物を見て触れる機会が少なすぎるわけです。

そうすると、子供たちはサッカーの本質が分かりません。
だからクラブや少年団で教わるサッカーが、子供たちにとってのほぼ全てと言っても過言ではないでしょう。
また、例え間違って教えられたとしても、それが正しいもの…と考えてしまうのです。

つまり現在の子供たちにとっては、正しくて本物のサッカーとは何か…と言う点で選択の余地がないわけですし、考えるすべもないのです。

実は、こうしたことは子供に対する教育の課題の一つです。

例えば、子供に対して幼少期から「人を殺すことが正しい」と教えれば、テロリストになります。
これは冗談ではありません。
そうして大人になったのが昔のアラブゲリラであり、現在のイスラム過激派です。

このように大人が子供に教えるということは、その子の一生を左右するまでの影響と責任があるのです。

そうした意味で大人が子供にサッカーを教える場合、絶対に間違った教え方(旧態依然の進歩のない指導)をしてはいけません。
また世界のサッカーのトレンドは毎年のように変わっています。
そうすると指導者は常に勉強が必要です。

学校の先生や塾の講師で優秀な人は、時間を作ってきちんと勉強しています。
なぜなら、一人でも多くの子供を成長させたいからです。

そうした意味では子供にサッカーを教える大人たちも、旧態依然の練習をさせるなど何ら進歩のない指導をしていてはダメなのです。

さて、これまで説明した「教える」ことの本質を踏まえて、次は子供に対する教え方にとっての大切な3つのポイントを解説します。

ぜひお読みください!

※この続きは、すぐ下の四角のボタン「2」を押してください。