ブラジルでのコーチの経験を活かして、 サッカー未経験の方にも分かりやすく科学的で正しい理論をご紹介します

サッカーで視野を広げる方法と練習法!何をどう見れば良い?

(2)具体的に何をどう見るのか?

先ほど旅行に例えて説明しましたが、サッカーの試合で必要な視野として、具体的に何をどう見るのか?という点は、4つに分けると良いでしょう。

① 今はピッチ内のどこにいるのか?ゴールまでの道のりは?
② 敵はどこにいるのか?
③ ボールはどこにあるのか?
④ 味方とスペースはどこにあるのか?

そこで、この4つの点を解説します。

① 今はピッチ内のどこにいるのか?ゴールまでの道のりは?

例えば攻撃の時に、あなたが左サイドにいてパスを受けようとしていた…とします。

その時、
パスを受けたらドリブルで突破するのか?突破したらクロスを蹴るのか?それともカットインからシュートを打つのか?そうではなく、パスを受けたら中にいる味方にパスするのか?それともバックパスをするのか?大きくサイドチェンジするのか?

このようにパスを受ける場合でも、3秒先の未来にはたくさんの選択肢があります。

またピッチ内の場所によっても、選択肢が変わります。

例えばFW、SH、ボランチ、DFにいた場合、ゴールまでの道のりは全て同じではありません。右や左、縦や後ろにパスを繋ぎながらゴールを目指すので、ボールの動きはかなり複雑になります。

そうすると複数の選択肢の分だけ、これからボールが通りそうな場所に対して、視野を広くするべきなのです。

つまり、今はピッチ内のどこにいるのか?ゴールまでの道のりは?という点は、自分が現在いる場所から見て、次に起こり得る攻撃の選択肢の分だけ周りを見なくてならないわけですね。

一見すると難しそうですが「3秒先の未来には何が起きるのか?」という点を意識して、オフザボールでもプレー中でも、首を振ったり眼球を動かしたりして視野を確保するようにしましょう。

もちろん、これがきちんと出来るようになれば戦術眼も向上します。

ちなみに日本代表の久保選手が首を振ってよく周りを見ているのは「次に起こるのは何だろうか?と考え、これからボールが進みそうな場所に視野を向けているだけなのです。

それによってスペースはどこに出来そうか?どのようにパスを繋いでゴールに向かうのか?などと考えているはずです。

これは決して難しいことではなく、誰でも身に付けられる能力です。

ただし彼が他の選手と大きく違うのは、先を読む能力(将棋で言えば10手先くらい)が高いということですね。だからオフザボールの動きが適格になりますし、実際のプレーでも迷いがないのでしょう。

なお、守備の場合は攻撃の反対になります。

例えば左サイドにいて、敵がパスを受けようとしていた…とします。そうした場合、敵はどのように攻めようと考えているのか?などの、敵側の選択肢を予測しなくてはなりません。

だから、その分だけ視野を広くして周りを見る必要があるわけですね。

② 敵はどこにいるのか?

これは大きく二つの点に分かれます。

一つ目は、先ほどの「今はピッチ内のどこにいるのか?ゴールまでの道のりは?」という点と深い関係があります。

例えば攻撃で次に起こり得る選択肢を考えた場合、敵との位置関係に左右されるので、敵のいる場所をあらかじめ視野に収める必要があります。

またパスやドリブルでボールを動かした場合、敵の陣形がどのように変化して奪いに来るのか?という予測も大切です。

だから攻撃の選択肢に応じて、あらかじめ敵の位置関係を把握する必要があるのです。

こうした点は守備の場合も同じで、やはり敵の攻撃の選択肢に応じて視野を広くする必要があるわけです。

二つ目は、自分が次のプレーを開始する時です。

例えば、パスを受ける直前のトラップの時が代表的な例ですね。

特にこうした状況では相手がボールを奪いに来るので、敵の誰がプレスに来るのか?という点を事前に把握する必要があります。

もちろんシュートを打つ時やドリブルを始める時も同じような状況なので、敵の動きを察知する必要があるのです(要するに敵は旅行する時の障害物と同じ)。

こうした二つの点に共通するのは、やはり事前の予測と状況判断です。

そのためにも視野を広くして情報を集める必要があるわけですね。

旅行をする時も、出発前にいろいろと調べるでしょ?

スポンサーリンク

③ ボールはどこにあるのか?

この点は小学校低学年でも分かると思います。

万が一、ボールを見失った場合は次の展開の予測が出来ませんよね。

だからと言って、ボールばかり見ていたら、単なるボールウォッチャーです。

やはりボールの位置関係を常に視野に入れながら、味方の攻撃や守備の選択肢を考えることが大切なのです。

これはボールと敵・味方を一つの視野に入れるという意味で、間接視野の大切さに通ずるものとお考えください(練習法は後述します)。

④ 味方とスペースはどこか?

これは、例えば攻撃の時にパスを繋ぐためにはスペースにいる味方を見付けるなど、味方とスペースの関係を常にセットで考えましょう。

その場合、味方がマークを外せばフリーになることが出来ます。また、味方がマークされていたとしても、もう一人がスペースを作る動きをすれば味方がフリーになれることもあります。

そもそもフリーになるということは、その付近にスペースがあるということです。

つまり味方を見ていれば、すぐに使えそうなスペースが近くにあったり、新たなスペースが生まれる可能性があるわけですね。

そうした場合も、やはり事前の予測と状況判断が大切です。

そのためにも視野を広く取るようにしましょう。

ただし実際の試合ではいろいろなことが起こりますし、これまで解説したことは、ほんの一例でしかありません。

したがってこれが全て…と考えずに、いろいろな状況を経験しながら視野を広くすることを常に意識しましょう。

さて次は、視野を広げるための練習法を解説します。

※この続きは、すぐ下の四角のボタン「5」を押してください。