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シュート

グラウンダーシュートの蹴り方と練習法!

投稿日:2018年8月29日 更新日:

グラウンダーシュートは地面を這わせるような低いボールの蹴り方です。
ゴールキーパーの手前でボールがバウンドすることが多いので、意外とセーブし難いです。
日本は土のグラウンドが多くボールもバウンドしやすいので、子供たちにはぜひグラウンダーシュートを覚えてほしいと思います。

私が30年前にいたブラジルのグラウンドは芝の状態がとても悪かったので、GK手前でのバウンドを狙ったグラウンダーのボールを蹴る子供が多かったです。

インステップキックが蹴れる人なら誰でも出来ますし、ニアサイドやファーサイドの蹴り分けも簡単です。

そこで今回はグラウンダーシュートの蹴り方、シュートコースの蹴り分け、練習法などを詳しく解説します。

1.グラウンダーシュートの仕組み

(1)シュートコースとGKのセーブ

グラウンダーシュートを蹴る時のシュートコースは、ゴール下側の左右の隅です。
この2箇所にボールが飛ぶと、GKは意外とセーブし難いです。
この反対にゴール上側にボールが来た場合は、セーブしやすいです。
この理由はGKの動作特性にあります。

GKのセーブしやすいコースとし難いコースの説明画像

例えば先ほどのゴールの画像右隅の高い場所をA、低い場所をBとしましょう。

ボールがAに来た場合は斜め上にジャンプするため、滞空時間も長いことから何とか手が届いてセーブ出来ます。

ところがBに来た場合、次の2つの理由によってセーブすることはかなり難いです。
・グラウンドと水平にジャンプするため滞空時間が短く手が届かない。
・目の前で突然バウンドするので対応できない。

GKがゴール隅の高い場所と低い場所をセーブする時の比較画像

こうしたGKの動作特性は、プロであろうと育成年代であろうと全く同じです。
また多くのGKはグラウンダーのボールを嫌がりますし、こうした傾向は土のグラウンドでも芝でも変わりません。

つまりグラウンダーシュートはゴールが決まりやすいということです。

シュートはゴールの四隅を狙うのがセオリーとされていますが、育成年代の子供たちにとって先ず優先すべきなのはこうしたグラウンダーシュートの指導ではないかと思います。

(2)日本ではグラウンダーシュートを好まない

日本のクラブや少年団では、浮かせたシュートを指導することが多いです。

例えば子供たちがグラウンダーのゴロを蹴ると、「何だ!そのへなちょこな蹴り方は!」などと言われることが多いはすです。
その反対に浮かせたシュートを蹴ると、「よし!いいぞ!」などと褒めたりします。

そうすると子供たちはグラウンダーシュートを蹴ってはダメ…、というように理解するでしょう。
こうして成長して大人になった結果が、日本のサッカー選手の現状なのです。

次の動画のようにゴール前で「ふかす」シーンは、Jリーグだけではなく日本代表の試合でも何度も目にしたはずです。

GKの動作特性をよく考えれば、グラウンダーシュートが効果的なことはハッキリしています。
ところが日本の指導者はフィールドプレーヤー出身者が多く、GKのことをほとんど理解していないのでしょう。
だからシュートは浮かすもの…、という発想になるのです。

子供の頃に身に付けた教えは、大人になっても変わりません。
また日本では、今も昔も決定力不足と言われています。

こうした決定力不足は日本の育成指導の大きな問題点ですし、早急な改善が必要なのです。

(3)グラウンダーシュートは単なるゴロではない

グラウンダーシュートは単なるゴロではダメです。

特に大切なのが、GKの手前でバウンドさせることです。
なぜならゴロのボールでは地面との摩擦抵抗によってスピードが落ちてしまい、GKが追い付いてセーブしやすくなるからです。

ゴロのグラウンダーシュート

冒頭でご覧いただいた動画のコウチーニョのキックは、無回転の低弾道でGKの手前でバウンドしていました。
また私の息子「とも」の実演でも、同じように蹴っていました。

こうした無回転のボールは、ゴール前で徐々にスピードが落ちると下方向に大きくブレます。
その結果、地面にバウンドすると50㎝以上も跳ね上がるのです。
そうするとGKが追い付いたとしても、大きくバウンドするのでセーブし難くいのです。

無回転の低いボールがバウンドする仕組みの説明画像

そこでグラウンダーシュートは単なるゴロではなく、無回転のインステップキックを蹴ることが重要であると覚えてください。

なおインステップキックで無回転を蹴る方法は、次の参考記事をご覧ください。

参考記事:インステップキックの蹴り方のコツと練習方法!正しい教え方とは?

さてそれでは次に、グラウンダーシュートの蹴り方を詳しく解説します。

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2.グラウンダーシュートの蹴り方

日本の育成指導では、グラウンダーシュートはフォロースルーで体を被せるとかコンパクトに蹴るなどと言われますが、そうしたことはあまり関係ありません。

むしろニアサイドとファーサイドに蹴り分ける場合は、どのように蹴れば良いのか?と考えた方が実戦的ですし、試合でも使えます。

そこで、次にこうしたコースの蹴り分けの方法を含めて順に解説します。

(1)グラウンダーシュートの蹴り分け

①ニアサイド

(ア)シュートフォーム

ニアサイドへのグラウンダーシュートで最も大切なことは、自分のふだんのインステップキックのフォームのままで、
A.軸足を深く踏み込む(つま先がボールを越えるくらいに)。
B.足首に近いポイントで蹴る。
この2つの点を意識すれば、小学校低学年でも地面這うような無回転のキックを蹴ることが出来ます。

シュートフォームの軸足と蹴るポイントの説明画像

つまり体を被せるとかコンパクトに…などとフォームを変えるのではなく、ほんのわずかな工夫で意外と簡単に無回転のグラウンダーシュートが蹴れるわけです。

また蹴る時の足の当てる場所は、インステップ(足の甲)の中心から1~2㎝ほど足首に寄ったポイントで蹴ってください。
もちろん人によって足のサイズや形が違うので、必ずしも1~2㎝とは言えません。
ご自分の最適な場所を探して見てください。

蹴る時の足の当てる場所

また軸足を深く踏み込む理由は、足首に近いポイントで蹴りやすくするためです。
もしも軸足の踏込が浅いと足首の近くでインパクト出来ません。
だから「軸足の踏込」と「足首に近いポイント」は2つをセットにして、何度も練習しながら自分に合ったインパクトポイントを見付けてください。

(イ)無回転になる理由

足首に近いポイントでグラウンダーシュートを蹴ると無回転になりやすいですが、ここではその理由について解説します。

一般的なインステップキックは、ボールの表面から中心軸に向かって真っ直ぐ押し出すことで無回転になります。

ボールが無回転になる仕組みの説明画像

またインパクトが強いとボールが楕円に変形するので中心軸も短くなります。
インパクトが強い場合のボールの変化の説明画像

そうするとインパクトの瞬間にボールに回転が掛からないので無回転になるのです。
要するに、中心軸に向かって真っ直ぐ押し出すことが大切なわけです。

ところが子供のキックはインパクトが弱いたため、ふつうのインステップキックで蹴ってもボールが楕円に変形することはほとんどありません。
そうすると中心軸を外したり余計な回転がかかったりして、無回転にならないことが多いです。

ところが足首に近いポイントで蹴ると、インパクトが弱くてボールが楕円に変形しなかったとしても、最初から接地面積が広いのでボールの中心軸を外すことがありません。
だから無回転になりやすいのです。

足首に近いポイントで蹴ると無回転になりやすい仕組みの説明画像

要するにグラウンダーシュートは、非力な子供でも無回転が蹴れてしまう!ということなのです。

なお小学校低学年の場合は、次の動画のような練習法も効果的です。
向かって来るボールをインパクトする時は、迎えに行くような蹴り方になります。
そうすると自然と軸足の踏込が深くなりますし、足首に近い場所でインパクト出来るのです。
またこうしたボールを蹴ると自然と地面を這うようなキックになります。
インパクトのイメージと感覚を養成するためには最適なので、ぜひ試してみてください。

(ウ)ブラインドを意識する

ニアサイドへのグラウンダーシュートはブラインドも意識してください。
ブラインドとは、相手DFがゴールを守ろうとして横並びになった隙間を狙うことです。

ブラインドはシュートコースを塞ぐためには効果的ですが、わずかな隙間を狙ってシュートを打たれるとGKは対応し難くなります。
なぜならシュートコースが見え難いからです。

ブラインドがシュートコースを塞ぐ仕組みの説明画像

またGKがコースを予測するのは、キッカーがシュートモーションに入った時です。
ところがブラインドでは、このモーションさえも見え難くするのです。

ブラインドシュートは右サイドでも左サイドでも使えますし、GKの立ち位置によってはファーサイドを狙っても良いでしょう。

ブラインドシュートは右サイドでも左サイドでも使える仕組みの説明画像

それでは次にファーサイドへのグラウンダーシュートについて解説します。

②ファーサイド

ファーサイドへのグラウンダーシュートは、ニアサイドへの蹴り方とかなり違いやや難易度が高くなります。

A.軸足はニアサイドに向ける。
B.インパクトからフォロースルーにかけて体幹を捻る。
C.軸足はボールの真横または浅く踏み込む。
D.インステップの内側かインサイドを使い足首に近いポイントで蹴る。

Aの軸足をニアサイドに向ける理由は、ファーサイドを狙ったシュートコースをGKに読まれないためです。
特にGKはキッカーの軸足の向きからコースを予測することが多いので、こうした点は注意しましょう。

軸足をニアサイドに向ける理由の説明画像

この場合、ブラインドがあればGKは分かり難いですが、そうでない場合は慎重さが必要です。
例えばキッカーがニアサイドにいて軸足も同じ方向を向いていたとします。
そうすればGKはニアサイドを警戒するので、まともに蹴ってはダメです。
そうした場合は裏をかいてファーサイドを狙う方が良いのです。

GKの裏をかいてファーサイドを狙う説明画像

Bのインパクトからフォロースルーにかけて体幹を捻る理由は、ファーサイドに蹴りやすくするためです。
特に軸足をニアサイドに向けるので、こうした蹴り方が効果的です。
体幹を捻る蹴り方はフィギュアスケートの回転ジャンプのように、体に強い遠心力がかかるので体幹と軸足の強化が必要です。
体幹と軸足の強化法は練習法を後述するので参考にしてください。

インパクトからフォロースルーにかけて体幹を捻る理由の説明画像

Cの軸足をボールの真横または浅く踏み込む理由は、体幹を捻りやすくするためです。
こうした場合、軸足を深く踏み込むとやや窮屈になってしまいます。
ボールと軸足の位置関係は人によっていろいろ異なりますが、スムーズに体幹を捻ることさえ出来ればどのような位置でも構いません。
そこで何度も練習しながら、自分に合った軸足の位置を見付けてください。

軸足をボールの真横または浅く踏み込む理由の説明画像

Dのインステップの内側かインサイドの足首に近いポイントで蹴る理由は、先ほどのCの体幹を捻りやすくすることと関係します。
この時に無理にインステップの中心で蹴ろうとすると、キックフォームが窮屈になります。
また体幹を捻るとインステップの中心で蹴るのは難しくなります。
どちらかというと、横回転で足を振るようなイメージで蹴ると良いでしょう。
私の息子「とも」はインステップのやや内側を使っています。
このようにインパクトポイントを少し変えても、足首に近いポイントで蹴れば無回転になるので、何度も練習しながら自分に合ったインパクトポイントを見付けてください。

インステップの内側かインサイドの足首に近いポイントで蹴る理由の説明画像

(3)雨の日はゴロを蹴る

雨天の場合はボールが滑りやすく、GKもセーブし難いのでゴロのグラウンダーシュートを蹴るのも効果的です。
ゴロのグラウンダーシュートはボ―ルの中心から1㎝程度上を蹴るだけです。

また無回転で蹴っても雨天ではGKの手前で大きくバウンドしないこともあります。
そこで状況に応じて無回転とゴロを使い分けることも注意してください(試合前に試し蹴りするなど、グラウンドコンディションを確認すると良い)。

ただし雨天時のゴロのグラウンダーシュートは滑りやすいからとは言っても、やはり地面との摩擦抵抗が生じます。
そのため飛距離の短いニアサイドに限定して使うようにしましょう。

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3.練習法

グラウンダーシュートはインステップで蹴るため、インステップキックの練習法が必要になります。

(1)利き足リフティング

海外のサッカー選手のキックは強くて正確ですが、日本人は体幹と軸足が弱いので安定しません。
そこで次の動画を参考に、利き足を使ったリフティングで体幹と軸足を鍛えましょう。

①ちょんちょんリフティング

②テニスボールやスーパーボール

③インステップリフティング

④コンビネーション

(2)インステップキックのスイングの素振り

次の動画を参考にして、インステップキックの素振りをしてください。
中心軸動作と二軸動作の二種類ありますが、先ずは中心軸動作を練習しましょう。

(3)体幹ひねり

グラウンダーシュートをファーサイドに蹴る時は、体幹のひねりが必要です。
そこで次の動作を参考に練習してください。

体幹ひねりは上半身のひねりが先行して、下半身が連れて勝手に動く…というようにイメージしてください。
そうすることで上半身の捻りによる遠心力を下半身へと伝えることが出来ます。

上半身の捻りによる遠心力を下半身へと伝える連続写真

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4.まとめ

これまで、グラウンダーシュートの蹴り方、コースの蹴り分け、練習法などを詳しく解説しました。

特に勘違いしやすいのがグラウンダーシュートはゴロを蹴るだけ…と考えてしまうことです。
今回の記事をお読みになって、グラウンダーのシュートは無回転で蹴ってGKの手前でバウンドさせることが重要であるという点はお分かり頂けたと思います。

そもそもシュートと言うのは、GKの動作特性も理解する必要があるのです。
そうした点ではGKの嫌がる蹴り方もたくさん練習して、ぜひ自分の武器にしてほしいと思います。

また、ニアサイドやファーサイドへの蹴り分けも重要なテクニックです。
こうしたことは練習すれば誰でも出来るようになります。

育成年代の子供たちには得点力アップのためにも、ぜひグラウンダーシュートを覚えてほしいと思います。

【画像引用:Youtube.com

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執筆者:


  1. サッカー大学生 より:

    クライフターンについて質問があります。

    動画:
    https://youtu.be/_fi0YaTs6Qw

    僕もこの選手のような形で、従来型のクライフターンを使ってしまいそうな気がします。

    このキックフェイントせざるを得ない状況ではどのようなプレーがベストなのでしょうか?

    今の自分のイメージだと、

    パスのキャンセルをした時にクライフターンでは相手の足がかかってしまうので、クライフターンすると思わせて一瞬DFの動きを止めて、利き足側にドリブルする感じかなと思っています。

    しかしこの複雑な動きでは、クライフターンに見せかけて、利き足側にアウトサイドタッチで抜ける時にバランスを崩してしまいそうです(;_;)

    そもそも従来型のクライフターンがしやすいところにボールを配置してしまったことが悪かったのでしょうか?

    • ともパパ より:

      コメントをありがとうございます。

      結論から言えば、特に正解はないと思います。

      利き足側に抜くというのはセオリーでしょうが、それとは別に相手の体の向きにも注意してください。
      相手は右足を出したので、相手の右足側(白いシャツの選手にとっては左側)に抜くと背中を取ることが出来ます。

      そうした意味では、白いシャツを来た選手のクライフターンは間違いではありません。
      クライフターンでボールが動かなかったのは、芝生の問題であって、白いシャツの選手の判断は間違いではないと思います。
      ふつうの環境なら、何ら問題なくボールを動かせたと思います。

      また、相手が右足を出してきているので、イニエスタのようなダブルタッチでも良いと思います。

      もしも、アウトで抜くなら、マシューズフェイントなどで相手に左足を出させるとか相手の体の向きを変えさせるようなフェイントをすれば抜きやすいです。

      ケースバイケースなので、これがベスト!というのではなく、結果が良ければ…と考えた方が良いでしょう。
      何しろサッカーには正解はありませんので…。

      それにしても、芝が長すぎてボールが沈み込んでいますし、まるでビーチサッカーのようで苦戦しそうですね。
      ブラジルにいたころを思い出します(笑)。

      • サッカー大学生 より:

        ともパパさん
        返信ありがとうございます。

        サッカーに正解はない。

        おっしゃる通りですね!

        芝の長いところでプレーできる機会は日本ではあまりないので

        この機会に楽しんで来たいと思っています!!

      • ともパパ より:

        どういたしまして。
        貴重な機会なので、ぜひ楽しんでください(笑)。