②ファーサイド
ファーサイドへのグラウンダーシュートは、ニアサイドに蹴る場合とかなり違い、ニアを蹴る振りをしてファーに蹴るという蹴り分けのテクニックが必要なので、やや難易度が高くなります。
この時の蹴り方のポイントは4つあります。
A.軸足はニアサイドに向ける。
B.インパクトからフォロースルーにかけて体幹をひねる。
C.軸足はボールの真横または浅く踏み込む。
D.インステップの内側かインサイドを使い足首に近い場所で蹴る。
A.軸足はニアサイドに向ける
軸足をニアサイドに向ける理由は、ファーサイドを狙ったシュートコースをGKに読まれないためです。
特に、GKはキッカーの軸足の向きからコースを予測するので、こうした点は注意しましょう。
この場合、ブラインドがあればGKは分かり難いですが、そうでない場合は慎重さが必要です。
例えばキッカーがニアサイドにいて、軸足も同じ方向を向いていたとすると、GKはニアサイドを警戒するので、まともに蹴ってはダメです。
だから、裏をかいてファーサイドを狙った方が良いのです。
B.インパクトからフォロースルーにかけて体幹をひねる
インパクトからフォロースルーにかけて体幹をひねる理由は、ファーサイドに蹴りやすくするためです。
特に軸足をニアサイドに向けるので、こうしたスイングをしない上手く蹴れません。
また、体幹をひる蹴り方は、フィギュアスケートの回転ジャンプのように、体に強い遠心力がかかるので体幹と軸足の強化が必要です。
体幹と軸足の強化法は、後述するので参考にしてください。
C.軸足はボールの真横または浅く踏み込む
軸足をボールの真横または浅く踏み込む理由は、体幹を捻りやすくするためです。
こうした場合、軸足を深く踏み込むとやや窮屈になってしまいます。
特に、軸足とボールの位置関係は人によっていろいろ異なりますが、スムーズに体幹をひねることさえ出来ればどのような位置でも構いません。
そこで何度も練習しながら、自分に合った軸足の位置を見付けましょう。
D.インステップの内側かインサイドを使い足首に近い場所で蹴る
インステップの内側かインサイドの足首に近いポイントで蹴る理由は、先ほどの「体幹をひねりやすくする…」と深い関係があります。
なぜなら、体幹をひねりながら、無理にインステップの中心で蹴ろうとすると、キックフォームが窮屈になってしまうからです。
その場合、どちらかというと、横回転で足を振り回すようなイメージで蹴ると良いでしょう。
ちなみに、私の息子「とも」は、インステップのやや内側を使っています。
このように蹴る場所を少し変えても、足首の近くで蹴れば無回転になるので、何度も練習しながら自分に合ったインパクトポイントを見付けましょう。
いずれにしても、ファーサイドに蹴る場合は、単に蹴り方を覚えれば良いというのではなく、ニアを蹴る振りをしてファーに蹴るという、キックの蹴り分けのテクニックが必要なのです。
キックの蹴り分けの意味と正しい使い方とは?
スポンサーリンク
(2)雨の日はゴロを蹴る
雨天の場合はボールが滑りやすく、水しぶきも上がるため、GKがセーブし難いことから、ゴロのグラウンダーシュートを蹴るのも効果的です。
この場合の蹴り方は、ボ―ルの中心から1㎝程度上側を蹴るだけです。
その一方で、無回転で蹴っても、雨天の時はGKの手前で大きくバウンドしないこともあります。
そこで状況に応じて無回転とゴロを使い分けることも工夫してください(試合前に試し蹴りして、グラウンドコンディションを確認するなど)。
ただし雨天時のゴロのグラウンダーシュートは滑りやすいからとは言っても、やはり地面との摩擦抵抗が生じるのでボールのスピードは落ちることから、GKにセーブされることもあります。
そこで、雨の日にゴロを蹴る時は、飛距離の短いニアサイドに限定して使うようにしましょう。
さて次は、グラウンダーシュートの練習法を解説します。
この続きは下の四角のボタン「4」を押してください。