ブラジルでのコーチの経験を活かして、 サッカー未経験の方にも分かりやすく科学的で正しい理論をご紹介します

ヘディングのボールコントロールに役立つ練習法!

ヘディングの練習は、二人一組で一人がボールを投げて、もう一人が跳ね返すという定番のトレーニングがありますよね。

でも、ちょっと工夫すれば一人で出来る練習法があります。

ヘディングでボールを跳ね返す、ヘディングシュート、ヘディングのトラップなどに役立ちますよ。

そこで今回は、一人で出来るヘディングのボールコントロールに役立つ練習法を解説します。

※この記事は2つのページに分かれているので、順番に読んでも良いですし、直接それぞれのページを読んでいただいても結構です。

1ページ目(このページに書いてあります)
【練習の注意点】

2ページ目(←クリック!)
【練習法】
【まとめ】

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【練習の注意点】

(1)ボールコントロールの意味

ヘディングと言えば、次のような練習メニューが定番ですよね。

でもこれではボールを正面に跳ね返すスキルは身に付いても、正確なコントロールは覚えられないと思います。

なぜなら、単に頭にボールを当てているだけだからです。

この場合、飛んできたボールの高さや回転に合わせたり、頭のいろいろな部分を使えるようにしないと試合では役に立ちません。

つまり、狙った場所にコントロール出来るスキルが必要なのです。

別の見方をすると、キックで狙ったところにピンポイントで蹴れる…というのと同じ考え方ですね。

例えば次の動画は、2018年ロシアWカップの日本対コロンビア戦の大迫選手のヘディングシュートの様子です。

このシーンでコーナーキックを蹴ったのは左利きの本田選手で、カーブ回転のボールが飛んできました。

その際、大迫選手は顔と体を左側に向けながら額の右寄り(こめかみ付近)にボールを当てています。

そうするとインパクトしたボールは額の中心→右眉毛→右こめかみへと横方向に流れるので、カーブ回転が掛かった状態でゴールに飛んで行きます。

つまり顔と体は左を向いているのに、ボールは右方向に飛んだわけですね。

これに対して相手のゴールキーパーは逆を突かれたようになって、反応が遅れてしまいました。

ここで大切なのは、大迫選手がカーブ回転のボールに対して真正面に跳ね返すのではなく、回転の掛かった状態を維持しながらヘディングしたことです。

このスキルは意外と難しく、最初の動画のような真正面に跳ね返すだけのヘディング練習を続けていたら、なかなか身に付かないでしょう。

つまりヘディングは単に頭にボールを当てるだけではなく、狙ったところにコントロール出来て初めて意味があるのです。

(2)体幹を使う

ヘディングが上手く出来ない理由として最も多いのは、頭や首だけを使ってしまうことです。

でもそうではなく、体幹も使えるようにしましょう。

なぜなら飛んできたボールに対してタイミングを合わせるためには、体幹をひねったり、バネのように使って素早いヘディングの姿勢を取る必要があるからです。

この場合、頭や首だけを使うのでは不十分です。

そうした意味で、ぜひ体幹を使えるようにしてください。

※詳細は後述します。

(3)ボールは柔らかい方が良い

正確なボールコントロールを身に付けるためには、ボールが頭に当たる感覚(肌感覚)を大切にしましょう。

これはボールを蹴る時に足に当たる感覚を覚えるのと同じで、リフティングを想像すると分かりやすいと思います。

極端に言うと、ボールが体に当たる時に凹んで「ベコッ!」となることで感覚が身に付くわけですね(ヘディングの場合は頭、リフティングの場合はインステップやコントールタッチ)。

そうした意味では、クッションの付いたレジャー用のボールを使って練習しても良いと思います。

ちなみに最近では、アメリカやイギリスなどで子供のヘディング禁止の是非が論議されたり、スコットランドでは認知症のリスクも指摘されているようです。

そうした意味でも頭に対するダメージの少ない柔らかいボールを使いましょう。

さて次は練習法を解説します。

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