ブラジルでのコーチの経験を活かして、 サッカー未経験の方にも分かりやすく科学的で正しい理論をご紹介します

チップキックの蹴り方と3つのコツ!GKとの駆け引きも覚えよう

チップキックでお手本になる選手と言えば、やはりメッシでしょう。あれだけの速いドリブルからあっさり決めるのは、まさに神技ですね。

ところがいくら練習しても上手く蹴れない…。蹴り方がよく分からない…。コツはないだろうか…?と悩んでいる方は多いでしょう。

でも大丈夫です。必ず上手くなります!

そこで今回は、チップキックの蹴り方と3つのコツ、GKとの駆け引きなどを詳しく解説します。

※この記事は2つのページに分かれているので、順番に読んでも良いですし、直接それぞれのページを読んでいただいても結構です。

1ページ目(このページに書いてあります)
【チップキックとは】
【チップキックの3つのコツ】

2ページ目(←クリック!)
【GKとの駆け引きのコツ】
【まとめ】

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【チップキックとは】

チップキックが上手く蹴れない人は、ループシュートのような蹴り方になってしまうことが多いです。

これでは、いくら練習しても上手くなりません。

そこで先ずは、それぞれの違いと特徴を理解しましょう。

そのうえで、後ほど解説するチップキックの3つのコツを覚えてください。

(1)軌道の違いとゴールキーパーとの位置関係

チップキックとループシュート(ループキック)は、蹴った後のポールの軌道や飛距離に大きな違いがあります。

・チップキックは急激に浮くが、飛距離は短い。
・ループシュートは弧を描くので、飛距離が長い。

このようにチップキックとループシュートは、テクニックとしては全く別物です。

そこで次に、それぞれの特徴について、私の息子「とも」の実演動画を交えながら解説します。

(2)チップキックの特徴とは

チップキックは蹴った直後にボールが急激に浮きますが、ドライブ回転を掛けるので、飛距離は短く、直ぐに落ちて来ます。

その理由はゴールキーパーとの一対一の時、GKの目の前で頭上を越えるように蹴るからです。

また、ゴールのクロスバーを越えないためにも、ボールの飛距離は短く、直ぐに落下した方が良いのでドライブ回転をかけるのです。

(3)ループシュートの特徴とは

ループシュートは蹴ったボールが弧を描くので、インフロントキックのように飛距離が長くなります。

その理由は、ペナルティーエリアの外など、遠い場所からゴールを狙うためです。

たしかに、この蹴り方ならボールは浮きますが、膝と股関節を使ってボールを持ち上げるように蹴るため、どうしてもモーションが大きくなります。

そうするとチップキックのように、トップスピードのドリブルから素早く蹴る…、キーパーの目の前で突然ボールが浮く…、というのは、ほぼ不可能です。

要するに、ループシュートとチップキックは全く違う蹴り方…とお考えください。

特に多くの方が、この2つの蹴り方の違いを理解していません。

ボールが浮くという点では似ていますが、蹴り方、軌道、試合での使い方などは全く違うので、ご注意ください。

さて次は、いよいよチップキックの3つのコツを解説します。

【チップキックの3つのコツ】

チップキックのコツは3つあります。
(1)膝抜きを使う
(2)親指と人差し指でボールを跳ね上げる
(3)ボールに追い付く

次にこの3点を順に解説します。

(1)膝抜きを使う

チップキックの蹴り方で、最も大切なコツは膝抜きです。

膝抜きは古武術でよく使われる動作ですが、その特徴は膝と股関節の脱力です。

サッカーでは、シャペウなどにも応用できるのでぜひ覚えましょう。

膝抜きは、次の動画を参考に練習してください。

膝抜きのやり方は、次のとおりです。

① ボールを引いて股関節と膝を脱力しながら膝を曲げる。
② 曲げた膝を急激に伸ばす。
③ 親指と人差し指を使ってボールを跳ね上げる。

実際にチップキックを蹴る時も膝抜きを使います。

このように蹴ることで、ボールが急激に浮き上がり、ゴールキーパーの頭上を越すのです。

またメッシなどの海外のトッププレヤーたちも、同じ蹴り方をしています。

そうした意味では、ヒザ抜き無しではチップキックは蹴れません。

(2)親指と人差し指で跳ね上げる

親指と人差し指を使ってボールを跳ね上げるのも、大切なコツです。

特に、ボールを跳ね上げるタイミングは、足の上にボールが乗って指の関節が少し曲がった瞬間です。

このわずかに曲がった親指と人差し指を、「ピン!」と跳ね上げるのです。

でも、この跳ね上げは、指を鍛えないと簡単には出来ないので、足指グーパーと足指スリスリで鍛えましょう。

そうすれば、簡単に出来るようになります。

※詳しくは次の記事を参考にしてください。
かかとの痛みの原因は土踏まず!アスリート必見超簡単強化法

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(3)ボールに追い付く

ボールに追い付かないうちにチップキックを蹴ると、ボールがつま先にあたって、真っ直ぐ前に飛んでしまう…という失敗がよくあります。

実際に試してみると分かりますが、最も多い失敗例でしょう。

次の動画は、チップキックのスローモーションです。

失敗しないコツは、蹴る直前に、ボールに触らないようにしてスピードを十分落とし、シュート直前で徐々に歩幅を小さくしてタイミングを合わせることです。

また、蹴る時は、必ずボールの真横に軸足を置くようにしてください。

ボールは前に進み続けているので、追い越すくらいの方が軸足を真横に置きやすいです。

以上のように蹴り方の3つのコツを覚えたら、次は実戦での使い方として、GKとの駆け引きのコツをマスターしましょう。

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