ブラジルでのコーチの経験を活かして、 サッカー未経験の方にも分かりやすく科学的で正しい理論をご紹介します

クライフターンのやり方とコツ!必ず上手くなる方法とは?

クライフターンは、比較的簡単に覚えられるテクニックですが、意外と上手く出来ない人も多いと思います。

そこで今回はクライフターンの基本のやり方とコツ、キックフェイントと組み合わせる場合のコツ、現代サッカーに合った速いクライフターンのやり方などを徹底解説します。

クライフターンの基礎~応用までの全てが詰まった記事なので、ぜひお読みください。

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1.クライフターンの基本

ここではクライフターンの基本のやり方、上手く成功させるコツ、速くターンする方法、タッチの場所などを解説します。

(1)基本のやり方

次の動画は、子供が最初に覚えるクライフターンのやり方ですね。

これくらいなら小学校低学年でも簡単に出来るように思えますが、なかなか上手く出来ない子も多いと思います

特に多い失敗は、軸足の裏にボールを通す時に「かかと」に当ててしまうことではないでしょうか?

その原因は、この時期の子供にとって、4号球のボールが大き過ぎるので仕方がないのかも知れません。

でも3つのコツを掴めば簡単に上手くなるので、次に詳しく解説しましょう。

(2)上手く成功するため3つのコツ

① ステップオーバーを覚える

クライフターンは、ステップオーバーのイメージでボールをまたぐ…、タッチする…の動作を順番に練習すれば簡単に覚えられます。

そこで、1つ目のコツとして、ステップオーバーを練習しましょう。

これは、後述のキックフェイントとの組み合わせを覚えるのにも役立ちます。

次の動画の最初~0:24までのシーンを参考にして、たくさん練習してください。

また、出来るだけ、大きくまたぐのも大切です。

試合中のクライフターンも、ジャンプするようにまたぐことが多いので、ぜひステップオーバーをたくさん練習しましょう。

② 大きくまたいで親指でタッチ

2つ目のコツは、ステップオーバーのイメージを活かして、ボールを飛び越すつもりで大きくまたぎ、利き足の親指の横(または付け根辺り)でタッチしてください。

次の動画の0:11からのスローモーションを見るとよく分かります。

この場合、日本ではインサイドでタッチするようによく言われますが、あまり気にしなくて構いません。

なぜなら、インサイドよりも指でタッチした方がコントロールしやすいからです。

また小学校低学年のドリブルにとって、最も大切なことは指の繊細な感覚を覚えることです。

日本の指導では、この辺があいまいなので注意しましょう。

③ 利き足でボールを持つ

3つ目のコツは、利き足でボールを持つことです。

なぜなら先ほどの動画でも、常に利き足の前にボールがあるため(ボールは逆足から離れている)、逆足(動画では右足)でまたいだ時にボールがカカト(動画では左足)に当たり難くなるからです。

この場合、日本では幼少期から両足練習を続けるので、かえって利き足でボールを持ち続けるのが苦手です。

ところが、海外では利き足でボールを持つのが自然でかつ当たり前のことなので、幼児でも簡単にクライフターンを覚えてしまいます。

その点はぜひ参考にしてください。

以上が3つのコツですが、とても簡単なやり方なのでぜひ試してみてください。

さて上手く出来るようになったら、今度はクライフターンの動きを速くしましょう。

(3)速くターンする方法

クライフターンの動きを速くするためには、浮身を覚えましょう。

浮身を使うことで、クライフターンで体が「ぴょん!」と宙に浮いた状態でボールにタッチし、そのまま素早く次の動作に移ることが出来ます。

こうした浮身は一種の無重力状態なので、地面に着地している時のように摩擦抵抗を受けないため、クライフターンが速く出来るのです。

また着地の時に自然な膝抜きをしているので、膝をブレーキに使う必要がありません。

だからヒザの負担が少ないですし、クライフターンを終えた後の動作も速くなるのです。

この動作は、最初にご覧になった動画の実演者のクライフターンと比べるとその違いがハッキリします。

この方は、①地面に着地したまま、③膝と足首を使ってターンをするので浮身が全くありません。

これは何を意味するのか?というと、

① 地面に着地したままなので摩擦抵抗を受けて動きが遅い。

② 膝と足首の使い過ぎで故障の原因になる。

日本では、こうしたクライフターンが当たり前のようですが、将来のためにもぜひ改善しましょう。

※浮身と膝抜きのやり方を詳しくお知りになりたい方は、次の記事をお読みください。
古武術の浮身でドリブルが超上手くなる!【習得法も解説】
膝抜きでサッカーのプレーが劇的に改善!【練習法も解説】

(4)タッチの場所

クライフターンでタッチする場所は日本ではよくインサイドと言われますが、プロは親指を使うことが多いので、出来るだけ親指を使えるようにしましょう。

この場合、ぜひ覚えてほしい場所が2つあります。

一つ目は親指の付け根あたりです。

この場所は強いタッチが出来るので、クライフターンの後でボールを大きく動かす時に効果的です。

二つ目は親指の横です。

この場所はトラップのようなソフトなタッチになるので、クライフターンと同時にボールを足元に止める時に効果的です。

二つのタッチを使い分けることで、ボールコントロールが正確になると思います。

さて以上のようなクライフターンの基本を覚えたら、その応用編としてキックフェイントを組み合わせたやり方と2つのコツを解説します。

2.クライフターンとキックフェイント

(1)キックフェイントの2つのコツ

キックフェイントを使ったクライフターンは、次の動画のように、一対一でキックを蹴れる状況で使うと効果的です(相手にキックを警戒させる=フェイント)。

でも子供がこのようにやろうとすると、キックフェイントが不十分になって、単にターンをしただけ…になることがあると思います。

その反対に、キックフェイントばかり意識してしまい、肝心のクライフターンが小さくなってしまうことも多いでしょう。

そうならないためにも、次の2つのコツを覚えましょう。

① 軸足を蹴る方向に向けて大きく踏み出す

先ほどの動画のヨハン・クライフは、左サイドからクロスを蹴ろうとしていました(キックフェイント)が、相手は見事に引っかかっていますよね。

このように、相手がクロスを警戒している時に、軸足を蹴る方向に向けて大きく踏み出すと簡単に騙されてしまいます。

その際、大きく踏み出すことで、ボールが軸足のカカトに当たる失敗がなくなるのです。

先ほど解説した、上手く成功させる3つのコツの中の1つ目で「ステップオーバーを練習…」とありましたよね。

実は、これがキックフェイントに活かされるわけです。

相手も騙せて、失敗もなくなるので、ぜひチャレンジしてください。

② バックスイングを大きくする

先ほどの「軸足を蹴る方向に向けて大きく踏み出す」というのは、下半身のフェイク動作ですよね。

でも、それだけでは不十分なので上半身のフェイントも使いましょう。

そこで大切なのが、キックフェイントをする時のバックスイングを大きくすることです。

先ほどのクライフのキックフェイントの動画を見ても、左腕をやや水平に上げて、いかにもクロスを蹴りそうな大きなバックスイングでしたよね。

これだけ大きなモーションを取ると、さすがに相手も引っかかります。

でも日本では、上半身の動きが小さく、何となくやった…程度のキックフェイントが多いので、フェイクモーションの効果が少ないです。

本家のクライフも大げさなくらいにやっていますし、実際にも効果抜群なので、ぜひやりましょう。

以上がキックフェイントの2つのコツですが、実はクライフターンとキックフェイントの組み合わせは、現代サッカーにとって必ずしも万能ではありません。

なぜなら、相手との一対一でキックを蹴れる状況でのみ有効だからです。

そこで、次にこの点について、キックフェイントの3つの問題点を詳しく解説します。

(2)キックフェイントの3つの問題点

① スピードが遅い

キックフェイントはフェイクモーションが大きいので、いったん動きを止めるか、ドリブルスピードを落とさなくてはならないため、スピーディーな動きが出来ません。

またクライフ自身もいったん止まって、大きくキックフェイントをしていましたよね。

でも、こんなことをしている間に、周りを相手に囲まれたらチャンスが消えてしまいます。

また、クライフターンは回転系のテクニックなので、キックフェイントを使っていては、直線的なドリブルで一気に抜くような速いプレーが出来ません。

そうすると、相手を速く抜くのであれば、キックフェイントは使わずに別の抜き技を使うか、クライフターンを工夫するしかないでしょう。

つまり、キックフェイントを使っていては、ドリブルで一気に抜いてチャンスを広げるのはなかなか難しいのです。

② ピッチの真ん中では使いにくい

先ほどの画像でクライフが相手を抜いた場所は左サイドですが、そもそもサイドは一対一になりやすく、ドリブラーにとっては数的同数なので有利な状況です(サイドの一対一はボールを持っている方が有利)。

ところが、ピッチの真ん中あたりは密集していて、数的不利になりやすいため、速く攻撃しないと相手にボールが奪われてしまいます。

そうすると、ピッチの真ん中あたりでは、キックフェイントを使うケースがかなり少なくなるでしょう。

その場合は、やはりクライフターンを工夫するか、別の抜き技を使うしかありません。

③ ゾーンディフェンスとハイプレスに合わない

ヨハン・クライフは、1960年代にオランダのアヤックス、1970年代にスペインのFCバルセロナで活躍しましたが、この当時はマンツーマンディフェンスが主流でした。

こうしたマンツーマンディフェンスは、ピッチの至る所で一対一になるので、クライフターンとキックフェイントを組み合わせたやり方はかなり効果的だったと思います。

これに対して、1987年にACミランの監督に就任したアリゴ・サッキが、ゾーンディフェンスを発明しました(SSCナポリのマラドーナを封じるため)。

その後、世界中にこの戦術が広まり、2000年代以降にはハイプレスが普及したため、現代サッカーは、ピッチ上の至る所でボールを中心に敵と味方が密集するようになっています。

次の2枚の画像は、クライフが活躍した1970年代(上の画像)と2019年現在(下の画像)の左サイドの状況を比較したものですが、その違いが分かるのではないでしょうか?。

ちなみに、ゾーンディフェンスやハイプレスの特徴には、ボールのある場所に対して守備の人数を増やす(数的優位を作る)という考え方があります。

だから、先ほどの画像(2枚目の画像)のように左サイドにボールがあれば、いち早く数的優位を作ろうとして密集するわけですね。

また、守備側にとっては逆サイドが手薄になりますが、それは気にせず、むしろボールが逆サイドに流れた時に、守備側が移動すれば良いという発想もあります(もちろん豊富な運動量が必要です)。

つまり、守備側にとっては、今現在のボールがある場所で数的優位を作ることが重要なわけですね。

そうすると、ピッチ上の至る所で密集になりやすいので、キックフェイントと組み合わせたクライフターンを使うとボールが奪われやすいとして、あまり使われなくなるのです。

以上のように、クライフターンとキックフェイントの組み合わせは、現代サッカーにとって、いつも使える抜き技…とは言えません。

それではどうしたら良いのか?という点について、次に詳しく解説します。

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3.現代サッカーに合った速いクライフターン

(1)ゾーンディフェンスとハイプレスの対応

これまで解説したように、キックフェイントと組み合わせたクライフターンは、現代サッカーでは使いにくくなっています。

これに対して小学生年代は8人制で、マンツーマンディフェンスが主流のため、キックフェイントは有効かも知れません?

実際にも、日本サッカー協会は、個の育成のために一対一のマッチアップを推奨しています。

ところが、小学生の8人制であっても、全国大会レベルではゾーンディフェンスに近い守備戦術を使うチームが増えています。

また、中学・高校などの上のカテゴリーに進むと、ゾーンディフェンスとハイプレスが主流になります。

そうした点で、現代のクライフターンは、素早くかつ直線的な抜き技にアレンジする必要があるのです。

つまり、ゾーンディフェンスとハイプレスに対応するためには、キックフェイントと組み合わるやり方とは別のクライフターンを覚える必要があるわけですね。

そこで、ぜひ覚えていただきたいのが、次の動画に見られるキックフェイントを使わないクライフターンです。

この動画では、一人のドリブラーが複数の相手に対し、速いクライフターンで抜いてチャンスを広げていますが、キックフェイントを使うのではなく、アウトやインと組み合わせるのが特徴ですね。

とてもシンプルですし、いったん覚えれば大人になっても使える抜き技なので、ぜひチャレンジしましょう。

そこで、次にキックフェイントを使わない、現代サッカーに合った速いクライフターンのやり方を解説します。

(2)速いクライフターンのやり方

次の動画は、息子の「とも」が実演した現代型の速いクライフターンのやり方です。

このクライフターンの特徴は2つあります。

・トップスピードに乗った状態で素早く相手を抜く。
・クライフターンで抜いたら、すぐに体勢を立て直して次の相手に立ち向かう。

そこで、次に一つ一つの動作を解説しましょう(※右利きの選手はこの反対に動いてください)。

① 一対一の相手に直進(動画の0:16~0:24)

相手の心理状態を圧迫するため、真っ直ぐ立ち向いましょう。

ちなみに海外のドリブラーたちも、相手に対して真っ向勝負を挑むために、こうしたドリブルをしています。

② アウトのフェイント(動画の0:30~0:37)

相手の直前でアウトのフェイントをしますが、この時は体も軸足もアウトサイドに向いたままなので、相手はアウト側に抜くと思って警戒します。

とても単純なフェイントですが、実はこうしたシンプルなテクニックほど、相手は引っかかりやすいのです。

またキックフェイントのような大きなモーションではないので、動きを止める必要がありません。

実際にも、海外のドリブラーは、こうした単純なテクニックを使って相手を抜いています。

③ クライフターン(動画の0:42~0:49)

体も軸足もアウトサイドに向いたままで、クライフターンをしてください。

この状態では、先ほどの②のフェイントが効いているので、相手はすぐに反応出来ません。

なお、この時の体の使い方には、2つポイントがあります。

ア.みぞおち抜き

みぞおちは、胴体の真ん中あたりで何もない部位ですが、この部分を素早く「く」の字に折り曲げると、バネのように反発して体を大きく速く動かすことが出来ます。

そうした反発に備えたバネを縮める動きを、みぞおち抜きと言います。

イ.体幹ひねり

体幹ひねりとは、次の動画のように上半身(体幹)と下半身を交互にひねる動きです。

このように上半身の体幹をひねると、下半身が連動するので素早くターン出来ます。

ただし、筋肉の伸張反射を活かすためにも、次の画像のように、①・A1(上半身をひねる)と②・A2(下半身をひねる)というように、上半身が先行して下半身が連動するというイメージを持ちましょう。

もちろん、あまり意識し過ぎるとぎこちなくなるので、最初のうちは上半身と下半身を交互にひねるだけでも結構です(慣れて来たら上半身先行→下半身連動のイメージを持つ)。

※みぞおち抜きと体幹ひねりを詳しくお知りになりたい方は、次の記事をお読みください。
一本歯下駄トレーニングの練習メニューおすすめ22選!

④ 動き出しは軸足を一歩目にする(動画の0:52~0:59)

クライフターンの直後、ほとんどの人は後ろ足(左足)で思いっ切り踏ん張って地面を蹴ると思いますが、それではスタートが遅くなります。

なぜなら、この動作は体重移動と言って重たい身体を足の力だけで動かすため、どうしてもスピードが遅れるからです。

そこで、軸足(右足)の自然なヒザ抜きと重心移動を覚えて動き出しを速くしましょう。

また、この時に先ほどの③-アのみぞおち抜きに対して「反射」の動きをしますが、これは縮めたバネを反発させる動きです。

この反射の動きを合わせると、さらに動き出しが加速します。

⑤ 地面反力と腸腰筋の利用(動画の1:00~1:07)

この時はクライフターンの直後ですが、新しい相手とのマッチアップに備えるため、いかに速く体勢を立て直すのかが大切です。

そこで、先ほどのヒザ抜きによって軸足(右足)で地面反力を得ること、腸腰筋を使って利き足(左足)を前に出す動きを覚えましょう。

※腸腰筋の使い方やトレーニング法を詳しくお知りになりたい方は、次の記事をお読みください。
腸腰筋トレーニング3選!サッカー向けの練習メニュー紹介

⑥ 利き足でタッチ(動画の1:09~1:16)

腸腰筋を使えるようになると、胴体(へその辺り)から下が、足のように連動するので、ストライドが大きくなり、利き足を大きく伸ばしてタッチ出来ます。

このように、相手を抜いた後、直ぐに利き足でボールをタッチすれば、次の相手に立ち向かえることが出来るわけですね。

以上のように、キックフェイントを使わない、速いクライフターンは、現代サッカーに合ったスピーディで直線的な抜き方が出来ます。

また、いったん相手を抜いても直ぐに体勢を立て直せるので、次から次へと来る新しいディフェンダーにも対応できるのです。

海外のプロたちもよく使いますし、将来のためにも、ぜひ小学生年代のうちから覚えましょう。

4.まとめ

これまで、クライフターンの基本のやり方(上手く成功させる3つのコツ、速くターンする方法、タッチの場所)、キックフェイントと組み合わせる場合の2つのコツ、キックフェイントの問題点などを解説しました。

また、現代サッカーに合った速いクライフターンのやり方も紹介しています。

特に現代型の速いクライフターンは、将来に備えるためにも、ぜひ多くの子供たちに覚えてほしいと願っています。