カットインが得意な海外のサッカー選手と言えば、ロッべンやディマリアが有名です。
この2人の動作はとてもスピーディーですが、実は日本の選手とは全く違った特徴が見られます。
そこで今回は、日本人に多いカットインのやり方、ロッべンやディマリアの特徴、正しいやり方、練習法について解説します。
※この記事は4つのページに分かれているので、順番に読んでも良いですし、直接それぞれのページを読んでいただいても結構です。
1ページ目(このページに書いてあります)
【カットインとは】
【日本人に多いカットインのやり方】
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【ロッべンとディマリアの例】
3ページ目(←クリック!)
【カットインの正しいやり方(小中学生向け)】
4ページ目(←クリック!)
【カットインの練習法】
【まとめ】
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【カットインとは】
(1)カットインとは?
カットインとは、次の動画の0:24からのシーンにあるとおり、サイドからペナルティーエリアに向かってドリブルで切れ込むテクニックで、自分からシュートを打ったり、パスをしたりという攻撃の選択肢が多くなるのが特徴です。
特にサイドハーフの選手たちが、よく使いますよね。
カットインとは反対に、ゴールラインに向かって真っ直ぐ進むドリブルをカットアウトと言います。
カットインが攻撃の選択肢が増えるのに比べて、カットアウトは直接シュート出来ないので、どうしてもクロスが多くなって攻撃の選択肢が少なくなります。
また、カットインは、アウトでディフェンスを抜きながらペナルティーエリアに入るため、チームによっては右サイドに左利き、左サイドに右利きの選手を配置するフォーメーションも多いです。
最近のクラブや代表チームでもこうしたケースが多く、それだけサッカーにおけるカットインの重要性が高いのでしょう。
(2)カットインの動きの特徴
カットインの動きは、ブレーキ(曲がる直前)とターン(曲がる動作)の2つに分けられます。
そしてこの2つの動作の仕組みをきちんと理解することが、上手くなるための最大のポイントです。
そこで先ずは日本人に多い間違ったカットインのやり方を解説し、そのうえで海外のサッカー選手(ロッべンとディマリア)のテクニックを見ながら、日本と海外の選手たちの違いを考えてみましょう。
【日本人に多いカットインのやり方】
(1)2つの問題
ほとんどの日本人のカットインは、ロッべンやディマリアとはかなり違ったやり方です。
その特徴は、ロッべンやディマリアのように古武術の浮身や膝抜きを使っていないため、下半身の負担が大きくなることです。(※浮身や膝抜きについては後ほど詳しく解説します)。
そのため、2つの問題があります。
(1)膝と足首を使ってブレーキをかける。
(2)膝と足首を使って地面を蹴る。
つまり下半身を使って「ヨイショ!」と頑張るようなカットインになっているのですが、自分が想像している以上に動きは遅いのです。
また、膝、足首、股関節の負担も大きいため、特に中学や高校生年代になると、多くの子供たちが足の痛みに悩んでいると思います。
そうした意味では、改善が必要ですね。
そこでこの2つの問題を考えてみましょう。
(2)膝、足首、股関節でブレーキをかける
ターン直前でアウトサイドでタッチしながら、膝、足首、股関節でブレーキをかけていますが、やはりロッベンやディマリアのように浮身や膝抜きを使っていません(先ほどの動画の0:40~41)。
この場合、ヒトの体重比は6対4で上半身の方が重たいです。
そうすると、下半身で重たい上半身を「よいしょ!」と支えることになるので、その際は膝、足首、股関節に2G~3Gの衝撃を受け止めるわけですね。
これは「体重移動」と言って、このような動作を続ける限り故障の原因になりますし、素早い動き出来ません。
(3)膝と足首を使って地面を蹴る
ターンの後でドリブルを再開する時に左足で床(地面)を蹴ってスタートしています(先ほどの動画の0:41~42)。
何度もくどいようですが、浮身や膝抜きは一切使わずに下半身だけでドリブルしている証拠です。
やはり、日本人特有の低重心の低い姿勢で、しかも下半身(足腰)だけで頑張るような動きを続ける限り、このような動作になるわけですね。
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ここで日本人に多いカットインの特徴をまとめると、次のとおりです。
① 浮身や膝抜きを使っていない。
② 下半身の負担が大きい。
また、この2つの特徴は、最終的に動作が速いか?遅いか?という決定的な違いになります。
そこで、次に海外のサッカー選手の例として、ロッべンとディマリアのカットインを見ながら、彼らの特徴について考えてみましょう。
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