ブラジルでのコーチの経験を活かして、 サッカー未経験の方にも分かりやすく科学的で正しい理論をご紹介します

ダブルタッチの2つの抜き方!イニエスタとメッシのやり方

【ダブルタッチでフェイントを使う】

(1)メッシのダブルタッチ

フェイントを使ったダブルタッチで特に参考になるのは、次の動画でメッシが見せた重心移動を組み合わせた抜き方です。

メッシの動きがあまりにも速いので、特にスローモーションを注意して見てください。

この時のメッシは、アウトサイドのフェイントを仕掛けています。

相手にしてみたら、メッシの抜き技のほとんどはアウトで抜いてきます(海外では利き足側に抜くのがセオリー)し、しかもボールを見ているので、かなりの高確率で予測していたのかも知れません。

もしも、このままアウトで抜いたら、相手はすぐに追い付けたはずでしょう。

だから、メッシはあえてフェイントを使って相手の背中側に抜いたのだと思います。

そこで、この間のメッシのフェイントを詳しく解説してみましょう。

先ずはアウトでフェイントをかけた、次にインサイドに戻してダブルタッチを始めます。

ここで、相手は反応が遅れましたが、この動きはとても違和感がありますね。

なぜなら、すでにメッシはインサイドでタッチしているので、「フェイントだった…」と気が付いて良いはずですが、次の画像では相手はさらに右足へ重心が寄っています。

たしかに、メッシの動きがとても速かった…というのはあるでしょう。

でも、むしろ相手はメッシがアウトでボールをさらしたことで、イニエスタのダブルタッチと同様に思考停止になってしまったために、フェイントに引っかかってしまったのかも知れません。

こうして考えると、実はフェイントも相手にボールをさらすのと同じ意味があります。

そうした意味では、イニエスタもメッシも同じような考え方を持ってダブルタッチを使っているのでしょう。

ちなみに、このダブルタッチは、いったん動きを止めた状態からのフェイントでしたが、次の動画のように、メッシは動きの中でフェイントを仕掛けることも多いです。

どうして、相手はこんな簡単に引っかかるのか?というと、メッシの抜き技のほとんどはアウトで抜くからです。

だから、アウトで抜こうとする動きに過剰に警戒してしまうのでしょう。

そうした意味で、ダブルタッチは、ふだん利き足側にアウトで抜く選手ほど、フェイントが効果的であるということですね。

日本では、ダブルタッチを単一のテクニックとして考えがちなので、どうしてもタッチを速くするとか、幅を広げるとかのフィジカル勝負が大切と考えられがちです。

だから、ダブルタッチだけで何とかする!という発想が蔓延するのでしょう。

そうした意味では、相手にボールをさらす意味をきちんと理解したうえで、駆け引きを使った抜き方を覚えるべきだと思います。

ところで、メッシのダブルタッチもイニエスタと同じように、相手の逆を突いてかわすケースがあります。

例えば、相手の重心が右足に寄っていた場合のダブルタッチ(イニエスタと同じ)。

これは、結局、フェイントを使うかどうかという違いはあっても、イニエスタとメッシは、ほぼ同じようにボールをさらして抜いたり、相手の逆を突いたりしているわけで、とてもオーソドックスな抜き方をしているわけですね。

こうしたシンプルな抜き方は、ぜひ多くの子供たちに覚えてほしいと思います。

ところで、メッシのフェイントは、アウトを使った重心移動とインの動きを組み合わせた、とてもシンプルなテクニックですが、この点について次に解説します。

この続きは下の四角のボタン「4」を押してください。