ブラジルでのコーチの経験を活かして、 サッカー未経験の方にも分かりやすく科学的で正しい理論をご紹介します

インフロントキックの正しい蹴リ方と練習法!【動画解説付き】

(3)キックフォーム

キックフォームで大切な点は、ボールにバックスピンをかけるために、ダウンスイング(擦り下げ)を意識することです。

次の画像は、バックスイングからフィニッシュまでの様子です。

特にご注意いただきたいのが、インステップキックとのフォームの違いです。

インステップキックはボールを地面と水平に押し出すために、上体と足首をやや垂直に立ててインパクトします。

これに対してインフロントキックは、ダウンスイングをするために、上体を軸足側に傾け、足首を少し横に開いて擦り下げます。

またバックスイングを大きく取ることで、飛距離が伸びます。

(4)ボールを遠くに飛ばす方法

インフロントキックでボールを遠くに飛ばすためには、特に全身を使った蹴り方が必要です。

そこで、次に、筋肉の伸張反射、上半身のバネ作用、足の重さと遠心力を使う方法を解説します。

① 筋肉の伸張反射

伸張反射とは、筋肉の伸び縮みの反射運動のことで、これは反射神経と同様に熱い物を触った時にすぐに手を離す…と同じくらいに素早い動作が起きます。

つまり、この筋肉の伸び縮みの反射作用(ゴムの伸び縮みと同じ)をキックに活かして、パワーとスピードを発揮するわけですね。

特にバックスイングの時に伸びる筋肉は、上腕筋、大胸筋、腹斜筋、腸腰筋、大腿四頭筋などで、これらの筋肉がフォロースルーにかけて急激に縮みます(急激に巻き戻される)。

そうすると筋肉に力を入れて蹴るよりも、インパクトスピードが格段に上がって強いキックが蹴れるのです。

※筋肉の伸張反射の仕組みを詳しくお知りになりたい方は次の記事をお読みください。
伸張反射はサッカーのプレーを劇的に改善!最新理論を紹介

② 上半身のバネ作用

上半身のバネ作用とは、バックスイング(体を反らす)→フォロースルー(巻き戻す)までの板バネのような背骨の曲げ伸ばしをキックのパワーに利用するものです。

特にバックスイングの時の弓なりの姿勢を大きくすると、背骨のバネの反発が大きくなって、強いキックを蹴ることが出来ます。

※バネ作用を詳しくお知りになりたい方は次の記事をお読みください。
バネ作用でサッカーがレベルアップ!ドリブルやキックに効果抜群

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③ 足の重さと遠心力を使う

インフロントキックで足の遠心力と重さを使うと、運動エネルギーがボールに伝わって強く遠くに飛ばすことが出来ます。

この場合の遠心力とは、足の縦回転運動のエネルギーを利用するということです。

また、足の重さは、片足あたり体重の約18%なので、体重が60㎏のヒトの場合は約10㎏の重さをパワーに変えるということになります。

※足の重さと遠心力を使った蹴り方を詳しくお知りになりたい方は次の記事をお読みください。
サッカーの正しい蹴り方!ヒザを強く速く振るのは間違い?

以上がインフロントキックの蹴り方とボールを遠くに飛ばす方法です。

さて次は、初心者でも出来る簡単な練習法を解説します。

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