ブラジルでのコーチの経験を活かして、 サッカー未経験の方にも分かりやすく科学的で正しい理論をご紹介します

キックで足首を固定するのは間違い?その蹴り方はケガの元!

 日本では、キックで足首を固定するように言いますが、ブラジルではそうした指導はありません。
 その理由は元々ブラジルの子供たちの足首が強いので、あまり意識する必要がないからです。

 ところが日本の子供たちは足回りの筋力が弱いので、日ごろからトレーニングをしないとケガの元です。
 今は大丈夫でも、ある日突然痛くなる…ということも多いですね。

 そこで、今回はキックで足首を固定する意味、ブラジルの子供たちの様子、足首のトレーニング法などについて解説します。

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1.日本のキックの指導と子供の足首

(1)キックの衝撃と足首

 キックをする時に「足首を固定しろ!」と言われる理由は、インパクトの瞬間にぐらぐらしてミートポイントを外すのを防ぐためです。

 こうした指導は、小学生から高校生までの全ての育成年代で全く変わりません。
 たしかにボールを蹴る時は、インパクトゾーンをきちんと捉えることが大切です。
 そうすると当たり前のように思えるので、こうした指導に対して何の疑問を持たない方は多いはずです。

 ところが、これは大きな問題が秘められています。

 例えばインステップキックでは、足首を伸ばして固定するように教わります。
 でも、このようにすると足首の関節に大きな負担がかかるのです。

足首を固定したインステップキック

 そもそも足首を固定するということは、じん帯に過度な緊張状態を及ぼします。
 そうした状態でキックをすると、インパンクトの衝撃をまともに受けることになるのです。

 この場合、足周りの筋力が強い子供であれば何の問題もないでしょう。
 なぜならインパンクトの衝撃に耐えられるだけの筋肉があるため、じん帯への衝撃を緩和できるからです。

 でも、サッカーをする子供たち全員の筋力が強いわけではありません。

 この場合に問題となるのは、筋力が弱い子供たちの足回りがどこまで耐えられるのか?ということです。
 しかも長期間こうした蹴り方を続けると、捻挫などのケガの危険性が高くなります。

 そこで次にこうした点について、詳しく考えてみましょう。

(2)足首のケガの原因と補強

 足首の弱い子供が、キックによってケガをすることが多いのは靱帯の損傷で、いわゆる「捻挫」のことです。

 こうした場合、じん帯そのものを鍛えて捻挫を防ぐことは出来ません。
 なぜなら、じん帯は筋肉と違って簡単には補強することが出来ないからです。

 でも、足回りの筋肉を補強することは可能であり、これによってじん帯への過度な負担を軽減できるのです。

 ところが育成年代の指導では、足周りの筋肉を鍛えるような練習はほとんどありません。
 また単に走っている程度では、直接鍛えるような効果もあまり期待できません。
 だから、子供たちはいつでもケガの危険性をはらんでいると言えるのです。

 そうした意味で、筋力の強い子も弱い子も一律に足首を固定するというのは望ましくありません。

 むしろ、子供が本格的なキックの練習を始める前に、あらかじめ足回りの筋力強化をすることが必要なのです。

 ちなみに、サッカー大国のブラジルで育った子供たちの足周りの筋力はかなり発達しています。

 それでは、どうして日本の子供たちの足首は弱いのでしょう?

 そこで次に、日本とブラジルの子供たちの違いを解説します。

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2.日本とブラジルの子供たちの違い

(1)ブラジルの指導

 ブラジルのキックの指導は子供たちの主体性を尊重しているので、蹴り方もいろいろで日本のように決まった形はありません。
 また、よほどおかしな蹴り方をしていない限り、細かい事には口出しをしません。

 だから、日本でよくありがちな「キックする時は足首を固定する…」という指導はないのです。

 これは子供たちの主体性を尊している…、という意味ではありません。

 ブラジルの子供たちはもともと足回りの筋力が強いので、キックの時に固定するように指導する必要がないからです。

 これは何を意味するのか?と言うと、例えばあなたが2~3㎏の物を持ってヒジを水平に伸ばして固定するとよく分かります。

 腕の筋力がある人ならそのままでも10分くらいは何ともないでしょうが、華奢な人であれば2~3分も耐えられません。
 これはひとえに筋力があるかどうかの問題です。

 実は、キックする時に足首を固定する…というのも、これと同じことです。

 ブラジルの子供たちの足首が強いのは筋力が発達しているからです。
 そうすると、こちらが何の指導をしなくても無意識のうちに足首を固定して蹴っています。
 しかもキックの衝撃にも耐えられるので、捻挫などのケガをすることはほとんどないのです。

 つまりキックの時に足首を固定するのは、わざわざ意識させるべきものではなく、無意識のうちに出来るように鍛えるべきなのです。

 ブラジルの子供たちがこうした状態でキックが出来る理由は、日常の生活習慣による要因が大きいと思います。

(2)ブラジルと日本の子供たち

 ブラジルの子供たちは、日常生活を裸足で過ごします。
 外に出かける時は、通学でさえもサンダルを履くことが多いです。
 もちろん、ストリートサッカーなどでも裸足で遊んだりします。

裸足でストリートサッカーをするブラジルの子供たち

 そうすると自然に足の指のグリップ力が強くなり、足底筋膜が鍛えられるので土踏まずが発達します。
 そればかりではなく、ふくらはぎやスネの筋肉も発達しています。
 その結果、足首が強くなるのです。

 つまり、ブラジルの子供たちは自然と足首が鍛えられるような日常生活を過ごしているようなものなのです。
 そうした点では、日本の子供たちのような貧弱さという概念がないのかも知れません。

 それに比べて日本の子供たちは、日常生活の中で裸足になる機会がほとんどありません。

 家の中では靴下を履いて過ごし、外出する時はクツを履きます。
 また、サッカーをする時はスパイクやトレーニングシューズを履いて練習します。

 そうなるとブラジルの子供たちの様に足首は強くなりません。
 しかも、モデル並みに「キュッ」と締まっています。

 見た目はカッコ良いでしょうが、まるで蚊トンボのようで貧弱なのでキックをする時の衝撃には耐えられません。
 要するに、日本の子供たちは日常生活の中で足首を鍛えるような習慣がないのです。

 そうした点でも、キックの時に足首を固定する…と言う以前にケガを防ぐための必要最低限の筋トレが必要ではないか?と思います。

 ※ブラジルと日本の子供たちの違いを詳しくお知りになりたい方は、次の記事をお読みください。
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 サッカーは裸足で上手くなる!ブラジルと日本の子供達の違い

 さて次は、足首のトレーニング法とその効果を詳しく解説します。
 ぜひお読みください!

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