ブラジルでのコーチの経験を活かして、 サッカー未経験の方にも分かりやすく科学的で正しい理論をご紹介します

キックの蹴り分けの意味と正しい使い方とは?

【蹴り分けの具体例】

ここでは、私の息子「とも」のいろいろなキックを参考にした蹴り分けの具体例を解説します。

(1)インフロントキック

インフロントキックは、次の動画のようにストレート(真っ直ぐ蹴る)、カーブ回転、アウト回転の3種類のキックを蹴り分けます。

3種類のキックとも軸足をボールの横に置くことで、相手にとってはどのようなボールが飛んでくるのか?実際に蹴るまでは判りません。

①ストレート

(動画の最初~0:54)

この蹴り方は、インパクト~フォロースルーまでの足首の角度をやや開いて蹴り、フィニッシュの時の上半身は直立姿勢になります。

②カーブ回転

(動画の0:55~1:26)

カーブ回転の蹴り方は、インパクト~フォロースルーまで足首の角度をやや閉じて(つま先をやや立てる)ボールの中心から1㎝外側を擦り下げますが、フィニッシュの際の上半身はやや傾けます。

この蹴り分けもバックスイング~インパクトまで、ストレートボールと全く同じで軸足の向きも前を向いていますよね。

そうすると、前方にいる相手DFは自分の方に真っ直ぐ飛んで来るかのように思えるので、蹴る直前までに落下地点を予想して跳ね返すか奪おうとするはずです。

ところが、実際には右サイドにいる味方へのパスになるので、そうした点で「相手の裏をかく、騙す」という心理的なテクニックになるわけです。

つまり相手にとっては蹴り終えた後で、初めて軌道が判るということですね。

③アウト回転

(動画の1:27~1:52)

アウト回転の蹴り方は、インパクト~フォロースルーまでの足首の角度がストレートボールと同様に開いて、ボールの中心から1㎝内側を擦り下げることです。

また、蹴り足は軸足方向に巻き込むようにスイングしながら、フィニッシュにかけて体幹を大きくひねります。

また、軸足の向きも、バックスイング~インパクトまで、ストレートボールやカーブ回転と全く同じで前を向いています。

ここでは左サイドにいる味方へのパスになるので、やはり前方で待ち構える相手の裏をかく・騙すという心理的なテクニックになるのです。

たぶん相手DFは、「真っ直ぐ飛んで来ると思ったのに…何だ左サイドかよ…」と思うはずでしょう。

(2)アウトフロントキック

アウトフロントキックは、前方で待ち構える相手にとって、不意を突かれたように曲がるので、球筋が読みにくく、守備側にとっては対応し難いボールが飛びます。

次の動画のように、軸足側に体を回転させながら蹴り足をスイングしましょう。

ボールの中心から1㎝内側を中指・薬指・小指の付け根あたりでインパクトすると、横回転(カーブの反対)で蹴り足側に飛んでいきます。

特に日本の選手は、左右にボールを持ち替えて(右利きなら左に持ち変える)インフロントキックのカーブを蹴ることで十分と考えがちですが、それでは持ち替えた時点で相手に球筋が読まれやすいです。

また、そもそも日本人はアウトフロントキックをあまり使わないので、どちらかと言えば下手です。

左右にボールを持ち替えて蹴れば良い…などという、甘い考えは止めてきちんと蹴れるようにしましょう。

さて、次は、カーブ、体幹を使った蹴り分け、インステップキック、インサイドキックの蹴り分けの具体例を詳しく解説します。

(3)カーブ

カーブは、次の動画のように横回転と縦回転の2種類のキックを蹴り分けます。

特にフリーキックでは大きな武器になるので、ぜひ2種類の蹴り方を覚えてほしいですね。

動画で実演した「とも」は左利きなので、ペナルティエリア前の左サイド寄りからのフリーキックの方が蹴りやすいです。

これを例に蹴り分けを考えると縦回転はニアサイド、横回転はファーサイドに蹴り分けることになります。

もちろん、先ほど解説したストイコビッチのようにファーサイドに、低い弾道のインステップキックを使っても良いでしょう。

ちなみに右サイドからカーブを蹴る場合は、ニアもファーも縦回転ボールになるので、このままでは蹴り分けられません。

そうなるとゴールキーパーに弾道が読まれやすくなります。

そこでファーサイドに蹴る場合は、次の動画のような無回転シュートを使うのも効果的です。

またアウトフロントで蹴り分ければ、ニアもファーも狙えるので、蹴り分けのバリエーションがさらに増えます。

そうなると、ゴールキーパーは、どのようなボールを蹴って来るのか判らない…という不安感を抱くことにもなるでしょう。

ところで「とも」のキックフォームですが、実は横回転も縦回転もほとんど変わりません。

違いがあるとしたら、足首を開いたり閉じたりしてインパクトの角度を変えたり、フォースルーを大きくしたり小さくしたりする程度です。

見た目にはあまり変わらないので、ゴールキーパーからすれば「蹴らないと、どんなボールが来るのか分からない…」ということで、蹴り分けには最適だと思います。

スポンサーリンク

この続きは下の四角のボタン「4」を押してください。