ブラジルでのコーチの経験を活かして、 サッカー未経験の方にも分かりやすく科学的で正しい理論をご紹介します

膝抜きでサッカーのプレーが劇的に改善!【練習法も解説】

膝抜きは、サッカーのプレーにおいて体を素早く動かしたり、止めたり、方向転換する時などに使えるとても大切な技術です

特にサッカーの上手い選手は、必ずと言って良いほど身に付けている技術です。

そこで今回は、膝抜きの練習法やサッカーのプレーにどのように活かされているのか?という点について、詳しく解説します。

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1.膝抜きとは何か?

(1)膝抜きとサッカーの関係

膝抜きは古武術に由来しますが、最近ではサッカー、バスケットボール、陸上競技など、走力を必要とするスポーツに広く普及しています。

ところが日本のサッカー指導者の多くは、未だに「サッカーは足でやるもの…」という考えが蔓延していることから、下半身の筋力に頼ったテクニックを教えるケースが多いです。

その場合、上半身と下半身の体重比は6対4なので上半身の方が重たいです。
そうするとサッカーで足だけを使うということは、重たい上半身をリュックサックのように背負って一生懸命プレーするようなものです。
これでは、サッカーのプレーのパフォーマンスが低下します。
また、腰、股関節、膝、足首などの負担が大きいので、ケガの危険も高いでしょう。

そもそもヒトの筋出力(自分の筋肉が持つパワー)を最大化させるためには、全身のリラックスが必要です。
そうすることで関節や筋肉の過度な負担を軽減できるのです。

そうした点で膝抜きは関節や筋肉の負担もなく、むしろサッカーのパワーフォーマンスが上がるので、特に小中学生の育成年代の選手たちにはぜひ身に付けてほしい技術です。

(2)膝抜きのやり方

ここでは、サッカーの試合中に最も多い、立っている状態から走り出す時の膝抜きを例にして解説します。

次の動画は古武術の例ですが、基本的な動作はサッカーと同じなのでぜひご覧ください。

① 膝抜きをしない走り方

膝抜きをしない一般的な走り出しの動作は、後ろ足で地面を蹴ってスタートします。

膝抜きをしない走り方

この走り方では、たしかに地面反力も得られるので、いちおう前に向かう推進力が出ます。
でも足腰の筋力に依存した走り方なので、スピードとパワーが筋肉量に左右されます。
そうすると、筋力の乏しい子供たちは速く走ることが出来ません。
また先ほども解説したとおり、上半身が重りのようになるため下半身の負担が大きくなり、かえってパフォーマンスが低下するのです。

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② 膝抜きを使った走り方

膝抜きを使った走り方は、筋力とはほぼ関係なくスピードとパワーを発揮出来ます。

ところが意外と多くの方が勘違いされていることがあります。
それは単に膝の力を抜くだけ…と考えていることです。

効果的な動作をするためには、いくつかの関連動作も併用してください。
特に重要なことは3つあります。

膝抜きを使った走り方

ア.膝抜きは股関節も同時に抜く

膝抜きは股関節も同時に抜きましょう。
その理由は、ヒトの膝の動きが股関節と連動するからです。
その場合、股関節の脱力が不十分であると、いくら膝を抜いても上手く行きません。

イ.重力落下と重心移動

膝と股関節を同時に抜くと、無意識かつ反射的にしゃがみ込もうとします。
こうした動作を重力落下と言います。
ちょうど「ひざかっくん」のような感じですね。

その時、体を前に倒すと同時に、片方の足を前に出してください。
そうすると簡単に重心移動が出来るので、自然な一歩が踏み出せます。
つまり重力落下で体が沈むエネルギーを、重心移動によって前に向かう推進力に変えてしまうわけです。

これは膝抜きをしない一般的な走り出しの動作とは全く違い、足の筋肉に依存しません。
特に、小中学生年代のサッカー選手にはおススメですね。

ウ.一歩目の着地でも膝抜き

走り出しで一歩目の足が着地する時は、もう一度膝抜きをしましょう。
この時に地面を蹴ろうとして膝を踏み込んでしまうと、体にブレーキが掛かってしまいます。
そうすると、前に向かう推進力が落ちてしまうのです。
これは、意外と起こりやすい間違いなので注意してください。

一歩目の着地でも膝抜きする

ちなみに、この膝抜きは走り出しの動作だけではなく、中間走でも使えます。
例として、私の息子「とも」の走り方を見てみましょう。
次の動画は小学5年生の時のリレーの様子です。

「とも」の膝抜きを解析してみましょう。

① 左足が着地。
② 着地と同時に膝抜き。
③ 重力落下と重心移動によって体が前に進む。

膝抜きで走る動作の解析

お気付きかも知れませんが、「とも」の走り方を見ると頭の上下動が全くありません。
これは、重力落下と重心移動を利用しているからです。
地面を蹴って頑張って走るというのではなく、長距離走のようにリラックスしながら、まるでボールが弾むような弾力性のある走り方です。

ボールが弾むような弾力性のある走り方

一方、よくありがちな頭の上下動が起きる原因は、着地と同時に地面を強く蹴り過ぎるからです。
たしかに地面反力は得られますが、過度に蹴り過ぎると体が上下動して前に向かう推進力をロスしてしまいます。

また地面を強く蹴るという点では、一時期流行った「ポン・ピュン走法」も地面反力を利用した走り方です。
これも良い面はあるでしょうが、基本的には大腿四頭筋に依存した走り方です。
たしかに速くなるでしょうが、私としては筋力に頼った走り方はおススメ出来ません。

サッカーの試合中は、短距離ダッシュを繰り返すようなものです。
そうすると過度に筋力に依存した走法では、試合の後半に疲労が溜まって足が止まる原因になります。

そうした点では、ぜひ膝抜きを身に付けましょう。

さて次は、膝抜きを身に付けるための練習法を解説します。
ぜひお読みください!

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