(2)左利きに変える練習
①右足の使用禁止
左利きに変えるためには、右足を使っていては意味がないので、思い切って右足を使用禁止にしました。
「とも」の場合は左利きにしてから、一年くらいで右足のボール感覚がなくなりました(右足でまともに蹴れない)。
実は、ここからが左足本来の強化になります。
②トラップ
浮き球のトラップはあまり練習していませんが、その代りに利き足リフティングをたくさんやることで、自然と浮き球の処理に慣れました。
ただしグラウンダーのボールのトラップは、かなり時間をかけて練習しました。
例えば左足に来たボールはインサイドで、右足や身体の真ん中に来たボールはアウトサイドで…というように徹底して左足を使いました。
③キック
キックは一からやり直しで、先ずは軸足強化から始めました。
先ほどの動画で「ちょんちょんリフティング」をやっていますが、軸足強化にとってはいちばん効果があります。
ちょんちょんリフティングが100回連続で出来たあたり(だいたい一か月くらい)で、インステップ、インフロント、インサイドのキックに本格的に取り組みました。
インサイドキックは5mの距離を正確にマト当てして、距離感とボールコントロールを養成しましたが、インステップキックはあまり練習していません。
その理由は、最初の動画でインステップリフティングをしていますが、きちんとインステップに当てられれば自然と蹴れるようになるからです。
だから、先ずは正確に当てること、回数を続けることを考えました。
実は「とも」が無回転のインステップキックを蹴れるようになったのは、小5になってからで、それまでは一人でコツコツ練習していたようです。
インフロントキックは、次の動画の練習をやりました。
バックスピンをかける感覚とボール感覚を身に付ける練習です。
このころの「とも」の飛距離は15mくらいです。
「とも」が30m以上の距離を蹴れるようになったのは、小5になってからです。
とにかく地道な感覚練習が大切ですね。
インフロントの感覚が身に付いたら、インパクトの瞬間に擦り上げればカーブが蹴れます。
カーブそのものは小5になってから覚えましたが、小2のころから続けたこの練習が、後々になって役に立ったというわけですね。
④ドリブル
ドリブルも左足だけを使い、次の動画と同じような練習をしました。
アウトのドリブルとターン
アウト・インのドリブル
マーカーを使った左足だけのジグザグドリブルもやりました。
クーパーコーチング
動画では両足を使いますが、左足だけで出来るものに限定していろいろと練習しました。
一対一ゲーム
一対一ゲームとは、どんなに狭い場所でもボールが奪われない技術を身に付けること、連続したDFを次々と抜けるようにする練習メニューです。
ブラジルのストリートサッカーをモデルにした練習メニューです。
いじわるのつもりではないですが、私は徹底的に「とも」の左を切るようにしました(左利きの弱点)。
この練習を繰り返すことで、マシューズフェイント、足裏のコントロール、また抜き、シャペウなどが得意になりました。
また自然と腕を使ったり、ボディコンタクトまでも覚えました。
利き足だけ!というルールをつくれば、子どもだって何とかしようと工夫しますからね。
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⑤サッカー以外のスポーツ
サッカー以外のスポーツも積極的に取り入れて左手と左足、左半身の使い方を意識してトレーニングしました。
走る、飛ぶ、跳ねるの基本動作
走る時も歩く時も左足から…を徹底し、その他にも、飛ぶ、跳ねるも、左足で踏み切ることを意識しました。
野球
ボールを左手で投げて左手でキャッチし、バッティングも左でやりました。
特に腕だけではなく、時計回りに体幹をひねる動作を意識させています。
バドミントン
左手でラケットを持って、ひたすらラリーを続けました。
バスケットボール
左手だけで、ドリブル、パス、シュートを繰り返しました。
その他にもいろいろとやりましたが、主に役に立ったのは以上です。
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【まとめ】
これまで、左利きのサッカー選手の有利さ、利き足を変えることなどについて解説しました。
左利きの選手は右利きに比べると、いろいろな有利さがあるとは思いますが、左利きのサッカー選手は天才である…という主張は言い過ぎだと思います。
右利きの選手も、左利きのように利き足に特化した練習を続ければ、天才的なサッカー選手をたくさん育てられるはずです。
そうした意味では、自分の本来の利き足を大切にして欲しいと思います。
一方、左利きに変えることは可能ですが、4~5歳頃までが最も良く、どんなに遅くとも9歳までが限界(10歳~12歳は神経系がほぼ完成する時期なので無理)ではないかと考えています。
もしも左利きにしたいと思うのなら、そうした点も考慮した方が良いでしょう。