③軸足リード
岡部さんはボールの持ち方に特徴があって、次の動画の1:30からのシーンにある通り、軸足を前に出し利き足でボールを引きずるようにドリブルします。
その理由は三つあるそうです。
一つ目は短距離走のスタートと同じ姿勢が取れるので、縦に抜く時に速くスタート出来るということです。
二つ目はこのようなボールの持ち方をすると、相手が縦を警戒して後に下がるため、カットインで中に入りやすくなるということです(動画の~)。
三つ目は骨盤を前傾した状態で右足を前に出すと、カットインへの切り替えがやりやすいということです(動画の3:43~)。
その一方で、軸足の近くにボールを置くような持ち方は良くないそうです。
その理由は、カットインを見破られたり、いったん動きが止まるため、ディフェンスに中を切られるなどの対応をされてしまうからだそうです。
要するに、岡部さんなりの考えがあるわけですね。
ちなみに岡部さんが、以前、女子フットサルチームを指導したところ、サイドの選手たちは、同じように利き足でボールを引きずるような持ち方になりました。
右サイドの選手は軸足(右足)を前に出し(ゴールライン方向)、利き足でボールを引きずっています。
左サイドの選手も同じですね。
たぶんお気づきかも知れませんが、このようなボールの持ち方はサイドハーフの選手にのみ有効なドリブルです(詳細は後述します)。
さて次は、岡部さんのドリブルの3つのポイントの三つ目の「ドリブルで大切なこと」について詳しく解説します
(3)ドリブルで大切なこと
岡部さんがいろいろな選手を指導する時に、3つの大切な点を教えています。
①アクションドリブル
岡部さんは、ドリブルをアクションドリブルとリアクションドリブルに分けて考えています。
この2つの違いは、アクションドリブルが自ら主導権を握って仕掛けるのに対し、リアクションドリブルは相手の動きを待ってから動くのだそうです。
つまり、自分から積極的に行くのか?相手の出方を待つのか?の違いですね。
その際、リアクションドリブルはディフェンスが動かなかった場合に抜け難くなるため、自分から勇気をもってアクションドリブルで仕掛けるのが大切だと説いています。
②勝利からの逆算
ドリブルで抜く時は、絶対に勝てる間合いで勝負するのが大切で、その間合いに入った時に確実に抜く方法があると言います(例えば相手が中を警戒したら縦に抜く)。
これは先ほどの縦突破とカットインの抜き方で解説したのと同じです。
つまり、絶対に届かない間合いからだんだんと距離を縮めて、絶対に勝てる間合いに入ったら一気に勝負するということです。
したがって、相手を縦に抜くのか?中に抜くのか?
その前に、どちらを警戒させるのが良いのか?
その前に、どのように揺さぶれば良いのか?
という点を逆算しながら考えるわけで、これを総称して「勝利からの逆算」と呼んでいます。
③チャレンジする心
ドリブルはパスよりもボールが奪われやすいので、常にリスクがあります。
でもチームが勝つためには、自分が失敗するかも知れない…という気持ちを振り切り、強い心を持って、ぜひチャレンジしてほしいそうです。
つまり、強いメンタルを持って勝負するわけですね。
以上が岡部さんのドリブルについての解説です。
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たしかに納得出来る部分もありますが、そうではないと思える内容もあるでしょう。
そこで次に、岡部さんのドリブルが、サッカーでどのくらい役に立つのか?という点を詳しく解説します。
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