ブラジルでのコーチの経験を活かして、 サッカー未経験の方にも分かりやすく科学的で正しい理論をご紹介します

体が開くとは?指導者が気付かない両足練習の3つの弊害!

サッカーで体が開くと、ドリブル、キック、トラップなど全てのプレーで力を発揮できません。

そのため、野球、ゴルフ、格闘技など、ほぼすべてのスポーツでも体の開きを抑えています。

だから、サッカーの練習においても、体の開きを抑えるための正しいトレーニングが必要です。

ところが、日本の育成年代の指導者たちは両足練習ばかりやらせているので、ほんどの子供たちの体が開いています。

これでは、優秀な選手は育たないでしょう。

そこで今回は、サッカーで体が開くとは何か?体が開くとどのような問題があるのか?体の開きを抑えるための練習法などについて解説します。

※この記事は4つのページに分かれているので、順番に読んでも良いで すし、直接それぞれのページを読んでいただいても結構です。

1ページ目(このページに書いてあります)
【体が開くとはどういうことか?】
(1)体が開いた状態とは
(2)体が開いた場合の3つの弊害
①パワーが集中出来ない

2ページ目(←クリック!)
②体の軸が不安定
③上半身が使えない

3ページ目(←クリック!)
【他のスポーツに見られる体の開き】

4ページ目(←クリック!)
【体の開きを抑えるためには?】
【まとめ】

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【体が開くとはどういうことか?】

(1)体が開いた状態とは

体が開くとは、両足を揃えて左右の胸とお腹が正面を向いた状態で、簡単に言えばふつうに立った姿勢を指します。

また、体が開かないとは、体の左右どちらか一方を前に出し、もう一方を下げるという状態で、いわゆる「半身」の姿勢(体を斜めにする)です。

この場合、日常生活で立ったり、座ったり、歩いたりする時に半身の姿勢を取らない限り、その全てが体が開いた状態になります。

だからと言って、特に不自由を感じるわけではありません。

その理由は、体が開いていた方が楽ですし、疲れないからです。

つまり、体が開いた状態は、日常生活を営む上でとても好都合な姿勢ということですね。

ところが、この状態ではサッカーなどのスポーツには向きません。

その理由は大きく分けて3つあります。

① パワーが集中できない。
② 体の軸が不安定。
③ 上半身が使えない。

つまりサッカーなどのスポーツでは、半身を維持するなど、日常生活とは全く違った姿勢が必要なのです。

この場合、私の息子「とも」は利き足でボールを持ち、常に半身の姿勢を維持するので体が開きません。

例えばドリブルで、体が開く人(私)と開いていない人(とも)が対峙する時はアルファベットの「T」の字になりますが、これは「股抜きのタイミングは2つだけ!必ず効果が出る練習法とは?」の記事で解説した姿勢そのものですね。

要するに、体の開きを抑えた姿勢を取り続けないと、①パワーが集中できない。②体の軸が不安定。③上半身が使えないため、十分なパフォーマンスが発揮できないわけですね。

それでは次に、こうした体が開いた場合の3つの弊害について、順に解説します。

(2)体が開いた場合の3つの弊害

体が開いた場合の3つの弊害は次のとおりです。

①パワーが集中出来ない
②体の軸が不安定
③上半身が使えない

①パワーが集中出来ない

ここではパワーを集中する意味、体が開いた場合の弊害について、順に解説します。

パワーを集中するとは

体の開きを抑えると、全身のパワーが一点に集中出来るので素早い動きが出来ます。

また、こうしたパワーを一点集中する考え方はどのようなスポーツでも基本とされ、物理の分野でも常識です。

例えばカナヅチで釘を正確に打つためには、カナヅチを垂直に振りおろしますよね。

この時、垂直に叩くのは、釘の頭にカナヅチのパワーを一点集中させることで非力な子供でもきちんと釘を打ち込めるのです。

その反対にカナヅチを斜めに叩いたら、パワーが一点に集中出来ないので、釘を真っ直ぐ打てずに曲がってしまいます。

サッカーのプレーも、これと全く同じで、ドリブルやキックなどで体が開かない状態の方がパワーを一点に集中出来るのです。

パワーが集中できないとは

体が開いた姿勢では、パワーの一点集中は出来ません。

なぜなら、体が開くと100の力を一点に集中するのではなく、右半身と左半身に50ずつ分散してしまうからです。

そうすると、この状態で前に向って力を出そうとしても、パワー不足なのでスピードも出せません。

そうすると、素早い動きは出来ないのです。

例えば土屋健二さんのジンガステップやジンガドリブルは体が開いた状態なので典型例だと思います。

そうした意味では、こうしたパフォーマンスをいくら練習してもサッカーの試合ではほとんど役に立たないのです。

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さて次は「②体の軸が不安定」「③上半身が使えない」について詳しく解説します。

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