ブラジルでのコーチの経験を活かして、 サッカー未経験の方にも分かりやすく科学的で正しい理論をご紹介します

体が開くとは?指導者が気付かない両足練習の3つの弊害!

【体の開きを抑えるためには?】

(1)利き足でボールを持つ

サッカー選手として体の開きを抑えるためには、特に幼少期から正しいトレーニングを続けましょう。

最も重要なことは、利き足をメインにしてプレーすることです。

利き足をきちんと使ってプレーすると、今回の記事の最初に解説したとおり、半身の姿勢を維持するので体が開かなくなります。

そのために最も効果的な練習は、利き足のインステップリフティングです。

このリフティングを練習するだけでも、体の開きがなくなるので、ボールを持つ時の姿勢がかなり改善します。

だいたい200~300回くらいを超えたあたりで、まるで海外のトッププレーヤーのように体の開きがなくなります。

そうすると、小学校低学年によく見られがちな、ドタバタした感じもなくなるのです。

ちなみにヒトが立っている時は、左右の足で体重を半分ずつ支えているわけではありません。

ヒトの左右の足は、どちらか一方が利き足で他方が軸足として使われます。

そうすると、実は立っている時の姿勢では、体重のほとんどを無意識のうちに軸足で支えているのです。

そうした意味では、利き足は正確で素早い動作に使われ、軸足は体全体を支えることが主な役割になります。

だから、利き足を使ってサッカーをするのは、体の基本構造に合ったとても自然なことなのです。

※利き足を使う意味を詳しくお知りになりたい方は、次の記事をお読みください。
サッカーの利き足と逆足は役割が違う!海外と日本の比較

(2)過度な両足練習を止める

日本のサッカー指導では、試合で両足が使えるように…と言う理由で、幼少期から両足練習を繰り返します。

こうした練習は、体が開くクセを身に付けるだけです。

また、両足のマーカードリブルや両足リフティングなどの練習は歩く動作と変わりません。

これは単に抗重力筋を鍛えているだけであって、サッカーで最も大切な軸足や中心軸(体幹)を強化していないのです。

こうして両足練習を繰り返した子供たちは体が開いてしまうため、両足の間にボールを置くという独特なボールの持ち方をします。

次の動画の0:36からのシーンに出てくる、ほとんどの子供が両足の間にボールを置いて体が開いていますが、これが日本の少年たちの現実なのです。

私は、逆足練習を否定するつもりはありません。

幼少期からの過度な両足練習が問題だと考えているのです。

両足練習を始めるのは利き足のレベルを上げ、全てのテクニックをマスターしてからでも遅くはありません。

一方、近年では土屋健二氏のジンガドリブル(ジンガステップ)なるものが、全国に広まりました。

体を左右に回転したり体幹を使っているように見えますが、この動きはサッカーにはあまり意味がなく、ダンスパフォーマンスと同じレベルのものです。

しかもボールにタッチしながら、左右の胸とヒザが同じ方を向いていて、体が開いた状態を続けます。

こうしたパフォーマンスは全国の子供たちに大人気のようですが、このような練習を続ける限り、パワーを一点集中出来ないので、素早く動けませんし、実際の試合でも役に立ちません。

したがって、こうした体の開きを助長するようなドリブルは、大人がきちんと弊害を理解して、子供たちに正しいテクニックを教えないといけないのです。

※ジンガステップの弊害を詳しくお知りになりたい方は、次の記事をお読みください。
ジンガステップは本当にサッカーが上手くなるのか?

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【まとめ】

これまで、体が開いた状態ではドリブル、キック、トラップなどの全てのプレーにおいて、十分な力を発揮出来ないことを解説しました。

その理由は大きく分けて3つあります。

① パワーが集中できない。
② 体の軸が不安定。
③ 上半身が使えない

また、サッカー以外のほぼ全てのスポーツで、体の開きを抑えるのが大切とされています。

ところが、日本のサッカー指導は幼少期から両足練習を繰り返すため、子供たちの体の開きを助長しています。

これは、指導者たちが体の開きを抑えるという正しいスポーツ理論を理解していないことによる弊害です。

そうした意味でも、一人でも多くのサッカー関係者に体が開くことの弊害を理解して、正しいトレーニングを指導してほしいと願っています。

【画像引用:Youtube.com