【股抜きの上手・下手】
(1)利き足でボールを持つ
股抜きは、利き足でしっかりボールを持っている人ほど上手いです。
なぜなら、利き足でボールを持っている人は体が開いてないからです。
そうすると、ボールの通り道である「T」字型が作りやすくなります。
ところが、両足でボールをこねくり回すような人は身体が開きやすいです。
そうすると「T」字型は作れないので、股抜きが下手なのです。
T字型というのは、上の画像であれば、私がT字型の「横棒」の部分で、「とも」が「縦棒」の部分ですが、両足でボールをこねくり回す人は、私と同じようにT字型の横棒になっているわけです。
そうすると、横棒と横棒が向かい合っても、股抜きが上手く出来ません。
あくまでも、「とも」のような縦棒の状態で相手と向かい合わないとダメなのです。
(2)日本の子供たちは股抜きが下手
先ほど、日本の子供たちは幼少期から両足練習をしているので股の間にボールを置くことが多い…、だからボールを持っていない時でも股を開きやすい…と解説しました。
実は、この状態は大人になっても変わりません。
要するに「三つ子の魂百まで」ということですね。
そうなると、利き足できちんとボールを持たない限り、股抜きはマスター出来ないでしょう。
Jリーガーや日本代表の選手で股抜きをたくさん決める選手は、どのくらいだと思いますか?
私が知っている限り、まともな選手は久保建英選手くらいでしょう。
次の動画の0:10秒のシーンをご覧ください。
久保選手は、きちんと利き足の左でボールを持っています。
また相手は股を開いていますし、ボールの通り道も「T」字になっています。
たぶん、彼は日本人の体が開くクセを見抜いてるのでしょう。
久保選手は、状況判断のレベルが高いとかいろいろ評価されますが、本当はきちんと利き足でボールを持つところを評価するべきだと思います。
いずれにしても、股抜きが上手いか下手かの分かれ目は、利き足でボールを持つこと、体の開きを抑える…ということですね。
体が開くとは?サッカー指導者が気付かない両足練習の弊害
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(3)タイミングが悪いと失敗する
久保選手は股抜きが上手いですが、失敗するケースもあります。
それはタイミングの問題ですね。
先ほど股抜きは大きく分けて二つのタイミングがある…と解説しました。
(1)相手が股を開いている時
(2)相手が足を出した時
そのためには相手のヒザの動きを見ながら、股を開いたり足を出すタイミングを予測することが大切です。
そうした場合、久保選手が失敗した最大の理由は、タイミングが遅れたということです。
先ほどご覧になった、また抜きの動画でも、久保選手が相手と正対する直前に相手の右ひざをきちんと見てさえいれば、(1)相手が股を開いた時(相手の足が揃った時)…という絶好のタイミングを逃さなかったと思います。
ところが、ここでは相手と向かい合った時に、動きが止まってしまいました。
要するにチャンスを逃してしまったのです。
そうすると、相手は止まっているので、簡単に股を閉じることが出来ます。
先ほども解説しましたが、ヒトは歩いたり走ったりする時は急に股を閉じることは出来ませんが、止まってしまうと簡単に股を閉じられるのです。
だから、動きが止まった相手に対しては、股抜きをあきらめて別の方法に変えない限りも相手を抜くのは難しいわけですね。
あれだけ股抜きが上手な久保選手でさえも、タイミングを間違えることがあります。
「人の振り見て我が振り直せ」とも言いますので、ぜひ注意したいですね。
さて次は、股抜きの練習法を解説します。
2種類の練習メニューがありますが、小学校低学年でも出来るユニークな方法です。
ぜひお読みください!
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