ブラジルでのコーチの経験を活かして、 サッカー未経験の方にも分かりやすく科学的で正しい理論をご紹介します

骨盤前傾トレーニングで身体能力アップ!一流アスリートの特徴とは?

骨盤前傾は海外の一流アスリートの特徴です。

これに対して日本の選手の骨盤は直立または後傾のため、背骨のS字カーブが弱く腸腰筋やハムストリングが発達していないので身体能力が低いです。

でも、一日数分の簡単なトレーニングをすれば骨盤前傾に改善することが出来ます。

そこで、今回は骨盤前傾と身体能力の関係、とても簡単なトレーニング法などを解説します。

※この記事は2つのページに分かれているので、順番に読んでも良いですし、直接それぞれのページを読んでいただいても結構です。

1ページ目(このページに書いてあります)
【骨盤の傾きの違い】
【骨盤前傾のメリット】

2ページ目(←クリック!)
【骨盤直立がスポーツに向かない3つの理由】
【骨盤前傾に改善するトレーニング】
【まとめ】

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【骨盤の傾きの違い】

ヒトの骨盤の傾きは、大きく3つに分けられます。

(1)骨盤前傾

骨盤前傾は文字どおり骨盤が前に傾いた状態で、海外のアスリートに多いタイプです。

また背骨のS字カーブが発達しているので、飛ぶ、跳ねる、走るといったバネ作用を十分に発揮できますし、腸腰筋やハムストリングも発達しているので身体能力がとても高いです。

(2)骨盤後傾

骨盤後傾は骨盤が後ろに傾いた状態のため、猫背になり腰痛を起こしやすいです。

このタイプは日本の高齢者や妊婦に多く、特に出産後の腰痛で悩むお母さんたちにも多いのではないでしょうか。

また最近の子供は姿勢が悪いことから、骨盤後傾が多くなっています。

(3)骨盤直立(骨盤中立)

骨盤直立は、骨盤が前後のどちらにも傾いていない状態で直立または中立などと呼ばれています。

日常生活に限定するのであれば背骨に過度な負担が掛からないので、このタイプの方が望ましいでしょう。

でも、アスリート向けの姿勢ではありません(その理由は後述します)。

ちなみに日本のアスリートは、どちらかというとこのタイプが多いですね。

(4)人種による骨盤の傾きの違い

海外の人々は足が長く高重心のため、もっぱら活動的に生活するように進化しています。

例えば椅子に座ることが多いのは、直ぐに立つことが出来て次の動作に移りやすいからです。

また狩猟民族のため、獲物を追いかけて走る機会が多かったことも関係しているのでしょう。

だから自然と骨盤前傾になりやすく、身体能力も高くなったのかも知れません。

これに呈して日本人は床に座って生活するため、あまり機敏な動きを必要としません。

また農耕民族なので、海外の人種ほど走る機会は少なかったと思います。

さらに足が短く低重心であることからも骨盤前傾にはなり難く、むしろ骨盤後傾になりやすいのでしょう。

だから欧米人と比較して、身体能力が低いのだと思います。

ちなみに欧米のお年寄りは、日本人と違ってほとんど腰が曲がりません。

その理由は、もともと欧米人は骨盤前傾なので腰が曲がり難い体型だからです。

こうした点にも骨盤の傾きの違いが表れているようですね。

さて、これまでの解説の中で骨盤の傾きの違いがよくお分かりになったと思います。

そこで次に、スポーツにおける骨盤前傾のメリットについて深く考えてみましょう。

【骨盤前傾のメリット】

骨盤前傾のメリットは大きく分けて2つあります。

(1)背骨のバネ作用

骨盤を前傾にすると背骨のS字カーブが発達するので、バネ作用が身に付きます。

これは背骨を上下に縮めたり伸ばしたりという、板バネ(スプリング)のような使い方をします。

だから飛んだり、跳ねたり、走ったり…というパフォーマンスが高くなるのです。

サッカーでは、ドリブル、キック、トラップの全てにおいて必要とされる身体能力ですね。

ちなみに私の息子も骨盤前傾ですが、次の動画ではドリブルで姿勢を低くしたり、伸ばしたり…という背骨のバネ作用の動きが頻繁に見られます。

私を抜く直前で低い姿勢になりますが、これは背骨のバネを縮める動きです。

また抜いた直後に大きく飛び出す動きは、背骨のバネを伸ばす動作です。

つまり骨盤前傾の選手は、こうした背骨のバネの伸び縮みを使ってスピードとパワーを発揮するわけですね。

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(2)腸腰筋・ハムストリングスの関係

骨盤が前傾すると、背中、お尻、腸腰筋、ハムストリングスなどの筋肉群が緊張状態になります。

筋肉群の緊張とは筋トレのような硬直状態を起こす(姿勢が良くするために背筋を伸ばすのと同じ)ことです。

そうすると腸腰筋とハムストリングスが自然と発達するので、放っておいても筋肉が付きやすい状態になるわけですね。

その結果、スポーツ全般のパフォーマンスが高くなるのです。

ちなみに黒人系のアスリートたちは典型的な骨盤前傾なので、腸腰筋やハムストリングスは白人や黄色人種に比べて2~3倍も発達しています。

実は、黒人選手の身体能力の高さはこうしたところにも理由があるのです。

ちなみに陸上短距離選手のサニブラウンはガーナ人と日本人のハーフで、女子テニスの大坂なおみはアメリカ人(ハイチ系)と日本人のハーフです。

また二人は黒人の血筋で、その体型は黒人系のアスリートと同じように骨盤前傾です。

そうした点では腸腰筋やハムストリングスがよく発達しているので、身体能力が高いのは当然のことなのでしょう。

これに対して、日本のアスリートは骨盤直立が多いです。

そうすると、黒人選手のような腸腰筋とハムストリングスなどの発達がほとんど見られないので身体能力が劣っています。

そうした意味で日本のサッカー選手がハムストリングスを故障しやすいのは、こうした筋肉の未熟さが原因なのでしょう。

ところで、最近、スポーツ選手は骨盤前傾よりも直立の方が良いと言う考えが広まりつつあります。

でも勘違いしないでください。

そもそも骨盤直立は日常生活にのみ適した姿勢であって、スポーツに最適なわけではありません。

そこで、次に骨盤直立がスポーツに向かない理由、骨盤前傾に改善するトレーニングを解説します。

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