2.骨盤前傾のメリット
骨盤前傾のメリットは、大きく分けて2つあります。
(1)背骨のバネ作用
骨盤が前傾すると背骨のS字カーブが発達するので、バネ作用が身に付きます。
これは、背骨を上下に縮めたり伸ばしたりという、板バネ(スプリング)のような使い方をします。
だから、飛んだり、跳ねたり、走ったり…というパフォーマンスが高くなるのです。
サッカーでは、ドリブル、キック、トラップの全てにおいて必要とされる身体能力ですね。
ちなみに、私の息子「とも」は骨盤前傾ですが、次の動画では、ドリブルで姿勢を低くしたり、伸ばしたり…という背骨のバネ作用の動きが頻繁に見られます。
特に動画のシーンを画像に切り出すと、背骨の伸び縮みがよく分かると思います。
私を抜く直前で低い姿勢になりますが、これは背骨のバネを縮める動きです。
私を抜く時に大きく飛び出す動きは、背骨のバネを伸ばす動作です。
骨盤前傾の選手は、こうした背骨のバネの伸び縮みを使えるわけですね。
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(2)腸腰筋・ハムストリングスの関係
骨盤が前傾すると、背中、お尻、腸腰筋、ハムストリングスなどの筋肉群が緊張状態になります。
筋肉群の緊張とは、筋トレのような硬直状態を起こす(姿勢が良くするために背筋を伸ばすのと同じ)ことです。
そうすると、腸腰筋とハムストリングスが自然と発達するのです。
つまり、放っておいても筋肉が付きやすい状態になるわけですね。
その結果、スポーツ全般のパフォーマンスが高くなるのです。
ちなみに、黒人系のアスリートたちは典型的な骨盤前傾なので、腸腰筋やハムストリングスは白人や黄色人種に比べて2~3倍も発達しています。
実は、黒人選手の身体能力の高さは、こうしたところにも理由があるのです。
ちなみに、陸上短距離選手のサニブラウンはガーナ人と日本人のハーフで、女子テニスの大坂なおみはアメリカ人(ハイチ系)と日本人のハーフです。
また、二人は黒人の血筋で、その体型は黒人系のアスリートと同じように骨盤前傾です。
そうした点では、腸腰筋やハムストリングスがよく発達しているので、身体能力が高いのは当然のことなのでしょう。
これに対して、日本のアスリートは骨盤直立が多いです。
そうすると、黒人選手のような腸腰筋とハムストリングスなどの発達がほとんど見られないので、身体能力が劣っています。
そうした意味で、日本のサッカー選手がハムストリングスを故障しやすいのは、こうした筋肉の未熟さが原因なのでしょう。
ところで、最近、スポーツ選手は骨盤前傾よりも直立の方が良いと言う考えが広まりつつあります。
でも、勘違いしないでください。
そもそも、骨盤直立は日常生活にのみ適した姿勢であって、スポーツに最適なわけではありません。
そこで、次に骨盤直立がスポーツに向かない理由を解説します。
大切な内容なので、ぜひお読みください!
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