ブラジルでのコーチの経験を活かして、 サッカー未経験の方にも分かりやすく科学的で正しい理論をご紹介します

フィジカルコンタクトはサッカーの武器!中田英寿の秘密とは?

【中田英寿のフィジカルコンタクト】

中田のフィジカルコンタクトは一見してサッカーとはかけ離れたように見えますが、海外では当たり前のプレーです。

だから中田だけが特別!という考えはもう止めましょう。

次の動画にはフィジカルコンタクトのスキルが上達するための、ヒントがたくさん詰まっています。

ぜひ、ご覧になったうえで記事を読み進めてください。

(1)中田英寿のプレースタイル

サッカーでフィジカルコンタクトが必要なプレーは、ドリブルの時が多いですよね。

そうした場合、中田のドリブルの大切なポイントは2つあり、実はフィジカルコンタクトが欠かせないプレースタイルを持っています。

①直線的なスピード重視

中田のドリブルはメッシのような左右の重心移動よりも、直線的なスピードを重視します。

現代型の縦に早い攻撃サッカーにとっては、最も重要なスキルですね。

これは元日本代表監督のハリルホジッチが目指した戦術に合いますが、海外ではすでに常識です。

この場合、足元のテクニックはほとんど必要としませんが、先ほど彼が中学3年生でU-15日本代表に選抜された時に「テクニックはやや見劣りするが…」と解説しましたが、その理由がお分かり頂けたかと思います。

要するに、フィジカルコンタクトを重視するのであれば、複雑なテクニックよりも、直線的なスピードが必要だということなのです。

②足技を必要としない

先ほど足元のテクニックはほとんど必要としない…と言いましたが、中田のドリブルはとてもシンプルです。

複雑な足技はほとんど見られませんし、駆け引きで勝負するというシーンも滅多にありません。

これは、中田がプレーの流れを止めないことを重視するからだと思います。

ということは、攻撃を速くするためにボディコンタクトが必要になったともいえます

一方ではバランス能力と下半身の筋力を鍛えたことで、試合中は倒れにくくケガや故障が少なくなってこうしたプレーを続けられたのでしょう

(2)中田の手押し

中田のフィジカルコンタクトは単なる手押しとは違いますが、先ずはこの点について解説します。

①手押しとは

手押しとは横や後ろから迫って来る相手に対して、手を使ってボールが取られないようにするスキルです。

簡単に言えば相手に接触されて邪魔されないために、例え1㎝でも間合いを作って離れようとするプレーですね。

ところが、こうした手押しだけでは、中田のように相手を投げ飛ばすようなプレーは出来ません。

せいぜい、相手の迫って来る勢いを利用して突き放す程度です。

その理由は、手押しが相手の勢いをまともに受け止めてしまうからです。

こうした手押しは、物理で言うところの「作用反作用の法則」と同じです。

このブログは中学生も読んでいるようなので、次に作用反作用の法則のことを少し噛み砕いて解説します。

②作用反作用とは

作用反作用を簡単に言えば「つりあい」のことですが、この法則が作用する要件は3つあります。

(ア)同じ作用線上で力が働くこと
押し競まんじゅうを一直線でやるようなイメージですね。

(イ)力の大きさが等しい
「つりあい」のことです。

(ウ)力の向きが反対である
A→Bに向かって押す。
B→Aに向かって押す。

このようにAとBの力の向きを正反対にしないと「つりあい」が取れません。

それではサッカーの手押しの場合は?というと、やはり先ほどの3つの要件がそのまま当てはまります。

(ア)同じ作用線上で力が働くこと
守備側と攻撃側が同じ水平の線上にいる(地面の上は全て水平)。

(イ)力の大きさが等しい
守備側と攻撃側の力が同じ。

(ウ)力の向きが反対である。
守備側は攻撃側を押す。攻撃側は守備側を押す。

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③手押しのスキルをレベルアップ

先ほど、手押しは作用反作用のつりあいと関係があると解説しましたが、手押しのスキルをさらにレベルアップすることが出来ます。

その際、手押しは相手と同じ程度の力で押し返せば力がつりあいますが、相手の力の勢いを利用してそのまま離れてしまうことも出来ます。

つまり自分はほとんど押し返さずに、逆に相手のパワーを利用してしまうわけですね。

例えば次の画像は、ロシアワールドカップ予選の日本対オーストラリア戦の井手口と相手DFの競り合いです。

相手DFがボールを奪おうとして井手口の腕を掴んで来ましたが、これに対して井手口は相手DFの押す力を利用してそのまま離れています。

以上のような手押しは良く使われるテクニックであって、オーソドックスなものです。

そのため、中田のフィジカルコンタクトのように、相手を突き飛ばしたり倒してしまうほどのパワーはありません。

そこで、次に中田の手押しの秘密について解説します。

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