ブラジルでのコーチの経験を活かして、 サッカー未経験の方にも分かりやすく科学的で正しい理論をご紹介します

サッカー試合で緊張しない、たった2つの方法とは?

練習では何ともないのに試合になると緊張してしまう…と悩む子供は多いです。

でも試合で緊張しないための方法は、たった2つしかありません。

そこで今回はサッカーの試合で緊張をしない方法を解説します。

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1.ヒトは誰でも緊張する

どんな人でも試合の時は必ず緊張します。

これは当たり前のこと…と考えた方が良いでしょう。

これに対して試合で緊張しない方法はないだろうか?と思ってネットで調べても「リラックス、開き直る、イメージトレーニング」など、どこにでもありそうな方法しか見付からないと思います。

それに残念ながら、緊張を抑えるための特効薬はありませんし、即効性のある方法もこの世には存在しません。

つまりそう簡単に緊張は直らないのです。

それではなぜ緊張が直らないのか?というと、それはヒトの防衛本能として全ての人間に備わっているからです。

ヒトの防衛本能とは、非日常的な状況(たまにしか体験しないこと)を前にして不安や恐怖を抱くことです。

しかもサッカーの試合も非日常的な体験ですよね。

だから緊張したり不安になったりするのです。

しかもそうした不安は、未だ起こってもいない未来の最悪の事態を想像することさえあります。

例えば試合であれば、トラップミスしたらどうしよう…。パスミスしたらどうしよう…。オフサイドしたらどうしよう…。とかですね。

でもよーくお考えください。

現在起きてもいないことに振り回されるのはムダなことだと思いませんか?

そもそもサッカーはスポーツですし、スポーツは楽しむものですよね。

この場合サッカーの練習は毎日やったとしても、試合はいつもあるわけではなく非日常的なことなので緊張するのは仕方がないと思います。

また試合経験があってもなくても、プロでも子供でも、みんな同じように緊張しますからね。

つまり緊張するからと言って自分だけが特別ではないわけですし、試合する相手さえも多かれ少なかれ緊張しているのです。

こうした状況は、あなたがお化け屋敷に行くのと同じです。

お化け屋敷が怖いのは何が起こるのか分からないからですよね。

だから不安になるわけでしょ?

でも最初から何が起きるの分かっていたら、あらかじめ気持ちの準備が出来るので何ともないはずです。

例えば、あそこでろくろ首が出るとかここで吸血鬼が出るとかね。

実は、こうしたことは緊張を失くすための大きなヒントになります。

2.緊張しないための2つの方法

緊張しないための2つの方法とは「準備すること」と「評価を気にしない」ということです。

これについて数年前に放送されたTBSの「Momm!!」という番組で、NHK紅白歌合戦の司会も務めた中居正広(SMAP)さんが緊張の克服法を明かしたので引用してみましょう。

<視聴者の質問>

「私は極度のあがり症です。子どものころから人前がすごく苦手で何か発表するときには声が震えたり手足が震えたりしてつらいです。」「芸能人の皆さんは人前に出る時に緊張しますか? また緊張を克服するためにどうしていますか?」

<中居正弘の答え(結婚式のスピーチを例にして)>

「結婚式でスピーチをして『良い話をしたね』という評価を求めていたら、俺も緊張します。」

「俺たちのあいさつは”良いこと”を言うのではなく、そいつのために『おめでとう』という気持ちがあれば、噛もうが話がグズグズになろうが全然大丈夫です。」「だから俺は緊張しないです。」

「そこで俺がもし、”SMAPの中居”として行ったら俺はしっかりとした話をしないといけない。面白い話もしないといけない。”評価のため”に行くと思うから緊張すると思います。」

「やはり評価のためだと考えると僕も緊張します。緊張しないためには準備をします。でも気持ちがジョイントしていれば僕は噛んでもいいと思うし、ろれつがまわらなくてもいいと思います。」

【引用出典:マイナビニュース

この話は当時とても好評で、その中でも中居さんが言いたかった点は2つあります。

① 緊張しないためには準備が必要。
② 評価は気にしない。

この場合の①の準備ですが、中居さんはバラエティ番組の司会をやる時にゲストがいろいろなコメントやアドリブをしても、自分が受け答えに困らないようにあらゆる状況を想定して、あらかじめ台本にびっしりとメモしているそうです。

また②の評価を気にしないは、SMAPの中居としてではなく自分の真心として相手のために何を言えば良いのか?という視点をもっているそうです。

例えば質問があれば相手の立場になって誠心誠意答えてあげる…。ゲストの気持ちをきちんと汲み取ってコメントしてあげる…。などですね。

これをサッカーの試合に例えれば、①の準備は練習で、②の評価を気にしないは未来の結果に右往左往しない(自分のプレーが上手く出来そうかとか、失敗するかも知れないと考えること)になります。

つまり、この2つが試合で緊張しないための方法なのです。

しかも、最も緊張を克服するべき芸能人が実践していることですよね。

実は、この2つはテレビ、ラジオ、映画などのメディアに出演する人たちの多くが当たり前のようにやっていることであって、心理学者やメンタルトレーナーの意見よりも現実的で誰でも実践しやすい方法です。

だから私たちもこれを参考にするべきだと思います。

そこで次に、この2つの方法を詳しく考えてみましょう。

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3.準備と評価

(1)どんな準備をするのか?

① 試合の準備は練習にある

試合で緊張しないための準備として練習との関係を考えた場合、試合はお互いの実力を試し合って勝敗を競うものであって、その実力は練習によって身に付けなくてはいけません。

だから練習と試合は切り離して考えるのではなく、練習は試合のための準備として臨む必要があります。

これは一見して当たり前のことなのですが、実際はそのように考えない子供が多いです。

この場合、ほとんどの子供は試合と練習を別々の物として、試合は特別なものと考えていると思います。

でも原点に立ち戻って練習は試合の準備として考えるべきです。

実際にも海外のプロたちは、試合に備えて練習の時から全力を出し切るようにしています。

だから、練習の時から緊張感を持って徹底的に自分を追い込むくらいの姿勢が必要です。

そうした場合、子供によくありがちな練習態度として無駄口や冗談を言い合うようなことは試合で起こり得るでしょうか?

これは練習中に緊張感がない証拠であって、試合を意識していないから起きることです。

そうした態度で試合の時に実力が発揮できると思いますか?

そもそも練習が本番の試合を越えるくらいにまで頑張ることで始めて実力が付きますし、それが試合の準備に繋がるのです。

だから練習の時に緊張感のない状態では、そもそも準備になりません。

そうした場合、同じ練習メニューであればチームメイトよりも回数をこなすとか、練習時間中はいつも全力で走り切るとか、いろいろと試合に備えた方法があると思います。

もっと言えば練習が終わった後に疲れ切っていないのでは、試合に向けた何の準備にもなっていないと言えるでしょう。

先ほど解説した中居さんの場合は、空き時間や移動時間を使って万全の準備をしているからこそ本番では緊張しないのです。

つまり、ここまでやったのだから…という気持ちと安心感を持てるだけの練習をしないと意味がありません。

その一方で練習では出来ているのに試合では出来ない…という意見もありますよね。

だぶんそうした子は、自分では練習での準備が十分に出来ていると思っているのでしょう。

でも「練習で出来ている…」というのは、いつでも百発百中であり、どんなに疲れていても成功する…というレベルになって初めて使って良い言葉です。

もしも何回かやってみたうちの1回出来た…というレベルでは意味がありません。

その程度では「出来ない…」と考えた方が良いでしょう。

もしもそんなレベルであったら自主練などで補うべきです。

いずれにしても、先ずは試合に向けて練習の時から常に全力で臨むことで初めて準備が出来る…と考えましょう。

そうすることによって自信が付いて不安が減るのです。

② 練習以外の準備

試合の準備は練習以外でも必要です。

例えば、試合や練習で出来たことや出来なかったこと、コーチから言われたこと、改善点や反省点、自分の考えなどを、ふだんから出来るだけ細かくノートに付けることが大切です。

つまりサッカーノートとして記録するということですね。

そうすることで自己分析が出来るようになります。

もちろんノートを見ながら試合のイメージトレーニングやシミュレーションをしても良いでしょう。

また、こうすることで自分自身の問題点がハッキリするので、試合では何に注意すれば良いのかが分かります。

さらに、これが習慣化すれば自分自身を冷静に見つめ直すことが出来ますし、不安に惑わされることがほとんどなくなります。

そうすることで落ち着いて試合に臨めるわけですね。

ちなみに先ほど中居さんは台本にびっしりとメモをしていた…と解説しましたよね。

これはスタジオでの番組収録の前に、一人で模擬リハーサルをしているようなものであって、サッカーの試合の準備であればイメトレやシミュレーションと同じです。

したがって、このように試合に向けて練習の時から常に全力で臨み、練習以外の準備としてノートに記録して冷静に自己分析をするという二つの準備をすれば、不安に陥って緊張することはほとんどなくなるのです。

さて次に、緊張しないためのもう一つの方法として「評価を気にしない」について解説します。

(2)評価を気にしない

試合で緊張する時のもう一つの原因は、周りからの評価を気にし過ぎることです。

これは「もしもミスしたらどうしよう…」とか「またコーチに怒られるのかな…」などの自分の未来の結果を想像しているだけなのです。

そもそも物事の結果なんてどうなるのか分かりませんし、他人の評価は犬の遠吠えと同じで単に騒いでいるだけでしかありません。

それに他人が自分を評価したとしても、その人は自分を手助けしてくれるわけではないですよね。

ということは、そうした評価は自分にとって何の役にも立たないのです。

実はこうした気持ちは自分本位の考えであって、サッカーで最も大切なことを忘れています。

それは何だと思いますか?

そもそもサッカーは団体競技なので、先ず考えるべきことは自分のことだけではなく、チームにとって何が大切なのか?という視点です。

つまり自分自身の評価や結果を気にしている選手は、フォアザチーム(チームのために)という根本的な発想が欠けているのです。

ラグビーでも「One for all All for one(一人はみんなのために、みんなは一人のために)」と言いますよね。

先ほどの中居さんの例であればSMAPの自分としてではなく、自分の真心として相手のために…という気持ちと同じです。

つまり自分の評価やまだ起きてもいない結果を気にするのではなく、チームのために何が出来るのか?そのためにはどうしたら良いのか?という相手本位の考え方に変えるべきなのです。

そのためには試合で誰よりもたくさん走るとか、守備をいつも以上に頑張るとか、そんな意気込みを持つ方がとても大切です。

例え足が遅かったとしても、守備のスキルが下手だとしても、一生懸命やれば良いのです。

そうすればチームのためになりますし、不安を感じている暇はなくなります。

何しろ緊張の最も大きい原因は不安にありますからね。

むしろチームのために頑張る気持ちを持って試合に臨めば、勝っても負けてもチーム全員と喜びを分かち合えますし、不思議なくらいにサッカーを楽しめるようになります。

そうした意味で、試合前の準備をすることと評価を気にしないのは、緊張をなくすためにはとても効果的なのです。

3.まとめ

これまで試合で緊張しないための方法を解説しました。

特に大切なのは、次の2つです。

(1)試合前の準備として練習の時から常に全力で臨み、練習以外の準備も完璧にする。

(2)周りの評価を気にしないでチームのために何が出来るのか?を考えて試合に臨む。

そもそもスポーツの起源は楽しむことにあります。

また、せっかくの試合を前にして緊張していては面白くありません。

だから、いろいろと考え過ぎるのはもう止めましょう。

試合の前にやるべきことはきちんとやって「後は野となれ山となれ」です。

そして試合の時は全力を尽くしてチームのためにプレーしましょう。

決して難しい事ではありませんし、やる気になれば誰でも出来ることですよ。

ぜひ多くの子供たちが試合で緊張しないことを願っています。

【画像引用:Youtube.com