ブラジルでのコーチの経験を活かして、 サッカー未経験の方にも分かりやすく科学的で正しい理論をご紹介します

サッカーのドリブル練習法!小学校低学年向け基本8選

小学校低学年のドリブル練習にとって、最も大切な基本は何だと思いますか?

いろいろなテクニック?抜き方?フェイント?

たしかにそれもあるでしょうが、その前に大切なことを忘れています。

そこで今回は、小学校低学年のドリブルにとって、この時期だからこそ覚えるべき基礎基本と練習法を解説します。

なお足裏のドリブル練習法は、次の記事を参考にしてください。
足裏ドリブル練習メニュー!小学校低学年向け10選

1.ドリブルの基礎基本と足の指の感覚

小学校低学年のドリブル練習にとって、最も大切なのは足の指の繊細な感覚を身に付けることです。

そこで、次の3つの点について解説します。

(1)なぜ足の指の感覚が大切なのか?
(2)ドリブル練習に最適なシューズ
(3)足指の強化

(1)なぜ足の指の感覚が大切なのか?

① 足指の繊細な感覚の習得は最優先

サッカーのドリブルで、指の感覚の繊細さが必要な理由は、指が「触覚」という5つの感覚器官(その他に視覚、聴覚、嗅覚、味覚)の一つだからです。

特に繊細なボールタッチは、足の指の感覚を研ぎ澄まさないと身に付きません。

そのためには、裸足で過ごすのが最も効果的ですが、日本の子供たちは裸足になることが少ないので、指の感覚が鈍っています(繊細な感覚がない)。

特に、裸足でサッカーをすることが多いブラジルの子供たちと比べると、なおさらその違いがハッキリするでしょう。

※ブラジルの子供たちとサッカーの関係を詳しくお知りになりたい方は、次の記事をお読みください。
サッカーは裸足で上手くなる!ブラジルと日本の子供達の違い

また大人は子供に対して、幼少期からいろいろなドリブル、抜き技、フェイントなどを一生懸命練習させますが、これでは覚えるべき順番を間違っています。

なぜなら、感覚が未熟な状態でいくらテクニックを覚えても、見せかけの技術(形だけの技術)しか身に付かないからです。

これは、足し算や掛け算が出来ないうちに、難しい方程式を勉強するのと同じではないでしょうか?

たしかにゴールデンエイジが間近に迫っていることや、運動神経の早期発達のためには、いろいろな練習が必要と考える親御さんが多いかも知れません。

ところが、ゴールデンエイジの理論は間違いだらけですし、ましてや運動神経という名前の神経組織は存在しません。

参考記事:ゴールデンエイジは間違い?日本サッカー協会の問題点

そうすると難易度の高いテクニックは、いつ始めても覚えられるので、低学年のうちからやる必要はないのです。

つまり、小学校低学年の子供たちにとっては、いろいろなテクニックの習得よりも、足指の感覚を繊細にするのが最優先ということですね。

② 足指の感覚を繊細にする最適期

子供の皮膚は大人よりも薄いので、特に小学校低学年の子供はドリブルやキックをするだけで、蹴る痛みや、タッチの密着感・強弱などの刺激に敏感です。

だから、この年代の子供たちは、足指の繊細な感覚を身に付けるための最適期なのです。

これは楽器のレッスンとよく似ています。

楽器の演奏の基礎基本は絶対音感の養成ですが、これを身に付けるのは幼児期が最適期で、この時期を逃すと習得が難しいとされています。

その理由は、ヒトの聴覚が発達する時期が2歳~6歳ごろまでだからです。

この場合、幼児がピアノを習うとしたら、最初は絶対音感の養成を最優先するので、比較的簡単な楽曲からレッスンするはずです。

間違っても、いきなり難しいクラッシックを練習することはないでしょう(笑)。

お分かりでしょうか?

楽器の演奏の基礎基本が絶対音感だとしたら、サッカーにとっての基礎基本は足の指の繊細な感覚です。

それなのに、多くの大人たちは、いきなり難しいテクニックを教えようとします。

これは、足指の繊細な感覚を身に付ける最適期(皮膚が薄く、刺激を感じやすい幼児期)を逃しているわけですね。

さらに、最適期を逃した子供が、小学校高学年、中学、高校と成長すると、足指の皮膚が厚くなるので、感覚がどんどん鈍くなってしまいます。

そうした意味でも、小学校低学年のドリブル練習は、足の指の感覚を鍛えるメニューに特化するべきなのです。

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③ 足の指と手の指の感覚の違い

サッカーは足でボールを扱うスポーツですが、一流選手を目指すのであれば、手でボールを扱えるくらいの繊細な感覚が必要です。

たぶん、あなたは一度くらいお手玉をやったことがあると思いますが、その時に大切なのは何だと思いますか?

タイミングとか、思い切りの良さとか、練習を続けるとか、いろいろあるでしょう。

でもいちばん大切なのは、手の指を使うことです。

もちろん手のひら、手首、ヒジ、肩なども使いますが、指に比べると感覚が鈍いので、どちらかといえば、手の指のサポートという脇役のような役割しかありません。

それでは、どうして手の指が大切かというと、先ほども解説したように、指が感覚器官だからです。

この場合、お手玉を脳科学的に考えると、手を使う動作を繰り返して脳神経に記憶され、新しい神経回路が出来ることで、初めて「覚えた!」となります。

また感覚器官である指は、ヒトの生命維持に必要な機能として「熱い」「冷たい」「ベタベタしている」「乾いている」などの知覚を持っています。

しかも、指の知覚は、手のひら、手首、ヒジ、肩などよりも敏感なので、ヒトは無意識のうちに指の感覚を優先して確かめようとするのです。

これをお手玉で言うと、触ったり、投げたり、キャッチなどに活かしているわけですね。

これはお手玉に限ったことではなく、例えばペンで文字を書く、スマホでメールを打つ、料理をするなど、手の指を使うものは全て感覚に基づいています。

それでは、サッカーで必要な足の指の感覚は手と同じくらいだと思いますか?

残念ながら、かなり鈍いですよね。

その理由は、ヒトの足が歩いたり走ったりという動作に限定して進化したため、手と同じような繊細な感覚を必要としなかったからです。

例えば、物の感触を確かめるための「掴む」という動作は、手の指を使えば簡単ですが、足は親指と人差し指で挟むくらいしか出来ないので、掴んで感触を確かめるのは無理ですよね。

また、手は5本の指を独立して動かせるので、物の形や大きさを確かめられますが、足は、親指、人差し指、小指が動く程度なので、正確な感触は得られないでしょう。

さらに、手の指を、壁などにぶつけた時と、足の指をぶつけた時とを比べると、痛みの感じるスピードに差が出ます(足の方がわずかに遅い)。

その理由は、足の指が、痛みを感じる脳から離れすぎている(末端にある)からです。

このように考えると、足の指の繊細な感覚は、そう簡単には身に付かないと言えます。

つまり、それだけ足の指は手と比べると感覚が鈍く、複雑な動作も苦手なので、本来であればサッカーというスポーツには向いていないわけですね。

だからこそ、皮膚の薄い幼児期に、足の指の繊細な感覚を身に付けるための、練習メニューを徹底するべきなのです。

さて次は、(2)ドリブル練習に最適なシューズ、(3)足指の強化について解説します。

ぜひお読みください!

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