【ドリブル練習の補強メニュー】
(1)利き足リフティング
サッカーは片足立ちでボールを扱うスポーツなので、体幹と軸足の強化が必要です。
特に、アウト、インのマーカードリブルは、軸足が弱いとスムーズに重心移動できません。
そこで、次のような利き足リフティングを繰り返してください。
①ちょんちょんリフティング
②インステップリフティング
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(2)一本歯下駄トレーニング
特にアウト、インのマーカードリブルで、相手を速く抜く動作を身に付けるためには身体のバネ作用が必要です。
一本歯下駄をお持ちでない時は、ふつうのシューズを履いて次の動画の動きをマネするだけでも効果があります。
①ワップダウンとワップアップ
次の動画の0:59からのシーンを参考にしてください。
②体幹ひねり
次の動画の1:25からのシーンを参考にしてください。
(3)ドリブル姿勢
①骨盤前傾トレーニング
この練習は特に姿勢の悪い人には効果的です。
・カカトを浮かしてつま先立ちになる。
・背筋を伸ばして胸を張りお尻を突き出す姿勢を保つ。
・一日あたり30秒~1分くらい。
※必要以上に練習し過ぎると、かえって背骨の発達に影響を及ぼします。
この点は注意してください。
②前傾姿勢トレーニング
この練習は突破のドリブルの時の前傾姿勢を維持するために、体の後ろ側の筋肉を使って上体を支える感覚を身に付けるものです。
ドリブルを練習する時は、常にこの姿勢を意識しましょう。
・軽くヒザを曲げて腰を落とす。
・足の指を使ってグリップする(つま先立ちはしないこと)。
・背骨、背筋、お尻、ハムストリングス、ふくらはぎを意識する。
この場合、背中に意識を集中させることで背筋、お尻、ハムストリングス、ふくらはぎの筋トレ効果も高くなります(姿勢の悪い子に「背筋を伸ばしなさい!」というのと同じ)。
ちなみに、2016年に発表されたデンマーク国立労働環境研究センターとオールボー大学などの研究チームの「プログレッシブレジスタンストレーニング中の意識と筋肉のつながりの重要性」という研究結果によれば、筋トレの際に筋肉の部位を意識すると高い効果が得られたそうです。
また2018年に発表されたアメリカ・ノースウェスタン大学とアリゾナ州立大学などの研究チームの「長期レジスタンストレーニング中の意識集中による異なる効果」という研究結果によっても、同じような効果が得られています。
これは現在の筋トレの理論で一般化した、いわゆるマインドマッスルコネクション(MMC)と同じ意味にもなります。
そうした意味では検証結果も得られているので、練習に当たってはぜひ意識を集中させましょう。
(4)浮身と膝抜き
古武術の浮身と膝抜きは、ドリブルの上手い選手が必ずと言ってよいほど身に付けているスキルです。
浮き身とは、次のようにドリブルの動作の途中で体を浮かして素早い動きをするテクニックです。
これに対して膝抜きとは速く鋭いターンに必要なスキルです。
この二つのテクニックは、先ほどの一本歯下駄トレーニングをやれば自然と身に付きます。
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【まとめ】
小学校低学年のドリブル練習は、子供さんの将来のことを考えた場合、今やるべきことは足の指の感覚を繊細にすることです。
だから、複雑なフェイントやテクニックを覚える時期ではありません。
また、子供さんと同年代で上手い子供がいたとしても、成長が早いかどうかの違いだけです。
「十で神童、十五で才子、二十歳過ぎれば只の人」とも言いますしね。
いろいろなテクニックは、後からいくらでも覚えられるので、先ずは基礎基本をしっかりやりましょう。