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身体能力開発

サッカーの走り方!速さと持久力が両立するナンバ走法とは?

投稿日:2018年5月7日 更新日:

クリスチアーノ・ロナウドの走り

サッカーはピッチ走法が主流ですが、この走り方は体の負担が大きいためにスタミナ切れを起こす問題があります。
ところが、最近では、スピーディで持久力が維持できるということでナンバ走法が見直されています。
そこで、今回はサッカーにとって、どのような走り方が最適なのか?ということを解説します。

1.サッカーの走り方

(1)ピッチ走法の走り方

サッカーの試合では10m程度の短距離ダッシュを繰り返すので、ピッチ走法を取り入れています。
特に、スタート直後から直ぐにトップスピードになるという点では最適とされています。

ピッチ走法のサッカー少年

この走り方は、一見して何の問題もないように思えますが、試合の後半でスタミナ切れを起こし、足が止まる…という状態が起こりやすいです。
たぶん、こうしたことは誰でも経験したことがあるはずです。

たしかに、体に最も負担のかかる加速を繰り返すわけですから仕方がないのでしょう。
自動車の運転に例えれば、急発進、急加速を繰り返してガソリンを浪費するようなものです。

そうした場合、相手チームの選手に走り負けないために、たくさん走り込みをしなければならない…。
そんな辛い練習が必要なのでしょうか?

(2)ナンバ走法の可能性

私が思うに、ピッチ走法自体には問題はないと考えています。
なぜなら、サッカーの試合で走る時は、急加速からトップスピードになる動きが絶対に必要だからです。
むしろ、選手が走る際の体の使い方に原因があるのではないでしょうか?

つまり、スタミナ切れを起こし難い走り方を身に付けたうえで、ピッチ走方をするのであれば、こうした問題は解決出来るはずなのです。

そして、その解決のヒントになるのが、近年、注目されている「ナンバ走法」ではないかと考えています。

2.ナンバ走法の走り方

ナンバ走法は疲れにくく、最後までスピードが落ちないということで、近年、数多くのアスリートが採用しています。
陸上界では、末續慎吾選手や高橋尚子選手が取り入れたことでも有名です。
その特徴は疲れ難くて速く走れるということです。

(1)桐朋高校バスケットボール部

東京都の桐朋高校バスケットボール部もこのナンバ走法を採用しています。
進学校でありながらも、インターハイ出場を果たしたことで話題になりました。


その後、新潟県をはじめ他の高校でも導入しています。

バスケットボールは、試合中にコートを何度も走ります。
また、短い距離で爆発的な加速が必要という点ではサッカーと似たような競技です。
だから、昔からピッチ走法が使われていました。

ところが、この走り方では疲労とスタミナ切れという問題が常に起こります。
そうした問題を解決するために、桐朋高校はナンバ走法を取り入れたのです。

(2)ナンバ走法の効果

自然身体構造研究所の所長で、身体構造の専門家であるタイツ先生こと吉澤雅之さんは、次の動画でナンバ走法の効果を解説しています。

タイツ先生によれば、リラックスして走ることの重要性を説いています。

・全身のバネ作用による弾力性によって地面反力が使えるようになる。
・腕や脚の重さを運動保存の法則として、前方向への推進力に変えてしまう。
・腸腰筋が使えるようになるのでフラット接地が出来る。

タイツ先生は、「笑ったままで走り切りたい…。」「リラックスして走り切りたい…。」とも説明しています。
これはナンバ走法で走ると体力は消耗しない、疲れないという意味なのです。

また、一本歯下駄トレーニングをすることで、ナンバ走法の走り方が自然と身に付くことも解説しています。

それでは、一本歯下駄トレーニングはナンバ走法に対してどのような関係があるのか?
そうした点について、次に解説します。

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2.ナンバ走法と一本歯下駄トレーニングの関係

ここでは、私の息子「とも」の実例を紹介しながら、ナンバ走法と一本歯下駄トレーニングの関係について解説します。

(1)小学2年生の頃

「とも」は小学2年生の頃から一本歯下駄トレーニングを始めました。


このトレーニングを続けた結果、先ほどの動画でタイツ先生が解説したとおり、いつの間にかナンバ走法の走り方が身に付きました。

一本歯下駄トレーニングの解説や詳しい練習メニューなどは、次の記事を参考にしてください。
参考記事:一本歯下駄の効果!身体能力アップに役立つ5つの理由!

(2)小学3年生の頃

次の動画は「とも」が小学3年生の運動会の様子です。

この頃は、一本歯下駄トレーニングを始めてから半年以上経っています。
頭の上下動はなく上体のブレもありません。
バトンを軽く握っている様子を見ると、リラックした腕振りになっています。
だから、体力の消耗は少なく、とても疲れにくい走り方をしていると言えます。

(3)小学5年生の頃

次の動画は「とも」が小学5年生の運動会の様子です。
ここでも同じような走り方をしている様子が良く分かります。

動画の中では、白いビブスの14番を付けたのが「とも」です。
後ろから追いかけてくる赤いビブスの18番を付けた生徒の動きと比べてみてください。

その特徴は3つあります。
・頭の上下動がない。
・上半身は腕を振る以外は前を向いたままである。
・体を過度にひねるような動作は一切ない。

やはり、ムダな動きが一切ないので体力の消耗が少ない走り方なのです。

これは、一本歯下駄トレーニングによって、全身の骨格と筋肉が連動したことで起きた動作と関係します。

このトレーニングは全身をリラックスして行う練習法です。
そうすると、スポーツをする時も常にリラックスするので、全身の骨格と筋肉が連動します。
例えば、身体の一部分がムダな動きをしようとすると、他の骨格と筋肉が連動してムダな動きを吸収するのです。
一本歯下駄トレーニングをする息子の「とも」

別の見方をすると、骨格と筋肉が自然と協調してムダな動きを制御しているとも言えるでしょう。

一方、全身のバネ作用も身に付いたので、地面反力(地面を蹴った反動を前方向の推進力に変える)も使えるようになりました。
でも、ふつうの地面反力というよりも、まるでゴムボールのように弾みながら進んでいく走り方です。

先ほどのタイツ先生の動画の中で解説していた「リラックスして走り切りたい…。」とは、こうした状態ではないかと思います。

ところで、先ほどのタイツ先生の動画の中では「ナンバ走法には腕と足の同調が起きるという、いわゆるナンバの瞬間がある…」「腸腰筋が使えるようになるのでフラット接地が出来るようになる」と解説していました。
そこで、次にこの2点について詳しく解説します。

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3.ナンバの動きとフラット接地

ナンバ走法は、右手と右足、左手と左足が一緒に動くと思われていますが、実際にはそうした走り方をしません。
タイツ先生によれば、右手と右足、左手と左足が一瞬だけ同調する瞬間があるということです。
これと同じ現象は「とも」の走り方の中にも見られます。

(1)ナンバの動き

ナンバ走法の連続写真

シーン.1では、左手の腕振りがピークになっています。

シーン.2では、腕振りが終わった後も、肩を前に突き出し、さらにその後もこの動作が続きます。
この時は蹴り足(左足)がピークになっているので、ここから蹴り足を前に戻す動きが始まろうとしています。

シーン.3では、肩を前に突き出す動きがピークになっています。
この時に腰と蹴り足が前に戻り始めました。

ここで分かることは、シーン.2からシーン.3の間に、左肩を前に突き出す動きと左足を前に出す動きが同時に起きたということです。
左肩を左腕の一部と考えるとしたら、まさに左手と左足が同調した瞬間…という捉え方が出来ます。

これは何を意味するのかと言うと、ふつうの走り方は、蹴り足を前に出そうとする時に大腿四頭筋(太ももの前の筋肉)を使います。
つまり、筋肉のパワーを使った走り方なので体のエネルギーを消耗するわけです。
大腿四頭筋を使った走り方

ところが、ナンバ走法では手と足が同調(一瞬だけ)するので、筋肉のパワーに頼らなくても自然と蹴り足が前に出てしまうのです。

もう少し分かりやすく言うと、手の動きに連れて足も勝手に動いてしまう…という走り方なのです。
手と足が連動した走り方
こうした動作も疲れにくい秘密なのでしょう。
いわば省エネ型の走り方とも言えます。

(2)フラット接地と腸腰筋の関係

フラット接地とは腸腰筋を利用した走り方です。
腸腰筋とは、骨盤の左右にある二本のインナーマッスルのことで、腰椎(みぞおち辺り)から股関節に連なる筋肉群のことを言います。

腸腰筋(小腰筋、大腰筋、腸骨筋)の画像

この筋肉は伸び縮みするゴムのような使い方が出来ます。
例えば、走る時にゴムのように伸ばしてから縮めるまでの反射的な動きを利用して足を前に出すような動きのことです。

次の画像では、「とも」の左足が地面を蹴り終えた時点で、腸腰筋が伸びているのが分かります。
そこから左足を前に出す動作は太ももの筋肉を利用するのではなく、伸ばした腸腰筋が反射的に縮む動きを利用するのです。

実際には、大腿四頭筋(太ももの前の筋肉)も伸びているので、当然この筋肉も反射的に縮みます。
つまり、腸腰筋+大腿四頭筋が伸張反射が起こしているわけです。

腸腰筋と大腿四頭筋の伸張反射

そうすることで、先ほどの手足の同調の動きと合わせて、下半身の体力の消耗が少なくなるのです。

つまり、足に力を入れて「グイグイ!」と前に進むのではなく、自然と足が前に出てしまう…。
そうした、身体に負担の少ない省エネの走り方になっているわけです。

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4.まとめ

サッカー選手にとっての正しい走り方を考えた場合、ピッチ走法自体に問題はありません。
スタミナ切れを起こしやすいという点で、選手が走る際の体の使い方に問題があるのです。

こうした場合、ナンバ走法は体力の消耗が少ないのでとても効果的です。
この走り方を身に付ければ、試合の後半になってもスタミナ切れを起こすことはほとんどなくなるはずです。

そうした意味で大切なことは次の2つです。
(1)ナンバ走法を習得する。
(2)そのうえでピッチ走法を使う。
つまり、両方の走り方を融合させるべきなのです。

ぜひ、日本のサッカー界に普及してほしいと願っています。

【画像引用:Youtube.com

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