ブラジルでのコーチの経験を活かして、 サッカー未経験の方にも分かりやすく科学的で正しい理論をご紹介します

サッカーは裸足で上手くなる!ブラジルと日本の子供達の違い

どうしてブラジル人は日本人よりもサッカーが上手いのでしょう?

その秘密は幼少期の過ごし方にあります。

そこで、今回はブラジルと日本の子供たちの生活スタイルの違いとサッカーの関係について解説します。

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1.ブラジル人は裸足で過ごす

私が30年前に過ごしたブラジル・サンパウロの街中では、裸足でストリートサッカーをする子どもたちをよく見かけました。

このように舗装された道路だけではなく、砂利道のような場所でも平気でボールを蹴り続けます。

ふつうに考えればケガをするのではないか?と思われるでしょうが、子供たちにとっては何ともないようです。

また日常生活でも裸足で過ごすことが多く、家の中はもちろん、学校でさえも素足にサンダルを履いて通学する子供たちをよく見かけました。

そうした子供たちの足を見ると、3つの特徴が分かります。

(1)足裏の皮膚が角質化して硬い。

(2)指と指の間が広がっている(グリップ力が強い)。

(3)土踏まずが発達している(偏平足な子供がいない)。

このような特徴は、日本の子供たちにはほとんど見られません。

実は裸足で過ごすのと、サッカーが上手くなることはとても深い関係があります。

そこで、次に日本の子供たちの生活スタイルの違いとサッカーの関係について比べてみましょう。

2.日本人は裸足で過ごさない

日本の子供はブラジルの子たちと違って、裸足で過ごしたりサッカーをやったりする機会はほとんどありません。

例えば学校に行くと靴を脱いで上履きです。家に帰ればスリッパを履きます。スリッパを履かなかったとしても靴下は履いたままです。もちろん外出の時はクツを履きます。

つまり、日常生活では裸足で過ごす機会がほとんどないのです。

また日本の子供の足はブラジル人とは違った「3つの特徴」が見られます。

(1)足の裏が柔らかく、すべすべしている。

足の裏が柔らかいと、ケガをしやすいですよね。

ブラジルの子供たちは足の裏が硬いので、砂利道のような場所でも平気でサッカーが出来る理由がよく分かると思います。

(2)指と指が密着してグリップ力が弱い。

裸足で過すと指と指の間隔が広がり足の形も幅広になるため、グリップ力が強くなります。

ところがクツ下やクツを履いていると、指と指が密着して「外反母趾」のような状態になるためグリップ力が弱くなります。

(3)偏平足の子供が多い。

日本の子供たちに偏平足が多いのはかなり前からの特徴の一つで、一種の現代病かも知れません。

そもそも偏平足は裸足で過ごさない限り、どのような靴を履いても治りません。

その理由は、裸足で過ごすことで足の指が鍛えられ土踏まずが発達するからです。

またこのような生活が続く限り、ブラジル人のようにサッカーが上手くならないでしょう。

なぜなら、ヒトの足はサッカーのボールコントロールの感覚と深く関係しているからです。

そこで次に裸足でサッカーをすることで、どのような効果があるのか?という点について考えてみましょう。

3.裸足になると指の感覚が鍛えられる

裸足で日常生活を過ごすことで、足の指の感覚を鍛えられます。

なぜなら足の指は手と同じように「触覚」という感覚器官だからです。

ヒトは目の前にあるモノが熱いのか?冷たいのか?痛いのか?痒いのか?どういうものなのか?ということを、感覚器官を通して判断しています。

そこで試しに裸足になって、家の中を歩いてみてください。

そうすると、床の冷たさや表面のちょっとしたキズの感覚が伝わって来ませんか?

ところが靴下やスリッパを履くと、このような微妙な感じは分かりにくいはずです。

これに対して、野球、バレーボール、バスケットボールなどは素手でボールを扱いますよね。

これは裸足でサッカーをするのと似ていて、素手という感覚器官を使って直接ボールを扱うわけですね。

そうすると選手たちの指先の繊細な感覚が発達するのです。

例えば、野球のピッチャーは指先でボールをコントロールをしますよね。

ところが、もしも手袋をはめて投げたら上手くコントロールできるでしょうか?

単に投げるくらいならできるでしょうが、微妙な感覚までは掴みにくいでしょう。

なぜなら指という大切な感覚器官を覆ってしまうからであって、鼻をつまんで嗅覚がなくなるのと同じです。

またこれを脳科学的に考えると、ピッチャーのボールコントロールは素手の感覚を通じて脳が記憶したテクニックなのです。

これに対して手袋をはめてしまうのは素手で覚えた感覚を遮断してしまうので、脳の記憶中枢に混乱を起こしてしまいます。

実は、それほどまでに指がデリケートな役割を持っているのです。

このような感覚はサッカーでも同じです。

サッカーの練習をする時にソックスにサッカーシューズを履いたら、手袋をはめたピッチャーと同じで足の指という大切な触覚器官を覆うことになります。

そうすると脳の記憶中枢には、鈍いボール感覚しか残りません。

このような状態でサッカーをするのはまるで目隠しを付けてプレーするようなもので、一種のハンデになります。

日本のサッカーがいつまで経ってもブラジルに追い付けない原因は、実はテクニックや戦術以前の問題にあるのかも知れません。

ちなみに私は息子が小1の頃に「サッカーが上手くなりたかったら裸足で過ごしなさい」と言ったところ、今は真冬でも裸足です。

またサッカーの練習の時は出来るだけ素足にサッカーシューズを履いて、トラップ、ドリブル、キックとも繊細な感覚を大切にしています。

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4.まとめ

ブラジル人のサッカーの上手さの秘密は、子供たちが日常的に裸足で過ごすかどうかという生活スタイルにあります。

これによって日本人と比べてボールコントロールに決定的な差が生じるのは当然のことでしょう。

だから、サッカーが上手くなるためには日常生活にも目を向けるべきです。

今回の記事で私が最も言いたかったことは、裸足になってサッカーをする。日常生活でも出来るだけ裸足で過ごす。

このような簡単なことで、足の指という重要な感覚器官が鍛えられる…ということです。

その結果、サッカーの上達に繋がっていくわけですね。

ちなみに日本では「三つ子の魂百まで」という格言があります。

これをサッカーのボールコントロールに例えると、幼少期に身に付けた繊細なボール感覚は大人になっても忘れないと…言うことです。

日本の育成指導に本当に求められるのは、こうした日常生活の見直しではないでしょうか?

【画像引用:Youtube.com