ブラジルでのコーチの経験を活かして、 サッカー未経験の方にも分かりやすく科学的で正しい理論をご紹介します

キックは軸足を鍛えて上手くなる!トレーニング法も解説

海外のサッカー選手のキックは、日本人とは比べ物にならないほど正確です。
その理由は軸足の強さにあります。
そこで今回はキックと軸足の関係、軸足を鍛えるためのトレーニング法を解説します。

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1.キックと軸足の関係

サッカーのキックと軸足の強さには、とても深い関係があります。
そこで、軸足と体幹の関係、キックの遠心力について順に解説します。

(1)軸足と体幹の関係

ルヒオ・ラモスのキック

海外の選手たちは利き足をメインに使い、逆足は軸足として使います。
そうすると軸足の筋肉は上半身の体幹とも連動するので、軸足+体幹→体幹軸として働きます。
つまり、サッカーのキックにとって最も大切なことは、軸足と体幹という強固な土台を築くことです。

(2)キックの遠心力を克服する

サッカーのキックは、縦回転の遠心力を使ってボールを蹴ります。
この遠心力はとても強いので、体への負担もかなり大きいです。
そのため、軸足を鍛えて遠心力を克服することが大切です。

次の画像は、私の息子「とも」のインフロントキックの様子です。

キックの軸足と遠心力の説明画像

バックスイングとフォロースルーの軸足の位置が全く動いていません。
これは軸足を鍛えて体幹が安定したことにより、キックの遠心力を克服している証拠です。

軸足は、風車と鉄塔の関係にも似ています。
風車は風によって強い遠心力がかかります。
それに対して鉄塔を強固にすると、風車を安定して回転させることが出来るのです。

風車と鉄塔

サッカーの場合も同じで、軸足が強いとキックのボールコントロールが安定するわけです。

ところで日本では体幹トレーニングはしても、軸足を鍛えるという発想がありません。
そうすると軸が弱いままという問題が起きます。

そこで、こうした日本の現状について、次に解説します。

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2.日本のサッカー選手と軸足

サッカーでは、キック、ドリブル、トラップとも片足立ちです。
この場合、軸足が弱いとプレーが安定しません。
だからこそ、軸足を鍛えることが大切なのです。
そこで、次に日本人のキックと軸足の関係について解説します。

(1)日本の選手は軸足が弱い

日本では軸足を鍛えるという発想がほとんどないので、キックの際の強い遠心力に打ち克つことが出来ません。
こうした遠心力が最も強くなるのは、インパクトの時です。
もしもこの時に軸足が弱かったら、正確にミート出来ませんし、蹴り足のパワーが十分にボールに伝わりません。
そうするとフォロースルーで体がグラついて、蹴り足が前に流れてしまう…という現象が起こります。

こうした現象は、日本代表でもJリーガーでも同じような傾向があります。
だから、キックの精度が低くくなるのです。

プロであったら、キックは狙ったところにピンポイントで蹴れることがとても大切です。
こうした場合、ふつうは蹴り方を改善しようと考えるでしょう。
ところが、軸の弱さに気が付いて、この部分を鍛えない限り根本的な解決にはならないのです。

(2)左利きの選手はキックが上手い

日本では、左利きの選手の方が正確なキックを蹴ることが多いです。
歴代の日本代表を見ても、キック精度の高い選手と言えば、名波、中村俊輔、本田などの選手が挙げられます。
この3人に共通しているのは、やはり左利きということです。

中村俊輔のキック

その理由は、日本の育成では左利きの選手に寛容な風潮があるからです。
左利きの選手は右利きのように過度な逆足のプレーを要求されないので、利き足をメインに使うことが多くなります。
そうすると、左利きの選手は海外のプレーヤーと同様に、逆足を軸足として使うようになるのです。
いわば自然と軸足を鍛えているようなものです。
また軸足が安定すると自然と体幹も強くなります。
その結果、左利きの選手はキックが上手くなるのです。

ブラジルでも左利きに対する有名な格言があります。
それは「一つのポジションに左利きと右利きがいたら、左利きの選手を選べ」ということです。
ブラジルで有名な左利きの選手と言えば、リベリーノ、ロベルト・カルロス、リバウドなどがおなじみです。
やはり、彼らの特徴は利き足のレベルの高さにあります。
だからこそ、体幹と軸足が強くなって正確なキックが蹴れるのでしょう。

実際にも、海外の子供たちはプロと同じように利き足をメインに使います。

そこで、次に海外の子供たちの様子について解説します。

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3.海外の子供は利き足をメインに使う

私は30年前に、ブラジルのサンパウロのジュニアとジュニアユースでアシスタントコーチをしていました。
この年代の子供たちは利き足をメインに使うので、やはり軸足と体幹が強く、キックも正確でした。

ときどきユースの練習も見ましたが、やはり利き足をメインに使っていました。
もちろん、当時は逆足の練習もありましたが、実際に選手たちが試合で使うのはほとんどが利き足です。
どのような局面でも、まずは利き足で何とかしようとします。
相手に利き足側を切られても、必ずと言って良いほど利き足で勝負しようとします。

現場のコーチたちも、利き足を使って試合で結果を出す限り、必要以上に口うるさく指導はしません。
要するに結果が全てなのです。
そうした経験を経ながら、子供たちはトップ選手の道へと進むのです。

さて、これまでの解説の中で利き足をメインに使うことで軸足と体幹が鍛えられる…。
その結果、キックのレベルも上がると解説しました。
でも、単に利き足だけを使っていれば良いというわけではありません。
やはり、正しい練習をしなくてはいけません。

そこで、次に軸足のトレーニング法について解説します。

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4.軸足を鍛えるトレーニング

ふつうの体幹トレーニングをしてもフィジカルは鍛えられますが、ボールコントロールにはあまり活かせません。
ところが、軸足を鍛えると自然に体幹も強くなります。
そうするとキックが上手くなるのです。

そのための練習方法として最も効果的なのは、利き足のリフティングをたくさんすることです。
もちろん、実際の試合でも利き足メインの考え方を活かしてください。

(1)ちょんちょんリフティング

このリフティングは、軸足の強化法として最大で最高の効果を発揮する練習法です。

トレーニングの注意点は次の記事をお読みください。
参考記事:ちょんちょんリフティングがサッカーに役立つ驚きの効果

テニスボールやスーパーボールを使ったリフティングもおススメです。

(2)インステップリフティング

1m四方のなるべく狭い場所で練習しましょう。
そうすることで軸足が安定します。

(3)コンビネーション

インステップ、アウトサイド、インサイド、頭、胸、太ももなど、身体のいろいろなところを使いましょう。

5.まとめ

軸足を鍛えると体幹も安定するので、強いキックが蹴れますし、ボールコントロールも正確になります。

私の息子の「とも」は先ほどの強化練習を続けたことで、フルパワーの半分以下で軽く蹴ってもボールが飛びます。

次の動画は中一の頃のインフロントキックの様子です。

無回転シュート。

カーブ

キック力を付けてボールを遠くに飛ばしたい!
正確なシュートが蹴りたい!
そうした子供たちはかなり多いでしょう。
ところが、日本のサッカー界では軸足を鍛える必要性に気が付いていません。
むしろ、世界的に最も遅れている部分です。

ぜひ、たくさんの子供たちが軸足を強化して、キックが上手くなってほしいと願っています。

【画像引用:Youtube.com