ブラジルでのコーチの経験を活かして、 サッカー未経験の方にも分かりやすく科学的で正しい理論をご紹介します

足裏ドリブル練習法!小学校低学年向け基本10選

小学生年代では、足裏ドリブルをたくさん練習しますが、中学生になるとパスサッカーでインサイドが多くなるため足裏を使わなくなります。

でも、足裏ドリブルが必要ないというわけではありません。

特に現代サッカーはコンパクトなため、体の近くでボールを扱える足裏のコントロールは大切なテクニックです。

だから、小学校低学年の子供は、ぜひ足裏ドリブルの基本をきちんと習得してほしいと思います。

そこで今回は、私の息子「とも」の実演動画を交えながら、小学校低学年向けの足裏ドリブルの基本とその練習法などを詳しく解説します。

※足裏以外のドリブル練習法を詳しくお知りになりたい方は次の記事をお読みください。
サッカーのドリブル練習法!小学校低学年向け基本8選

※この記事は3つのページに分かれているので、順番に読んでも良いですし、直接それぞれのページを読んでいただいても結構です。

1ページ目(このページに書いてあります)
【足裏ドリブルの注意点】

2ページ目(←クリック!)
【練習メニュー】
(1)足裏ボールタッチ
(2)足裏直線ドリブル~V字、L字のタッチ

3ページ目(←クリック!)
(3)カットドリブル
(4)足指強化トレーニング
(5)ドリブル姿勢トレーニング
【まとめ】

スポンサーリンク

【足裏ドリブルの注意点】

最初に、足裏ドリブルを練習する時の注意点について解説します。

(1)足裏ドリブルの意味

①ボールを動かす範囲

足裏ドリブルでボールを動かす最適な範囲は、自分の歩幅が目安になります。

歩幅は身長の約45~50%なので、身長120㎝の子供であれば半径60㎝以下の範囲でボールを動かすのが最適です。

この範囲を超える場合は、足裏よりもアウトサイドやインサイドを使った方がボールを速く動かせます。

つまり足裏を使うのは、体の近くでボールを扱う時に限られるということですね。

ただし、次の図のように上半身を使う動き(例:体幹ひねり)や低い姿勢を取ることで、歩幅以上の範囲でボールを動かすことも出来ます。

②ボールの動かし方

足裏を使ったボールの動かし方の基本を大きく分けると、次の3つになります。

・押す。
・引く。
・転がす(左右)。

いずれにしても小学生の低学年のトレーニングでは、この3つの基本に重点化した練習をするのが大切です。

またボールをタッチする場所は、親指~小指のそれぞれの腹、拇指球~小指球、土踏まず、カカトまでの、それぞれの部分に全神経を集中させてください。

そもそも、ヒトの足裏は床や地面に接するため、ケガをしないよう角質で覆われていることから、どうしても感覚が鈍くなっています。

だからこそ意識の集中が必要であり、理想を言えば、足裏の全ての面でボールが扱えて、初めて足裏ドリブルのテクニックを身に付けたと考えるべきでしょう。

そのためにも、足裏全体の意識の集中は絶対に必要なのです。

さてこうした点を踏まえて、次に練習メニューを組む際の注意点を解説します。

(2)練習メニューを組む際の注意点

①メニューの無駄を省く

足裏のトレーニングメニューは多種多様ですが、その一方では重複するメニューも多いです。

例えば次の動画のようなフロントタッチやバックタッチは、ボールを押したり引いたりする動作とそれほど変わりません。

だから極力こうした練習は、省略した方が良いでしょう。

また、こうした単純な動作は、子供たちがいつの間にか勝手に覚えてしまうものなので、あえて時間をかけてまで練習する必要はありません。

②足裏の過度な両足練習は控える

小学校低学年の子供は体幹や軸足が弱いため、体が開きやすいです(棒立ちになる)。

そうした状態で、次の動画のような両足練習をすると、いっそう軸の弱さと体の開きを悪化させるだけです。

そのため幼少期のトレーニングは、体幹・軸足の強化と体の開きを抑えるためにも、利き足に特化した足裏練習をするべきです。

だから、小学校低学年のうちは、こうした両足練習は控えましょう。

※利き足に特化したドリブルや、体の開きの弊害について詳しくお知りになりたい方は、次の記事をお読みください。
サッカーの利き足と逆足は役割が違う!海外と日本の比較
体が開くとは?サッカー指導者が気付かない両足練習の弊害

(3)インサイドやアウトサイドとの組み合わせ

サッカーの試合では、ボールを速く動かすためにインサイドやアウトサイドが多く使われるので、足裏ドリブルはどちらかと言えば補助的な役割になります。

また、試合中のドリブルで足裏だけを使うということは、あり得ません。

だからと言って、足裏ドリブルが必要ないというわけではなく、例えば、密集状態の時は体の近くでボールを扱うなど、相手にボールを奪われないためには絶対に必要なテクニックです。

さらに、インサイドやアウトサイドだけでは、ボールが足元から離れやすくなるという欠点もあります。

そこで、足裏とインサイド・アウトサイドなどを組み合わせるなどの、より実戦的な練習メニューを組むことで、試合で使える有効なテクニックを身に付けましょう。

スポンサーリンク

(4)足裏練習は裸足が望ましい

ドリブル練習は、足の指の感覚を繊細にする必要がありますが、足裏は感覚が鈍いので、なおさら繊細さが必要です。

特に、ブラジルの選手たちは足裏ドリブルが得意ですが、その理由は子供の頃から裸足で過ごすために、自然と繊細な感覚を身に付けているのです。

そこで、足裏練習の時は、出来るだけ裸足の方が良いでしょう。

どうしても裸足になれない場合は、なるべく薄手のシューズを履いてトレーニングをしてください。

※ブラジルの子供たちとサッカーの関係、ドリブルと足の指の繊細な感覚の必要性、サッカーシューズの選び方などを詳しくお知りになりたい方は、次の記事をお読みください。
サッカーは裸足で上手くなる!ブラジルと日本の子供達の違い
サッカーのドリブル練習法!小学校低学年向け基本8選
サッカーシューズの選び方!意外と知らない大切な2つのこと

さて次は、具体的な練習メニューを詳しく解説します。

この続きは下の四角のボタン「2」を押してください。