【練習メニュー】
練習の3つのポイント
ここからは、いよいよ足裏ドリブルの練習メニューの解説です。
これから紹介するメニューは誰でも一度はやったことがあるものばかりですが、特に試合で使うことが多いテクニックだけを厳選しています。
その際、練習する場合のポイントは、3つあります。
1.なるべく裸足で練習する。
2.足裏に全神経を集中する。
3.目の前にいる相手からボールを守る意識を持つ。
上記3つのうち、特に大切なのが2と3です。
この2つを意識して練習すると、相手との一対一の局面で足裏のいろいろな部分を使い分ける技術が身に付きますし、相手からボールを守るという意識付けにもなります。
例えば次の動画のように、「とも」は相手との位置関係によって足裏のいろいろな部分を使い分けながら、ボールを奪われないようにしています。
※画面の上側の赤字で記載した部分を参照してください。
このような動きは、足裏の一つ一つのタッチに全神経を集中して、目の前の相手からボールを守る意識で練習すれば誰でも出来ることです。
そうすることで、足裏の全ての場所を使いこなせるようになります。
その際、フリースタイルの人たちがよくやる足裏でボールをこねくり回すような曲芸は、実際の試合では役に立たないので真似をするのは止めましょう。
なお、いずれのトレーニングも一人で出来るので、子供たちにはぜひ取り組んでほしいと思います。
一セットあたりの回数やセット数などの目安は特にないですが、子供が疲れるまで練習すると、かえって効果が半減しますのでご注意ください。
(1)足裏ボールタッチ
このタッチは、ほとんどの子供が一度はやったことがあると思います。
足裏で引く動作と、インステップ・アウトサイド・インサイドを組み合わせたボールタッチですね。
タッチの種類は3つありますが、実際の試合では、足裏でボールを引く動作とイン・アウトの組わせが最も多いので、先ずは基本の動作としてきちんと身に付けましょう。
① プル・インステップ(動画の最初~0:26)
② プル・アウトサイド(動画の0:27~0:42)
③ プル・インサイド(動画の0:43~最後まで)
このトレーニングのポイントは何となくタッチするのではなく、ボールに触れる足裏や指の部分に全神経を集中することです。
特に手でボールを扱うような意識を持たない限り、サッカーの上達はあり得ません。
また、足裏で引く動作とインステップ、アウトサイド、インサイドとのスムーズな切り替えや、足からボールを離さない点にも注意してください。
さらに、ボールを引く時は、目の前の相手からボールを守るという意識を持つことで、実戦的なイメージが身に付くことから、トレーニング効果が格段に高くなります。
一人でボールタッチするからと言って、ただ何となくボールを動かしていたのでは、練習のための練習になるだけなので、ご注意ください。
(2)直線ドリブル~V字、L字のタッチ
この練習は、足裏だけの動作に限定したメニューになります。
スピードは必要ないので、一つ一つのタッチの正確さを大切にしてください。
①足裏直線ドリブル
(動画の最初~0:52)
足指の腹と拇指球~小指球に神経を集中して、ボールとの一体感を感じながら、転がすようにドリブルしてください。
ここで言う一体感とは、ボールの球面に対して、足裏で接する面の全てに意識を向けることです。
そうすることで、足裏からボールが離れなくなります。
ただし、実際の試合では、ここまで長い距離の足裏ドリブルはしませんが、相手との接近戦の時にアウトサイドやインサイドを組み合わせることによって、緩急を使ったドリブルが出来るようになります。
特に、ドリブルの緩急は相手との駆け引きにも通じますし、ボールを自在に扱えるという点で大切なテクニックなので、こうした一つ一つのタッチを大切にしてください。
②バックタッチ
(動画の0:53~1:16)
バックタッチは、先ほどの直線ドリブルの逆のパターンですが、やはり足指の腹と拇指球~小指球に神経を集中してださい。
特に実際の試合では、ボールを引いて守るという動作がよくあるので、目の前の相手からプレスを受けている!という意識を持つと効果的です。
③けんけんバックステップ
(動画の1:17~1:42)
片足でけんけんしながらバックステップをします。
先ほどのバックタッチよりも、少しハードなメニューです。
特に小学校低学年では、体幹や軸足が弱いので長く続かないと思います。
そこで次の動画のような、ちょんちょんリフティングの練習を併用するとトレーニング効果がアップします。
特に、サッカーのドリブルは、片足立ちでボールコントロールをするので、軸足の強化が絶対に必要です。
また、日本では体幹トレーニングはしても、軸足を強化するという発想がほとんどありませんし、日本が世界に比べて最も遅れている部分です。
将来、海外を目指すのであれば、ぜひ軸足の強化に取り組んでください。
ちょんちょんリフティングがサッカーに役立つ驚きの効果
④V字ボールタッチ
(動画の1:43~1:58)
アルファベットのV字を描くように、ボールを押したり引いたりしてください。
このタッチは、ボールを斜め前と後に押し引きするものですが、この動作も試合中によく使います。
またボールを引く時は、足の指で引っ掻くようにするとスムーズに転がせます。
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⑤L字ボールタッチ
(動画の1:59~最後まで)
アルファベットのL字を描くように、ボールを押したり引いたりしてください。
このタッチは、ボールを前と横に押し引きする動作です。
ボールを前に動かすのは先ほどのV字とほとんど変わりませんが、横に動かす時は股関節の可動域によって動く範囲が狭くなります。
その場合は、無理して動かす必要はありませんし、出来る範囲で構いません。
さて次は、より実戦的なメニューやドリブルの補強トレーニングの解説をします。
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