ブラジルでのコーチの経験を活かして、 サッカー未経験の方にも分かりやすく科学的で正しい理論をご紹介します

筋肉の伸張反射でサッカーのプレーが劇的に改善!最新理論で解明

【伸張反射とサッカーのプレー】

伸張反射は、サッカーのいろいろなプレーに応用できますが、ここではキック、ドリブル、走るという動作を例にして解説します。

(1)キック

キックではバックスイングの時に、様々な筋肉の伸張が起きます。

主な筋肉としては、上腕二頭筋、三角筋、大胸筋、腹直筋、外腹斜筋、腸腰筋、大腿四頭筋、前脛骨筋などです。

これらの筋肉は、フォロースルーにかけて急激に収縮します。

つまりバックスイングからフォロースルーにかけて、筋肉の伸張から収縮という急激な巻き戻しが起きるのです。

先ほども解説しましたが、伸張反射は脳の手前の脊髄で対応するので反応スピードがとても速いです。

そうすると筋肉に力を入れて蹴るよりも、インパクトスピードが格段に上がるのです。

ただし実際には骨格のバネ作用も使いますし、足の遠心力と重さも使います。

つまり筋肉の伸張反射+骨格のバネ作用+足の遠心力と重さという様々な運動機能が合わさることによって、爆発的なパワーとスピードを生み出すわけですね。

これは自分自身の潜在的なパワーを全て出し切ってしまうということを意味します。

例えば100のパワーがあったら、限りなく100に近い能力を出し切るということですね。

こうした科学理論を筋出力の最大化と言います。

(2)ドリブル

ドリブルの時に伸長収縮する主な筋肉は、上腕三頭筋、上腕二頭筋、三角筋、広背筋、大胸筋、腹直筋、外腹斜筋、腸腰筋、大腿四頭筋、大腿二頭筋、前脛骨筋などです。

これらは走る時に使う筋肉とほぼ同じです。

特に、注目していただきたいのが前脛骨筋(スネ)です。

この筋肉は、ボールタッチの時に効果的な伸張反射をします。

ちなみに足からボールが離れない選手のドリブルは、足首の脱力によって主に前脛骨筋の伸び縮みを利用してボールを動かしています。

そうすることで足からボールが離れにくくなるのです。

これは足の力を使ってボールを押しながらドリブルするのとは全く違って、とてもソフトなタッチになります。

次の動画の「とも」のドリブルに着目すると、ボールがヒザ下に置かれていて足から離れない様子がよく分かります。

このように足からボールを離さずヒザ下に置くためには、足首を脱力することが重要です。

そうすることで、前脛骨筋の伸び縮みの伸張反射が起きるわけですね。

特に相手との接近戦では、体の近くにボールを置けるため奪われ難くなるのです。

日本の指導現場では「引きずるドリブル」などとも呼ばれているようですが、仕組みを理解すればそれほど難しいことではありません。

とても大切なことなので、ぜひ覚えてください。

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(3)走る動作

走る場合の主な筋肉は先ほどのドリブルの場合とほぼ同じです。

特に注目していただきたいのが、腸腰筋と大腿四頭筋などの伸張反射です。

これは、いったん伸ばした腸腰筋や大腿四頭筋が反射的に縮む動きを利用して、蹴り足(左足)を前に出す動きです。

これに対して、ふつうの人の走り方は大腿四頭筋のパワーを使って足を前に出そうとします。

ところが、こうした筋肉の力に頼った走り方は伸張反射に比べて意外とスピードが出せません。

なぜなら、伸張反射のように筋肉を動かす時の反射作用がないからです。

しかも筋肉のパワーを使うと筋肉疲労が起きて、だんだんとスピードが落ちてしまいます。

これに対して伸張反射を利用した走り方は、足に力を入れて「グイグイ!」と前に進むのではなく筋肉の伸び縮みを使って軽快で自然に前へ進んでしまう…という省エネ型の走法なのです。

※サッカーに最適な走り方をお知りになりたい方は、次の記事をお読みください。
サッカーの走り方!速さと持久力が両立する走法とは?

それでは次に、伸張反射はどのようにすれば起こせるのか?という点を詳しく解説します。

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