【伸張反射を起こす3つの方法】
ここでは伸張反射を起こす方法について解説します。
(1)リラックスする
伸張反射は筋肉が急激に伸びることによって起こるものです。
そのためには全身をリラックスさせることが大切です。
なぜなら、力を入れると筋肉が硬直するので伸び縮みし難くなるからです。
そもそも、一般の社会生活において急激に筋肉が伸びる状況を考えてみてください。
例えば、あなたが突然ヒザかっくん(ヒザの裏の筋肉が急激に伸びる)をされたとします。
そうした時は明らかに不用意なので、あなたのヒザ裏の筋肉はリラックスしているはずです。
こうした状況はサッカーにおいても同じで、ふだんからリラックスして練習しないと伸張反射が起きません。
そうすると、子供さんに対して「ガンバレ!」とか「気合いを入れろ!」とかの声をかけて緊張させてはダメなのです。
だから「リラックス!」などと、声掛けしてあげることが大切ですね。
ちなみに次の動画で息子がボールをヒョイ!と上げる動作は、主に前脛骨筋(スネ)と足指の筋の伸張反射を使っています。
この動画を撮影した時は、小二の頃でした。
私はこの頃から口うるさく「リラックス!」を繰り返していたので、いつの間にか伸張反射を覚えたようです(笑)。
(2)一本歯下駄トレーニング
先ほど解説したリラックスという点では、一本歯下駄トレーニングも効果的です。
なぜなら、この練習は全身を脱力することによって効果を出すトレーニングだからです。
また、こうしたリラックス状態を習慣化することにも効果があります。
(3)ストレッチ
筋肉の伸張反射を促すためにはストレッチも効果的です。
日ごろから、よく使う筋肉を伸ばしておきましょう。
サッカーの練習の前後や入浴後に行うと効果的ですね。
①体の前側
腸腰筋、大腿四頭筋、前脛骨筋、大胸筋、腸腰筋、大腿四頭筋、前脛骨筋
②体の後ろ側
柔軟性のバランスという点で体の後ろの筋肉も、きちんとケアしましょう。
背筋、お尻、ハムストリングス、ふくらはぎ
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【まとめ】
筋肉の伸張反射は骨格のバネ作用と並んで、スポーツにとっては欠かせない身体機能の一つです。
また、この作用は生まれ付き備わっているので誰でも使いこなせます。
これに対して育成年代の指導者はこうした科学的なメカニズムをきちんと理解しなくてはいけません。
もちろん「ガンバレ!」とか「気合いを入れろ!」とかの根性論だけでは指導者失格です。
そもそもリラックスをしないと伸張反射はもちろんバネ作用も起こりません。
私は息子に対して、こうした精神論的で過度にプレッシャーを与えるような声掛けは一度もしたことがありません。
むしろ「リラックスしないとダメだよ!」と注意することが多いですね。
ぜひ多くの方に、こうした科学的なメカニズムである筋肉の伸張反射をご理解いただきたいと思います。