ブラジルでのコーチの経験を活かして、 サッカー未経験の方にも分かりやすく科学的で正しい理論をご紹介します

サッカーで声を出す方法!子供の自立を考えよう

声を出す方法

(1)声を出す時の3つのパターン

サッカーで声を出すのは選手同士のコミュニケーションのためですが、これは3つのパターンに分けられます。

それは、サイン、モチベーション、コーチングです。

サインとは、パスを呼ぶときに手を上げたり、マークを指示する時に相手を指差すことです。

これは、大きな声を必要としませんし、無理して声を出さなくても良いので、誰でも簡単に出来るようになります。

モチベーションとは、動機付けとかやる気のことですね。

例えば、シュートを外した選手に「ドンマイ!」、相手からボールを奪った選手に「ナイスプレー!」、一点取られた後に「取り返すぞ!」などです。

これは、周りの選手の声の出し方やタイミングを真似すれば良いので、それほど難しくはありません。

コーチングとは、味方の選手に指示を出すことです。

例えば、ボールを持っている選手に対して、右サイドにフリーの選手がいる時に「右いるぞ!」とか、パスを受ける選手の背後に相手が迫っている時に「後ろいるぞ!」とかですね。

高校生やプロの試合を見ると分かりますが、試合中ほとんどの声出しはコーチングによるものになります。

そうした意味では、コーチングが出来て初めて大人のサッカーの仲間入り…と考えた方が良いでしょう。

こうした声出しは、覚えて行く順番があります。

U10くらいまでなら、サイン、モチベーション、コーチングの順に覚えましょう。

特にサインやモチベーションは簡単なので、先ずはこの2つを出来るようにすると良いです。

また、周りの選手の様子を参考にすれば、だんだんとコーチングも覚えられます。

ところが、U12からはコーチングの重要度が高くなります。

その理由は試合中の戦術の比重が高くなるため、選手同士のコミュニケーションが重要になるからです。

実際の試合中でも、声を出す時の8割以上はこうしたコーチングになります。

実は子供たちにとって、最も難しいのがコーチングで声を出すことです。

いつ?何を?どのように?すれば良いのか分からないからです。

いわゆる強豪チームはこうしたコーチングが的確なので、試合で勝ち続けることが出来ます。

つまり、お互いのプレーを声でサポートしているわけです。

そのために、日頃から選手同士の活発なコミュニケーションを取っています。

でも、その反対にコミュニケーションが乏しいチームに所属する子供の場合は、どのようにしたらコーチングを覚えられるのでしょう?

そこで、次にコーチングの覚え方について考えてみましょう。

(2)コーチングと声出し

試合中のコーチングは、戦術やプレーの知識がないと味方の選手に的確な指示が出せません。

でも小学生レベルでは、そうした知識を身に付けることはなかなか難しいでしょう。

ところが、意外と簡単に覚える方法があります。

それは、一つ上のカテゴリーの試合をたくさん見学することです。

例えばU10であればU12の試合を、U12であればジュニアユースの試合を見れば良いのです。

もちろん練習の様子を見ても良いでしょう。

そうすると、いつ?何を?どのように?声を出して味方に指示するのかという様子がよく分かります。

もちろん、サインやモチベーションの声出しもいろいろと学べます。

そうした意味では、たくさんのことを勉強出来るのです。

この場合、チームの監督やコーチたちが子供たちに見学させながら、いろいろと説明しても良いでしょう。

そうすれば、子供たちの戦術理解度も高くなります。

ネットなどで地元のサッカー協会の大会情報を検索すれば試合日程も分かりますし、簡単なことなのでぜひ実践してください。

私が思うに、サッカーの指導者は学校の先生と同じで、親御さんの大切な子供を預かっているわけです。

だから、そのくらいのことはしてあげても良いと思います。

ところで、私は30年前にブラジルサンパウロでジュニアとジュニアユースのアシスタントコーチをしていました。

ブラジルのプロリーグはセリエA~Dの4部制で、毎日のようにテレビ中継があります。

子供たちはそうした試合を毎日のように見るので、いつの間にかプロ顔負けのプレーを覚えてしまいます。

またジュニアの選手ならジュニアユースの試合を、ジュニアユースの選手ならユースの試合を…というように、子供たちは常に一つ上のカテゴリーを意識していました。

そうするとコーチングをどんどん覚えて、自分たちの試合中の指示も的確になって、いつ?何を?どのようにすれば分かることから、私の出番はほとんどなかったですね(笑)。

ちなみに日本代表の久保建英選手は状況判断が良いので、コーチングも的確です。

でも、彼はある日突然、このようになれたわけではありません。

幼いころから、お父さんとFCバルセロナの試合をテレビで見て、メッシ、イニエスタ、シャビなどの動きや戦術の細かいところまで徹底的に研究したそうです。

そうした意味でも、試合を見ることはとても勉強になるのです。

(3)声出しはコーチングを最初に覚える

声の出し方を覚える場合、サイン、モチベーション、コーチングの順に学ぶと良いですが、もっと簡単に習得する方法があります。

それは、最初にコーチングの声出しを覚えてしまうことです。

そもそもサインやモチベーションは、見よう見真似で誰でも出来ます。

だから、とても簡単なので後回しにしても構いません。

先ほども解説しましたが、子供にはなるべく早い時期から一つ上のカテゴリーの試合(なるべくならU12かジュニアユースの試合)をたくさん見させるようしてください。

いつ?何を?どのように?声を出せば良いのか、手に取るように分かります。

そうすれば、真似をしてコーチングが出来るようになります。

またコーチングさえ出来れば、その他にもチームの選手を奮い立たせるような声をどんどん出すようになるのです。

ブラジルの子供たちは毎日プロの試合を見ていますし、久保建英選手も幼少期からFCバルセロナの試合を見て勉強していたのです。

そうした点でも、たくさんの試合を見てコーチングを学び、声を出すことを覚えましょう。

一方、コーチングで声出しが出来るようになると、チーム内では中心的な存在になります。

なぜなら、いつでも味方を助けるわけですし、頼れる存在だからです。

そうするとチーム内での発言力も高くなるので、いつの間にか中心選手になるわけです。

そうした意味では、最初にコーチングの声出しを覚えましょう。

また、声が出せない…などと悩んでいるヒマがあったら、たくさんの試合を見てコーチングを学ぶべできですね。

いつ?何を?どのように声を出しているのかが分かります。

そうすることでチームのために役立つ、本当の声出しが出来るようになるのです。

3.まとめ

子供が声を出せない理由は、いつ?何を?どのように?言えば良いのか分からないからです。

そのためには、サイン、モチベーション、コーチングをきちんと覚えるのが大切です。

特に小学校高学年からは、コーチングがとても大切になるので、一つ上のカテゴリーの試合をたくさん見て声の出し方を覚えてください。

また指導者や親御さんは、子供の声出しを単なる声を出すこと…とだけ考えてはいけません。

子供の自立と声出しは、とても深い関係にあるので、その点をきちんと理解しましょう。

ぜひ日本中の多くの子供たちが、サッカーの試合で声を出せるようになることを願っています。

【画像引用:Youtube.com