②アウト回転
次の画像は、2014ブラジルワールドカップのコロンビア代表ハメス・ロドリゲスのボレーシュートですが、大会でのベストゴールを受賞したことでも有名ですよね。
彼のボレーシュートも、タイミング、ミート、体幹をひねるという3つのコツが見られます。
このボレーシュートは、胸トラップの後でアウト回転をかけていますが、この蹴り方も先ほどのジダンのカーブ回転のシュートと同じで、ゴール直前にボールが落ちるため、クロスバーを越えることはありません。
アウト回転のかけ方は、ボールの中心をインステップのやや外側かアウトフロントでミートすることです。
その際、アウト回転は意外とかかり難いので、体を軸足方向に回転させてボールのスピンを補う必要があります。
この時のハメス・ロドリゲスは、ボレーシュートの前に胸トラップから反転したことにより、遠心力が発生して自然なアウト回転が掛かっていました。
もしも最初からゴール方向を向いて蹴る場合は、やはりフォロースルーで体を軸足方向に回転させるようにして蹴ると、アウト回転が掛かりやすくなります。
さて次は、ドライブ回転とグラウンダーのボレーシュートの蹴り方を詳しく解説します。
③ドライブ回転
次の画像はウルグアイ代表のカバーニのボレーシュートで、ドライブ回転をかけています。
ドライブ回転をかけるとボールが浮き上がることはないので、クロスバーを越えることもありません。
ドライブ回転のかけ方は、バックスイングをほとんど取らずに、フォロースルーでボールを持ち上げるように蹴ると良いでしょう。
どちらかと言えば、ループシュートのような蹴り方ですね。
④グラウンダー
次の動画は、先ほどと同じくウルグアイ代表のカバーニのグラウンダーのボレーシュートです。
カバーニの特徴は、ヒザと同じか、やや下の辺りで蹴ることが多いので、バウンドしたグラウンダーのボールになります。
こうしたシュートは、叩きつけるヘディングシュートと同じで、ゴールキーパーにとってはふつうに浮いたシュートよりも、はるかにキャッチし難いです。
私が思うに、育成年代の子供たちのボレーシュートは、カバーニの蹴り方を手本にするべきです。
なぜなら、いつもヒザ辺りの低い高さで蹴っているので、子供たちにとってもタイミングが合わせやすいからです。
たぶん、カバーにとっても得意な高さなのでしょう。
ボレーシュートの3つのコツは、(1)タイミングを掴む、(2)ミートする、(3)体幹を捻る、ですが、子供にとって最初につまずくのは、(1)のタイミングが掴めないことです。
もしも、タイミングが掴めなかったら、ボレーシュートが苦手なサッカー選手として成長するしかありません。
だからこそ、ボレーシュートのお手本として、ぜひカバーニの蹴り方を覚えましょう。
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【まとめ】
これまで、ボレーシュートのコツやプロ選手たちの蹴り方を解説しましたが、ボレーシュートとふつうのキックとの違いは、ボールが浮いているかどうかだけです。
こうした浮球の特性をきちんと理解すれば、ふつうのキックのテクニックがそのまま活かせるのです。
またボレーシュートのコツとして、次の3つを解説しました。
(1)タイミングを掴む
(2)ミートする
(3)体幹を捻る
こうした3つのコツは、海外の選手たちのボレーシュートにも活かされています。
その一方で、育成年代の子供たちにとっては(1)タイミングを掴む…が最大の難関であり、ここでつまづくとボレーシュートが苦手な選手になってしまいます。
そうした意味で、ウルグアイ代表のカバーニの蹴り方を手本にするべきです。
ぜひ参考にして、多くの子供たちのボレーシュートが上手くなることを願っています。