ブラジルでのコーチの経験を活かして、 サッカー未経験の方にも分かりやすく科学的で正しい理論をご紹介します

サッカーのターンの正しいやり方!浮身と体幹ひねりとは?

海外のプロ選手たちは鋭くて速いターンをしますが、古武術の二つのコツを覚えるだけで誰でも同じように出来るようになります。

またこのコツを覚えるとあらゆるターンに応用できるので、ぜひ覚えてほしいですね。

そこで今回はターンを鋭く速くするコツ、ターンの実践例、練習法について解説します。

※この記事は4つのページに分かれているので、順番に読んでも良いですし、直接それぞれのページを読んでいただいても結構です。

1ページ目(このページに書いてあります)
【ターンを鋭く速くするコツ】

2ページ目(←クリック!)
【ターンの実践例4選】

3ページ目(←クリック!)
【ターンの練習法】
(1)体幹ひねりと軸足強化
(2)膝抜き

4ページ目(←クリック!)
(3)ターンのドリブル
(4)ターンの実戦練習
【まとめ】

 

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【ターンを鋭く速くするコツ】

(1)スピーディで鋭いターンの必要性

サッカーのターンは、ドリブル⇒方向転換⇒ドリブルの再開…という、スムーズなプレーの連続性が必要です。

その際、現代サッカーはコンパクトなため、相手ディフェンスが次から次へとプレスに来ます。

そうすると連続したプレーを正確にするのはもちろんですが、スピーディで鋭いターンが必要なのです。

ところが日本では、ドリブルとターンを個別のテクニックとして考えがちです。

しかも突破のドリブルやフェイントの方を重視するため、ターンは比較的簡単なテクニックとされているようです。

ターンはドリブルの途中で一時的に使うもの…という、極めて低レベルの指導が原因なのでしょう。

そうすると子供たちは、ターンの重要性をあまり理解せずに成長してしまうのです。

そもそもターンは、その前後にある個別のテクニックをスムーズに繋げて初めてプレーが成り立ちます。

だからプレーの連続性を意識した、素早いターンの技術を身に付ける必要があるのです。

(2)ロッべンのターン

海外のトップ選手の中で、特に参考にしてほしい選手は元オランダ代表のロッべンです。

ロッべンのターンには、誰でも簡単に覚えられるコツが見られます。

そこで、次にこの点について解説します。

①ロッべンの特徴

元オランダ代表のロッべンは、全速力からほぼ直角にターンします。

日本人がこの動きを真似するとしたら、膝と足首を使って頑張ってやるだけでしょう。

でも、それは大きな間違いです。

なぜなら膝、足首、股関節を酷使するだけであって、かえって動きが遅くなるからです。

この場合、ロッべンは利き足でボールを持つことが多いので、体の開きがなく足の力にも頼っていません。

どちらかと言えば、リラックスした状態でプレーしています。

だから、スピーディで鋭いターンが出来るのです。

実は、次の連続写真を見ると二つのコツが隠れています。

それは「浮身」と「体幹ひねり」です。

またロッべンのターンは、大きく分けてAB、C、DEの3つの動作をしています。

 

そこで次にそれぞれの動作を順に解説しましょう。

②ターン直前のブレーキ動作

先ずA~Cまでの動きです。

これはターンの直前でブレーキを掛けようとする動きです。

ブレーキをかけるとは言っても、日本の選手のように膝や足首を突っ張って止まるわけではありません。

その理由はAからBにかけての左腕の位置と背中の角度、C(浮身)の両膝を曲げた姿勢に着目すると分かります。

Bの時点では、Aに比べて腕が高く上がっていて、背中の角度もやや真っ直ぐになっています。

これは腕を持ち上げる反動を使うことで背骨が伸びて、Cの浮身に移ろうとしているのです。

またBからCにかけては、へそ辺りの位置がほぼ同じで、Cでは両膝を曲げています。

これは何を意味するのかと言うと、Cが浮身(体が空中に浮く状態)になっているということです。

つまりA~Cにかけて、体を空中に浮かせながらブレーキをかけますが、日本人によくありがちな足でブレーキをかけるというわけではないのです。

こうした浮身の特徴は、一つ目は予備動作がないこと、二つ目は動きが素早くなるということです。

その場合、浮身が使えない選手は足首や膝を使ってブレーキを掛けますが、これは予備動作になるので、ディフェンスはこの動作を見てターンに備えてドリブラーに付いて行こうとします。

ところが、ロッべンのターンは足を使ってブレーキをかけない…、つまり予備動作がなく、いきなり「くるっ」と反転するので、ディフェンスは付いて来れないというわけですね。

③ターンと体幹ひねり

次にC~Eまでの動きです。

ここではCの浮身の後で、D~Eでターンしています。

特に注意していただきたいのが、C~Dの動きです。

それまでA~Bにかけて前方にドリブルした状態から、Cの時点で浮身を使ってブレーキを掛けていました。

そしてDで着地して、Eでドリブルを再開しています。

ここでのDの動きを一見すると、右膝と足首で地面を蹴っているように思えますが、実はそうではありません。

その理由はCからDにかけて左腕が下がっていること、DからEにかけて再び上がっていることと関係します。

簡単に説明すると、CからEにかけて、腕の反動を使って空中で体幹(上半身)をひねっているのです。

こうした空中動作の体幹ひねりは、一種の無重力状態を利用しているので、地面に着地している時のような摩擦抵抗は一切ありません。

そうすると、自分の体を素早く回転させることが出来るのです。

つまり、浮身のもう一つの特徴である動きの素早さを活かしているわけですね。

次の動画で、私の息子「とも」が体幹ひねりの体操(スローモーション)を実演しています。

こうした体幹ひねりを利用すると、その場でクルッと反転出来るので回転半径が小さくなります。

またこの動きを覚えると、試合中の狭い場所で2~3人の相手に囲まれても簡単にその場を切り抜けることが出来ます。

こうした浮身と体幹ひねりを合わせたプレーが、いわゆる「鋭いターン」なのです。

そうした意味では、ディフェンスは分かっていても、ロッべンのターンが止められない理由はここにあるのだと思います。

ところが、ほとんどの日本の指導者は、先ほどの画像のDの動きが右膝と足首で地面を蹴っているようにしか見えないのでしょう。

また、浮身と体幹ひねりを使うことすらも分かっていません。

そうすると足の力を使って、ひたすら頑張るように指導するわけです。

しかもブレーキを掛ける時と、ドリブルを再開する時の、二つの局面で膝と足首を酷使します。

こうしたプレーを長期間続けると故障の原因になりますし、そもそも地面を蹴るという動作が摩擦抵抗を受けるという動きの遅さに繋がるのです。

そこで、次に日本人の間違ったターンを考えてみましょう。

(2)間違ったターン

日本人のターンは間違いが多く、しかも次のような問題点が見られます。

① 両足を使う
② 足の力に頼った動き

これではロッべンのような浮身と体幹ひねりを使った鋭くて速い方向転換は出来ません。

そこで代表的な悪い例を考えてみましょう。

①両足を使う

次の動画のように両足を使うと、一見して器用な選手になるように思えます。

でも5歳以下の幼児によく見られるドタバタした動きが身に付くだけで、浮身は全く見られません。

実はロッべンの浮身は、利き足でボールを持つからこそ可能なテクニックなのです。

その理由は、利き足でボールを持ってドリブル練習をすると軸が強くなるからです。

ちなみに浮身を使った体幹ひねりは、フィギュアスケートのスピンやジャンプに似ています。

利き足でボールを持つということは、スピンやジャンプのように片足立ちということです。

また、この動作は体に強い遠心力がかかるので、体幹と軸の強さで体を支える必要があります。

ところが、幼少期から過度な両足練習を繰り返すと軸が鍛えられません。

なぜなら両足練習は、歩く動作を練習しているようなものだからです。

だから、両足練習を続けた子供たちは空中動作がほとんど出来ないのです。

また、両足練習を続けると体が開くのでスピーディな動きも出来ません。

だからターンをするとしたら、膝と足首を使って頑張るしかないのです。

②足の力に頼った動き

ほとんどの日本人のターンは、足の力に頼った動きが多いです。

足の力に頼るということは、上半身をほとんど使っていないということですね。

そうすると上半身が重たい荷物のようになって、体重移動で頑張ってターンをすることになります。

例えば、足首とヒザを使って止まり、再び足首とヒザを使ってドリブルを再開するわけですね。

またターンの回転半径が大きくなりがちで、これは体幹ひねりが使えていないということを意味します。

③間違いと問題点のまとめ

両足を使ったり、足の力に頼ったターンは自分ではスムーズに出来たように感じるかも知れません。

その場合、日本人同士の試合であれば通用するでしょうが、海外を目指すのであればあまり役に立ちません。

その理由は両足を使うにしても足の力に頼るとしても、そうした発想自体がかえって動きを遅くしているからです。

つまり日本の常識は、海外の非常識なのです。

先ずは利き足を使ったターンを覚えること、足の力に頼らないスピーディーな動きを身に付けることが大切です。

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さて、次は浮身と体幹ひねりを使った実戦的なターンのテクニックを解説します。

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