ブラジルでのコーチの経験を活かして、 サッカー未経験の方にも分かりやすく科学的で正しい理論をご紹介します

サッカーのターンの正しいやり方!浮身と体幹ひねりとは?

【ターンの実践例4選】

ここでは、ロッペンのような浮身と体幹ひねりを使ったターンのやり方として、アウトサイド、インサイド、クライフターン、カットインの4種類の基本テクニックを解説します。

実際の試合でもよく使いますし、基本の使い方を覚えればあとはいくらでも応用が効くので、ぜひ覚えてほしいですね。

(1)アウトサイドのターン

①ターンの大回りと小回り

ボールを止める

(動画の0:14~0:22)

このターンは、アウトでボールを止めるだけの単純な方向転換のように思えますが、③~④にかけて体幹ひねりをしながらボールを中心に反転しています。

また、この時の浮身はほんの僅かですが、体幹ひねりと膝抜きを使って体を回転させています。

アウトでターンをするのは利き足でボールを持つということで、海外でも基本とされています。

でも、日本人は幼少期から両足練習を繰り返すせいで体が開いてしまうため、アウトのターンはあまり上手くないようです。

ターンで大回り

(動画の0:50~0:58)

ここでも体幹ひねり、膝抜き、浮身を使っていますが、基本的な動きは先ほどのターンと同じです。

日本ではこの程度の回転が小回りとされているようですが、私としてはこれでも大回りだと考えています。

ターンで小回り

(動画の1:25~1:34)

ここでは、二段階の動作でターンしています。

先ず①~③は浮身を使って、下半身をひねってアウトで小さくターンしています。

「とも」の胸が正面を向いたままの様子を見ると、よく分かると思います。

次に④~⑥も浮身を使っていますが、ここでは上半身をひねってターンをしています。

つまり、二段階でターンをしたというわけですね。

このテクニックは試合中の狭い場所で、2~3人の相手に囲まれた時に有効です。

とてもシンプルなプレーなので、育成年代の子供たちにはぜひ覚えてほしいですね。

ちなみに足の力に頼っている場合は、こうした浮身や体幹ひねりが使えません。

だから、同じアウトのターンでも大回りになってしまいます。

そうすると試合中に相手に囲まれると、局面を打開することが出来ないのです。

②アウトのターンからの抜き技

ここではアウトのターンを応用した、実戦向けのシンプルな抜き技を解説します。

アウトのターン~股抜き

(動画の0:12~0:20)

①~③までの動きは浮身を使って直角に方向転換しているので、ロッペンのターンと同じですね。

その後、④~⑤にかけて股抜きをしていますが、これはアウトで抜いても良いですし、他の抜き技を使っても構いません。

この場合、特に大切なのはロッペンと同じように浮身や体幹ひねりが出来るか?どうか?ということです。

なるべく小中学生年代のうちにこうしたシンプルなテクニックを覚えましょう。

アウトと足裏のターン~インサイドで抜く

(動画の0:45~0:54)

ここでは①~③までアウトのターン、④~⑤が足裏のターン、⑥~⑧がインサイドを使うという一見して複雑なプレーに見えます。

でも、基本的には浮身と体幹ひねりを併用しているだけです。

だから、三つのプレーが連続してスムーズに出来るのです。

これもシンプルなテクニックですが、試合では十分に使えます。

さて、次はインサイドのターンの実践テクニックを解説します。

(2)インサイドのターン

①ターンの大回りと小回り

ターンで大回り

(動画の0:10:~0:19)

①~③まで大回りしているように見えますが、④では浮身と体幹ひねりを使っています。

だから、その場でくるっと方向転換出来るのです。

ターンで小回り

(動画の0:45~0:53)

ここでも、先ほどの大回りと同じような体の使い方をしていますね。

特に③では浮身を使っているので、鋭く速いターンが出来るのです。

ちなみに足の力に頼っている場合は、どうしても回転半径が大きくなります。

これでは、せいぜい運ぶドリブルの時か相手のプレスが全くない状況でしか使えないでしょう。

つまり浮身や体幹ひねりを使わないで、足の力に頼っていては鋭く速いターンが出来ないわけですね。

②インサイドのターンからの抜き技

ここではインサイドのターンを応用した、実戦向けのシンプルな抜き技を解説します。

追いかけて来る相手を抜く

(動画の0:11~0:00)

①~②まで相手が追いかけて来ましたが、③で方向転換しながら股抜きをしています。

もちろん股抜き以外の抜き技を使っても構いません。

ちなみに連続写真なので分かり難いですが、ここでは180度近く反転しています。

体幹ひねりを使わない限り、こうした動きは出来ないでしょう。

一対一で抜く

(動画の0:44~0:54)

①~③まで、体幹ひねりと浮身を駆使したターンをしています。

④~⑤ではそれまでと反対方向に体幹ひねりを使っていますが、これは「とも」のインサイドキックの動作と同じです。

体幹ひねりを使った蹴り方は試合中の狭い場所でも使えるので、ぜひ覚えてください。

インサイドのターン~足裏で抜く

動画の0:12を見ると、ここではインサイドと足裏のターンということで、一見して複雑なプレーに見えますが、基本的には浮身と体幹ひねりを上手く使っているだけです。

それほど難しくはないので、ぜひ覚えましょう。

ちなみにネイマールもよく使うテクニックですね。

さて次は「クライフターン」と「カットイン」について解説します。

(3)クライフターン

クライフターンも、浮身を使うと素早いターンが出来ます。

動画の0:15からのスローモーションを見ると、浮身を使って素早くボールにタッチしています。

また着地で自然なヒザ抜きも出来るので、膝や足首をブレーキに使うようなことがありません。

そうするとスピーディな動きが出来るのです。

(4)カットイン

先ほど解説したロッペンのターンは、彼のカットインのプレーの一部を切り取って説明したものです。

そこで、どうせならこの際にカットインも覚えてしまいましょう。

①ブレーキのかけ方

動画の0:59のシーンにあるように浮身と膝抜きを使ってブレーキを掛けます。

②ターンのやり方

やり方としては、

①アウトサイドのタッチ
②みぞおち抜き:反射(浮身の動作)
③体幹ひねり(ロッペンと同様)

これらの動きを合わせて行います。

詳細は次の参考記事をご覧ください。

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さて次はターンの練習法を解説するので、ぜひお読みください!

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